みえ労連が5月19日~6月18日に行った、知事や三重県内全29市町長を対象としたアンケート調査で、「集団的自衛権行使を容認する憲法解釈の変更」に対する賛成者はゼロでした。
アンケートには28首長が応じ、憲法解釈の変更では、「反対」が5人、「どちらとも言えない」が13人で、「その他」の10人は「国民的議論をしていくことが必要」との意見を付けました。
安倍政権が進めている集団的自衛権行使への解釈改憲は、首長たちからも支持されていません。
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集団的自衛権で憲法解釈変更 (三重)県内首長の賛成ゼロ
みえ労連アンケート
伊勢新聞 2014年6月25日
みえ労連は二十四日、知事や県内全二十九市町長を対象としたアンケート調査の結果を発表した。安倍政権が進めている「集団的自衛権行使を容認する憲法解釈の変更」に対する賛成者はゼロで、県内の首長が慎重な見方を示していることが浮かんだ。
アンケートは五月十九日―今月十八日、国の制度改革など九項目について意見を聞くために実施。郵送と電子メールで回答を求め、一市一町を除く二十八首長が応じた。
憲法解釈の変更では、明確に「反対」としたのは五人で、「どちらとも言えない」は十三人。「その他」を選んだ十人は「国民的議論をしていくことが必要」との意見を付けた。
道州制の導入には、半数以上の十五人が「基礎自治体の肥大化による住民サービスの低下が懸念される」として反対し、賛成は一人。原発の再稼働に反対する首長は八人だった。
みえ労連は「憲法解釈やTPP交渉など、安倍政権が進めていることに県内の首長が戸惑っていることが読み取れる」と分析。今月末から全自治体を訪問し、結果について意見交換すると説明した。
「改憲で対応を」と批判 集団的自衛権で福田知事|栃木
東京新聞 2014年6月25日
福田富一(栃木県)知事は二十四日の会見で、安倍政権が憲法解釈変更によって、武力で他国を守る集団的自衛権の行使容認を目指していることについて、本来は改憲で対応すべき課題だと批判した。
福田知事は「なぜ閣議決定で、解釈改憲でやらなければいけないのか、国民はよく分からない」と指摘。閣議決定の時期に関しても、七月上旬に予定される安倍晋三首相のオーストラリア訪問前という声が自民党内から出ていることなどに触れ、「なぜその時期までにやらないといけないのか」と疑問を示した。
福田知事は、こうした安倍政権の対応が原因で、各世論調査で行使容認への反対意見が多く出ていると分析。「国民に分かりやすく説明する必要がある」と指摘した。 (石井紀代美)