イスラエル筆は15日、ガザ南部ハンユニスのナセル病院を襲撃したと発表しました。同病院はガザでなお機能している最大の病院です。同軍は病院にいた患者や職員、病院に避難していた職員の家族その他の避難民らを追い出しました。
追い出されたパレスチナ人のうち約2000人は夜通しかけてガザ南部ラファに到着。中部デイルアルバラに向かった人たちもいたといいます。
しんぶん赤旗の2つの記事を紹介します。
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ガザ南部病院襲撃 イスラエル軍患者追い出し
しんぶん赤旗 2024年2月17日
イスラエル筆は15日、パレスチナ・ガザ南部ハンユニスのナセル病院を襲撃したと発表しました。同病院はガザでなお機能している病院で最大。パレスチナの保健当局によると、同軍は病院にいた患者や職員、病院に避難していた職員の家族、その他の避難民らを追い出したといいます。ロイター通信などが報じました。
病院から追い出されたパレスチナ人のうち、約2000人は夜通しかけて、ガザ南部ラファに到着。中部デイルアルバラに向かった人たちもいます。
国際医療NGO「国境なき医師団」は、医療スタッフや患者が病院に残ることをイスラエル軍に伝えていたにもかかわらず、早朝から同車の砲撃が始まったと述べました。
同NGOはX(旧ツイッター)の投稿で、「私たちの医療スタッフは患者を置き去りにして病院から逃げなければならなかった」ことを明かしました。また、イスラエル車の検問所でスタッフが拘束されたといいます。
病院敷地内に避難していたムハンマド・モグラビさんは、14日に病院から出た何人かが銃撃され、病院に戻ったと証言。15日の朝にイスラエル軍から安全な道があると伝えられ、病院から出発しましたが、「安全ではなかった。イスラエル軍はブルドーザーと戦車で私たちに近づいてののしり、太陽の下で4時間も放置した」と語りました。
イスラエル軍は、病院への襲撃は「的確・限定的」なもので、イスラム組締ハマスの戦闘員が病院に人質を隠し、人質の遺体もあるとの情報に基づいていると主張。病院で容疑考らを逮捕し、作戦は継続していると述ぺました。ハマス側は同軍の主張を虚偽だとしています。
患者危険にさらすな 国連人権事務所が批判
しんぶん赤旗 2024年2月17日
ガザのナセル病院をイスラエル軍が攻撃したことについて、国連人権高等弁務官事務所は15日、医療施設は国際人道法で保護されており、いかなる攻撃の対象とされてはならないと指摘しました。
同事務所のシャムダサニ報道官は声明で、同病院への攻撃が、―週間にわたる医薬品、食料い燃料を遮断する包囲の後に起きたと指摘。集中治療室や新生児室の愚者を含めすべての患者の移動を命じたとの報道について、死亡を含む重大な危禁に患者をさらすものだと批判しました。
イスラエルがたとえ病院が有害な活動に利用されており、保護の対象ではなくなったと考えたとしても、民筒人の犠牲を回避・最小限にする予防原則、攻撃に見合った規模の反撃を行う。という比例性の原則を守るべきだと指摘しました。