2014年7月2日水曜日

1000人委員会・日弁連・映画人が閣議決定反対の声明

 戦争をさせない1000人委員会は7月1日の「集団的自衛権」行使容認の閣議決定にあたって、戦争をさせない1000人委員会は「集団的自衛権」行使容認の閣議決定に反対します」とする声明を発表しました
 声明は、「私たち戦争をさせない1000人委員会は今回の集団的自衛権行使容認の閣議決定に対し、怒りを込めて抗議するとともに、憲法破壊・人権破壊・生活破壊の安倍政権と真っ向から対決し、全力で闘っていく決意をあらためて表明します」と結んでいます。
 
 日本弁護士連合会の村越進会長は1日、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に抗議し、撤回を求める」とする声明を出しました
 声明は、集団的自衛権の行使容認について、「戦争をしない平和国家としてのあり方を根本から変えるものであり、憲法9条の実質的な改変だ」と指摘し、「国民の中で十分に議論することすらなく、憲法に拘束されるはずの政府が閣議決定を行うのは、立憲主義に根本から違反している」と厳しく批判しています。
 
 また映画関係者で作る「映画人九条の会」は1日に記者会見を行い、先月「この国を、戦前のような『戦争する国』にしてはなりません」とする反対の声明を出したところ、その声明に対して1日までに映画監督の山田洋次さんや、降旗康男さんアニメーション映画監督の高畑勲さん、俳優の倍賞千恵子さんなど、およそ80人の賛同者が集まったことを明らかにしました。
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戦争をさせない1000人委員会は
「集団的自衛権」行使容認の閣議決定に反対します(声明)
 
日本国憲法は、前文に「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」と謳い、第9条には「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と定めました。
 
この条文は、アジア・太平洋戦争における、アジア諸国民2000万人、日本国内で310万人ともいわれる多数の犠牲の上にたつものです。また、900万人以上の戦死者を出した第一次世界大戦の反省から63か国間で締結されたパリ不戦条約第1条の「締約国は、国際紛争解決のため、戦争に訴えないこととし、かつ、その相互関係において、国家の政策の手段としての戦争を放棄することを、その各自の人民の名において厳粛に宣言する」と通底するものです。その意味で、日本国憲法の平和主義は、全世界が求める理想に立脚するものと言えます。この憲法のもと、私たちは、他国に直接に銃を向け、傷つけ合う不幸だけは味わうことなく、戦後69年を過ごしてきました。
 
しかし、今日、安倍政権は、「集団的自衛権」の行使は憲法上許容されていないとする、これまでの憲法解釈を逸脱する閣議決定を行いました。「集団的自衛権」行使は限定的であるなどと言っていますが、政府の用意した想定問答集には今回盛り込まれなかったはずの「集団安全保障」も憲法上許容され得るとしているように、その狙いは明らかです。「集団的自衛権」を行使するということは、中立の立場を捨て敵対国になることであり、戦争に参加すること以外のなにものでもありません。そして、これまで行われてきた多くの戦争が、「集団的自衛権」の行使として正当化されてきたことを、見逃すことはできません。
 
この間、安倍政権は、単に憲法の破壊だけではなく、人権の破壊、生活の破壊を行ってきました。その安倍首相の言う、「国民の生命と財産を守る」ために、これからどれだけの人々が傷つき、犠牲となることを強制されるのでしょうか。誰かに犠牲を押しつける社会を、もう私たちは許してはなりません。いまこそ憲法の理念を、それを弄ぶ権力者から、私たち自身の手に取り戻さなくてはならないのです。
 
私たち「戦争をさせない1000人委員会」は今回の「集団的自衛権」行使容認の閣議決定に対し、怒りを込めて抗議するとともに、憲法破壊・人権破壊・生活破壊の安倍政権と真っ向から対決し、全力で闘っていく決意をあらためて表明します。ひとりひとりの命を大切にする社会の実現のために、すべてのみなさんに、私たちとともに、立ち上がることを呼びかけます。
2014年7月1日
 戦争をさせない1000人委員会
 
 
集団的自衛権の行使等を容認する閣議決定に抗議し撤回を求める
  (日弁連)会長声明
 
本日、政府は、集団的自衛権の行使等を容認する閣議決定を行った。
集団的自衛権の行使容認は、日本が武力攻撃をされていないにもかかわらず、他国のために戦争をすることを意味し、戦争をしない平和国家としての日本の国の在り方を根本から変えるものである。
集団的自衛権の行使は、憲法第9条の許容するところではなく、そのことはこれまでの政府の憲法解釈においても長年にわたって繰り返し確認されてきたことである。
このような憲法の基本原理に関わる重大な変更、すなわち憲法第9条の実質的な改変を、国民の中で十分に議論することすらなく、憲法に拘束されるはずの政府が閣議決定で行うということは背理であり、立憲主義に根本から違反している。
 
本閣議決定は「わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」等の文言で集団的自衛権の行使を限定するものとされているが、これらの文言は極めて幅の広い不確定概念であり、時の政府の判断によって恣意的な解釈がされる危険性が極めて大きい。
さらに、本閣議決定は、集団的自衛権の行使容認ばかりでなく、国際協力活動の名の下に自衛隊の武器使用と後方支援の権限を拡大することまで含めようとしている点等も看過できない。
日本が過去の侵略戦争への反省の下に徹底した恒久平和主義を堅持することは、日本の侵略により悲惨な体験を受けたアジア諸国の人々との信頼関係を構築し、武力によらずに紛争を解決し、平和な社会を創り上げる礎になるものである。
 
日本が集団的自衛権を行使すると、日本が他国間の戦争において中立国から交戦国になるとともに、国際法上、日本国内全ての自衛隊の基地や施設が軍事目標となり、軍事目標に対する攻撃に伴う民間への被害も生じうる。
集団的自衛権の行使等を容認する本閣議決定は、立憲主義と恒久平和主義に反し、違憲である。かかる閣議決定に基づいた自衛隊法等の法改正も許されるものではない。
 
当連合会は、集団的自衛権の行使等を容認する本閣議決定に対し、強く抗議し、その撤回を求めるとともに、今後の関係法律の改正等が許されないことを明らかにし、反対するものである。
 2014年(平成26年)7月1日
  日本弁護士連合会
会長 村越  進
 
集団的自衛権の行使容認を許さない 映画人九条の会アピール 
 
 安倍政権は今、集団的自衛権の行使容認を閣議決定しようと躍起になっています。
 集団的自衛権の行使とは、日本が攻撃されてもいないのに他国が行う戦争に日本も参戦し、自衛隊を戦闘地域に投入した上、武力を行使することです。
 これは、自民党内閣も含めた歴代内閣が、“憲法上できない”としてきたことです。
 それを安倍内閣は、閣議決定だけで憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認しようとしているのです。これはまさに立憲主義の否定であり、憲法9条の実質的破壊であり、この国を「戦争する国」に変えようとするものです。
 安倍政権は、集団的自衛権の発動は限定的としていますが、地理的な限定をすることもなく、他国に対する武力攻撃により国民の生命や権利が根底から覆される「おそれ」があると政府が判断した場合には武力行使は可能だとしています。「限定」とは名ばかりで、「無限定」そのものです。
 「戦争する国」を作ろうとすれば、当然のように基本的人権や言論表現・報道の自由が規制されます。その表れの一つが、昨年末の特定秘密保護法の制定強行です。そして本格的な「戦争する国」作りは、明文改憲に進まざるを得なくなります。私たちが愛する映画も陰に陽に規制され、作りにくくなるでしょう。
 この国を、戦前のような「戦争する国」にしてはなりません。
 私たち映画人九条の会は、安倍政権が進める集団的自衛権の行使容認に断固反対することを表明します。そして、映画人、映画愛好者の皆さまが集団的自衛権の行使容認に反対の声を上げてくださるよう、心から呼びかけるものです。 
2014年6月19日
 
【賛同一覧】
高畑 勲(アニメーション映画監督)/ ジャン・ユンカーマン(記録映画作家)/ 須藤遙子(横浜市立大学客員准教授)/ 仲内節子(わらび映画サークル事務局長)/ 藤井 建男(画家・映演労連サポーター)/ 松原 千里(京都映画サ-クル会員)/ 龍尾 由美子(愛労連事務局員)/ 加藤 美恵子/ 吉村 英夫(映画評論家)/ 原田 浩(アニメーション演出)/ 仲築間 卓蔵(元テレビプロデューサー)/ 佐藤 洋史・佐藤 和子/ 田中 重幸(角川映画労働組合委員長)/ 今井 一雄(元MIC議長)/ 羽淵 三良(映画評論家)/ 小山内 美江子(脚本家) 大澤 豊(映画監督)/ 神山 征二郎(映画監督)/ 降旗 康男(映画監督)/ 金丸 研治(映演労連委員長)/ 大原 穣子(方言指導)/ 本城 啓礼/ 松坂 朗(映演労連書記次長)/ 長瀬 未代子(日本シナリオ作家協会会員)/ 澤島 忠(映画監督)/ 上田 耕一(俳優)/ 土橋 亨(映画監督)/ 池田 太郎(脚本家)/ 中田 新一(映画監督)/ 倍賞 千恵子(俳優 歌手)/ 山田 洋次(映画監督)/ 佐伯 孚治(映画監督)/ 梯 俊明(映演労連書記長)/ 飯野 高司(日活労組書記長)/ 宮下 卓/ 深澤 英之(映演労連フリーユニオン)/ 一石 鉄哉(映演労連フリーユニオン)/ 高室 晃三郎((協)日本映画・テレビ編集協会副理事長)/ 桂 荘三郎(プロデューサー) 他