2014年6月4日水曜日

後方支援:石破氏 自衛隊派遣は運用面で歯止め

 憲法上禁じられてきた「他国による武力行使との一体化」の判断基準を緩和して、「ほぼ無限定に認める」内容を提案している自民党の石破幹事長は、記者会見で、自衛隊の派遣にあたっては国民の理解や安全確保への配慮が必要で、運用面で歯止めを掛けることになるという認識を示したということです
 
 一方でほぼ完全な派遣の解禁を目指しながら、他方でそれを「運用面で歯止めを掛ける」というわけですが、現実に米国から自衛隊派遣の要求を突きつけられたときにそれを拒否できるというのでしょうか。米国が主導する多国籍軍においても同様です。
 
 日米安保条約における地位協定の改定すら言い出せないでいる日本政府が、そんなことが出来る筈もありません。従って容認したが最後、歯止めなどは掛けようがなく如何様にも拡大して行きます。それをあたかも国民合意のレベルに運用で抑える、などと説明するのはまさに欺瞞です。
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石破氏 自衛隊派遣 運用面で歯止め
NHK NEWS WEB 2014年6月4日
自民党の石破幹事長は東京都内で記者団に対し、多国籍軍への後方支援の対象を今よりも広げるべきだとしたうえで、自衛隊の派遣にあたっては国民の理解や安全確保への配慮が必要で、運用面で歯止めを掛けることになるという認識を示しました。
 
政府は、集団的自衛権などを巡る与党協議で、憲法が禁じる「武力行使との一体化」について、「戦闘地域」と「非戦闘地域」を区別する従来の考え方を見直し、国連決議に基づく多国籍軍への後方支援の拡大につながりうる4条件からなる新たな基準案を示しました。
これに関連して、自民党の石破幹事長は東京都内で記者団に対し、「これまでは抑制的に『非戦闘地域』という概念を設けてきたが、もう少し踏み込んでもいいのではないか」と述べ、多国籍軍への後方支援の対象を今よりも広げるべきだという考えを示しました。
そのうえで石破氏は、「実際に自衛隊を派遣するときには、政府が基本計画のようなものを提出して国会が承認するのが一般的だし、国民に『必要だ』と思ってもらえるかどうかや、派遣する自衛官のリスクを最小限に減らすことも大事だ」と述べ、自衛隊の派遣にあたっては運用面で歯止めを掛けることになるという認識を示しました。