旧防衛庁の教育訓練局長などを経て平成7年からは新潟県加茂市の市長を務めている小池清彦さんが18日、都内で講演し、「集団的自衛権は、たとえ僅かであっても行使を認めれば、憲法9条をなくすのと同じ結果をもたらし、その後はアメリカの出兵要求に抵抗するのは難しくなる」、と懸念を示しました。
安倍首相は、自衛隊の海外派兵の必要性を説いて一人で舞い上がっていますが、それこそはこのところ米兵の戦死を忌避する世論が高まっているアメリカに代わって、自衛隊員がその身代わりになるということに他なりません。
平和憲法下の自衛隊員たちが海外での戦争など全く意図していないことはあまりにも当然のことで、北澤元防衛大臣が早くから強調しているところです。
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元防衛官僚 集団的自衛権行使容認に懸念
NHK NEWS WEB 2014年6月18日
集団的自衛権などを巡る与党協議が続くなか、元防衛官僚で、今は新潟県加茂市の市長の小池清彦さんが都内で講演し、「集団的自衛権の行使を認めれば日本はアメリカの戦争への参加を拒むよりどころを失うことになる」と懸念を示しました。
小池清彦さんは、旧防衛庁の教育訓練局長などを務めた元防衛官僚で、平成7年からは新潟県加茂市の市長を務めています。
都内で開かれた講演会で小池さんは「集団的自衛権は、たとえ僅かであっても行使を認めれば、憲法9条をなくすのと同じ結果をもたらす」と指摘しました。
そのうえで「ベトナム戦争や湾岸戦争などのアメリカの戦争に日本が参加せずに済んだのは、『憲法9条があるからできない』と断ることができたからだ。このよりどころを失えば、アメリカの要求に抵抗するのは難しく、ベトナム戦争に派兵した韓国のように、国民に犠牲が出る事態も起こりうる」と述べ、集団的自衛権の行使容認に懸念を示しました。