子育て世代の母親たちが中心となって、沖縄でも、喫茶店、カフェなどの気軽な場所で憲法について意見交換する場が増えているということです。
琉球新報の記事を紹介します。
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憲法を身近に カフェ、しゃべり場 増える取り組み
琉球新報 2014年6月9日
現憲法での集団的自衛権の行使を容認する解釈変更など、骨抜きにされようとしている憲法を身近に考えようと、喫茶店など気軽な場所で意見交換する場が県内で増えている。幅広い世代の知らない者同士が「国に戦争をさせない唯一の道しるべ」との視点や子育て世代の母親らは身近な生活を守る視点から、生活実感で憲法をとらえ直す動きが出ている。
子育て世代の女性たちが集まり、リラックスした雰囲気で憲法を学ぶ「憲法カフェ」(新日本婦人の会主催)が6月5日、那覇市内のナハチョップカフェで開かれた。明日の自由を守る若手弁護士の会所属の林千賀子弁護士が自作の紙芝居を使って話した。車を運転する時の道路交通法や子どもを預ける保育所に関わる児童福祉法など、身近な法律も全て憲法を源としていることを説明した。「憲法は空気のようなもの。気が付きにくいが、個人の尊厳を守っている。ないと大変なことになる」と話した。
那覇市の主婦、大城優子さん(32)は「日常生活に追われ、憲法がどう変えられようとしているのか分からなかった。私のように憲法に詳しくない人もたくさんいると思うので、伝えていきたい」と話した。
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「インターネット情報を息子がうのみにし、北朝鮮と中国の悪口をすごく言う。私が育てた子なのにどうして」「国民自身、憲法って何かも分からずに『長い間変わらないのは変』などと、自分の頭で考えずに話している」。
那覇市内のカフェ、チェロで5月17日に開かれた「憲法しゃべり場」には幅広い世代の約10人が集まり、熱を帯びた茶飲み話が数時間続いた。主催は憲法9条・メッセージ・プロジェクト(K9MP)沖縄で、フリージャーナリストの柴野徹夫さん(77)を講師に招いた。柴野さんは草の根レベルで「主権者意識を耕す」ため、病を抱えながら全国行脚する。1970年代以降、原発労働者や原発立地で荒廃した地方と人心を取材した経験から“国策”はほとんど憲法違反だと指摘し「歴史から学んでほしい」と呼び掛けた。さらに違う意見の人を「あんたとは話ができない」と切り捨てず、愚直に対話し続けることが大切だとする。参加者からは「身近でこのようなしゃべり場を持ちたい」との声も上がった。(石井恭子・沖田有吾)