“ せんそうはすべての『愛』をこわす ”
今年4月、安倍政権が進める解釈改憲に反対する市民団体「九条の会・石川ネット」(金沢市)など三団体が作成した護憲ポスターに、全国から注文が殺到しています。
ポスターには、赤ちゃんを抱く母親と父親。その周りを猫や鳥、象などの動物たちが花を手に取り囲むイラストに、やさしくかみ砕いた憲法の条文や、「私やあなたや 私たちの愛する子や孫が『殺して』はなりません 『殺されて』はなりません」などのメッセージが添えられています。
当初15万部作製しましたが、フェイスブックなどで人気が拡大し、数十部、数百部単位の注文が相次ぎ、これまでに石川県外に計1万部以上を送ったということです。
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集団的自衛権の行使を認めた閣議決定に抗議するため、日弁連と市民団体「戦争をさせない1000人委員会」などが共同で17日、東京・銀座一帯の大通りを約1.8キロにわたりデモ行進しました。
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せんそうはすべての愛をこわす 護憲ポスター注文殺到
東京新聞 2014年7月17日
せんそうはすべての「愛」をこわす-。安倍政権が進める解釈改憲に反対する市民団体が作製した護憲ポスターのメッセージだ。優しいイラストとともに日本国憲法の「愛」を守りたいと訴えるポスターは共感を広げ、全国から注文が殺到している。 (中山洋子)
赤ちゃんを抱く母親と父親。その周りを猫や鳥、象などの動物たちが花を手に取り囲む。こんなイラストの護憲ポスターは今年四月「九条の会・石川ネット」(金沢市)など三団体が作製した。
ポスターにはやさしくかみ砕いた憲法の条文や、平易なメッセージが添えられている。例えばこんな一文だ。「私やあなたや 私たちの愛する子や孫が『殺して』はなりません 『殺されて』はなりません」
憲法の大切さを広く伝えるねらいで十五万部作製したが、フェイスブックなどで人気が拡大。「友達に教えたい」「コンサートで配りたい」などと数十部、数百部単位で注文が相次ぎ、これまでに石川県外に計一万部以上を送ったという。
フェイスブックで紹介した金沢市の主婦小原美由紀さん(49)も「分かりやすくてかわいい。こんなのを欲しがっている人は全国にたくさんいると思った」とポスターの魅力を語る。五月中旬に東京都内の女性集会に参加した小原さんは、会場でこのポスターを配っている参加者に遭遇。共鳴して取り寄せた他県出身者らが、自主的にまわりに広めていたという。
ポスターのイラストを担当した金沢市の画家かるべめぐみさん(39)は「最初の案はお父さんがいなかった。九条の会の男性メンバーの提案で加えた。憲法を守りたい気持ちに女も男もない。結果的によかった」と振り返る。
文章もメンバーみんなで練り上げた。憲法をなし崩しに変えようとする安倍政権への怒りは大きい。文面にも最初は、悲壮な覚悟がにじんだが「前向きに訴えよう」と話し合った。「さあ今度は 私たちが憲法をまもる番です」。ささやくような言葉で、諦めない気持ちを伝えている。
集団的自衛権:閣議決定に抗議…弁護士と市民が銀座デモ
毎日新聞 2014年07月17日
集団的自衛権の行使を認めた閣議決定に抗議するため、日本弁護士連合会(日弁連)の村越進会長ら全国の弁護士と市民団体「戦争をさせない1000人委員会」などが共同で17日、東京・銀座一帯の大通りを約1.8キロにわたりデモ行進した。日弁連の主催で、主催者発表によると弁護士ら約350人、市民約150人が参加。弁護士たちは「国民の平和的生存権を守れ」と訴えながら行進した。
これに先立ち、行進コース近くのJR有楽町駅前で開かれた集会で、日弁連憲法問題対策本部副本部長の伊藤真弁護士は「日本の憲法は、政府に戦争をさせないために作られた。外国に武力行使する国にしてはいけない」と訴えた。【野島康祐】