2024年2月28日水曜日

イスラエル各地で抗議 首相辞任・人質解放の合意求め(しんぶん赤旗)

 スラエルの各地で22日、ガザ侵攻を続けるネタニヤフ首相に対し、大規模な抗議行動が行われました。各地の集会やデモ行進に、人質の家族や、ガザに動員された負傷兵らも参加し、ネタニヤフ首相の辞任とイスラム組織ハマスと人質解放の合意を結ぶよう訴えました。

 24日には最大都市テルアビブの中心部に数千人が結集し、「あなたが指導者であり、過ちを犯した」と書かれた横断幕を掲げてネタニヤフ首相を批判しました。
 エルサレムでは約1000人が参加し、大統領公邸から市内中心部にデモ行進が行われました。
 地中海に面したハイファでもが抗議集会を開き、アモス八・マルカ少将(退役)が、ネタニヤフ首相は「外からの脅威」と戦っているのではなく「政治的生き残りのため」に戦争を続けていると批判しました。

 しんぶん赤旗が、右派議員らによる国会からの追放の圧力に抗しながらガザ攻撃反対、パレスチナ占領終結を訴えていイスラエル共産党の議員オンラインでインタビューしました。併せて紹介します。
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イスラエル各地で抗議 首相辞任・人質解放の合意求め
                       しんぶん赤旗 2024年2月27日
 スラエルの各地で22日、ガザ侵攻を続けるネタニヤフ首相に対し、大規模な抗議行動が行われました。各地の集会やデモ行進に、人質の家族や、ガザに動員された負傷兵らも参加。ネタニヤフ首相の辞任と、イスラム組織ハマスと人質解放の合意を結ぶよう訴えました。
 人質の解放をめぐっては、ネタニヤフ氏や極右閣僚が、人質解放を軽視する発言を繰り返しており、人質の家族などから「見殺しにするのか」と怒りが高まっています
 スモトリッチ財務相は20日のラジオ番組で、人質解放は「あらゆる代償を払っても」おこなうことはできないと発言。ネタニヤフ首相も、「イスラエル国家の敗北を意味するハマスの妄想的要求は受け入れない」として、ハマスとの間の人質釈放や停戦のための合意を否定しました。
 現地からの報道によると24日、最大都市テルアビブの中心部には数千人が結集。「あなたが指導者であり、過ちを犯した」と書かれた横断幕を掲げてネタニヤフ首相を批判しました。
 集会には、ガザに動員され、戦闘で大けがを負った予備役の男性も参加し、総選挙の実施を訴えました。解放された人質や、現在も拘束されている人質の家族が国防省に向けて行進しようとしましたが、警察は市民に向けて放水し、聴衆を解散させました。警察当局は21を拘束しました。
 エルサレムでは約1000人が参加し、大統領公邸から市内中心部にデモ行進が行われました。地中海に面したハイファでもが抗議集会開き、元陸軍情報機関トップの、アモス八・マルカ少将(退役)が、ネタニヤフ首相は「外からの脅威」と戦っているのではなく「政治的生き残りのため」に戦争を続けていると批判しました。


イスラエル共産党議員 オフェル・カシフさんに聞く
                       しんぶん赤旗 2024年2月27日
 イスラエルで弾圧や迫害に抗し、パレスチナ自治区ガザでのジェノサイド(集団殺害)に反対する人ぴとがいます。イスラエル共産党の議員は、国会(一院制)で右派議員らによる国会からの追放の圧力に抗しながら、ガザ攻撃反対、パレスチナ占領終結を訴えています。オンラインでインタビューしました。 (カイロ=秋山豊)

  オフェル・カシフさん 略歴
     1964年中部リションレジオン生まれ高校時代から政治運動に参加。1987
    年から始まった第1次インティファーダ(占隣地でのパレスチナ人の蜂起〈ほ
    き〉)では、占領地での軍務を拒否し、4度投獄されました。ヘブライ大学で政
    治学、哲学を修め、その後英ロンドン・スクール・オプ・エコノミクス、米コロ
    ンビア大学に留学。家族は妻と息子。

停戦・占領終結訴える
 私は共産主義者としてそして国際主義者として正義、平等、権利を擁護し、罪のない人ぴとへの暴力を非難し続けます。
 (歴史的パレスチナ全域に及ぶ全域に及ぶユダヤ人国家を支持し、パレスチナ領土の占領・閉合を正当化する)シオニストの右派勢力が私を国会から追放しようとしたのは、私が、左翼活動家らが取り組む請願に署名したからです。
 この請願は、南アフリカが国際司法裁判所(ICJ)で告発したイスラエルの行為は、ガザでのジェノサイドにつながる危険があるとして、ガザで起きていることを調査し、戦争を止めることを求めていました
 わが党は国会に2議席を持ち、4議席を持つ左派の戦線ハダシュの基盤となっています。戦争とパレスチナ占領に反対する30以上の組織や運動の連合体の一員でもあります。

右派から国会追放の動きに抗して
反民主主義強まる 
 シオニストたちは覇権主義にあらがう声を封じようとしています。国会では19日、私の追放をめぐる採決が行われ、議員120人のうち80人以上が賛成しました。追放に必要な90人に届きませんでしたが、反民主主義の強まりが示されました。
 国会外でも、戦争反対の運動は厳しく規制されています。裁判所は私たちが望む形のデモを認めず、警察の制限も受けます。スローガンの内容さえ制限されました。停戦を求めるパレスチナ人と民主的なユダヤ人は、職場や大学を追われ、逮捕されています
 私の母方の家族は誰も、ナチスドイツによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)、を生きぴることができませんでした。父方の親族も殺されました。
 ガザでの大量虐殺に反対する国内外のユダヤ人に敬意を表します。

シオニズムに反対
 ネタニヤフ首相は(イスラム組織)ハマスをナチスになぞらえてガザの虐殺を正当化しています。ハマスのイスラエル民間人虐殺は絶対に正当化できませんが、だからといっでイスラエルのパレスチナ人虐殺と民族浄化が許されるわけがありません
 シオニズムに反対ます。特定の人ぴとのために他者を敵視する考えは認めません。愛国とは、この国に暮らす全ての人と世界の人々の平和のためにたたかうことだと考えています。
 イスラエル政府は平和の大きな敵となっています。パレスチナ人の犠牲者が増え、地域の緊張が高まり、イスラ工ル人も危険にさらされています。
 イスラエルの戦争犯罪を止めるのと同時にハマスに拉致された人質の解放が求められます。人質交換の合意が必要です。イスラエル兵の犠牲者も増やしてはなりません。
 より良い未来を築く方法は、イスラエルに占領をやめさせ、パレスチナ人の民族自決権を認め、ヨルダン川西岸と東エルサレム、ガザに完全独立主権国家を樹立することです。
 この正義が行われればイスラエルもより平和になります。そしてイスラエルを、全ての人の利益のために真の民主主義国家へと変革したい。