2014年8月30日土曜日

「国分寺まつり」で9条の会の出店を拒否、神戸市は後援を拒否

 国分寺市で11月に開かれる「国分寺まつり」で、「国分寺9条の会」と「バイバイ原発/国分寺の会」が今年の参加を拒否されました。
 
 国分寺9条の会は、2008年から毎年ブースを出し、憲法9条に関するパネル展やシール投票をしてきましたが、今年は市などでつくる実行委から「内容が政治的である」からという理由で断られました。9条の会は「到底承服できない」と、実行委と市長に参加を認めるよう要請書を提出しました。バイバイ原発の会も29日に対応を協議しました。
 
 昨年総務委員会で委員の一人から「特定の政治思想を帯びた内容の出店は問題」とする発言があり、市は今年、ブース出店者の募集要項に「政治・宗教的な意味合いのある出店の場合は参加を不可」とする文言を加わえました。「市が補助金をたてに主導したのではないか」とする見方もあります。
 
 また憲法公布記念日の11月3日に、神戸市で憲法集会を開催する予定の護憲市民団体が市に後援の名義使用を求めたところ「総合的に判断して差し控える」と断られたことが30日、分かりました。
 神戸市は5月3日の憲法記念日の集会でも「政治的中立性を損なう恐れがある」との理由で同団体を後援しませんでした
 
 憲法の尊重・擁護義務のある公務員たちが、憲法擁護の市民団体の活動を妨害したり、後援を拒否するのは不可解で あってはならないことです。
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9条の会の出店拒否 「国分寺まつり」毎年参加一転
東京新聞 2014年8月29日 
 東京都国分寺市で十一月に開かれる「国分寺まつり」で、毎年ブースを出している護憲団体「国分寺9条の会」が今年の参加を拒否されたことが二十八日、分かった。市などでつくる実行委員会は、内容が政治的であることを理由としている。9条の会は「表現の自由のじゅうりんで、到底承服できない」と同日、実行委と井沢邦夫市長に参加を認めるよう要請書を提出した。 (林朋実)
 
 同会は立川市内で記者会見した。まつりには二〇〇八年からブースを出し、憲法九条に関するパネル展やシール投票をしている。
 まつりは今年から、ブース出店者の募集要項に「政治・宗教的な意味合いのある出店」の場合は参加を不可とする文言が加わった。
 実行委の島崎幸男会長は「市民が親睦する場で賛否両論あるものを取り上げ、いざこざが起きるのは好ましくない」と説明する。
 これに対し、9条の会事務局の増島高敬(たかよし)代表(74)は「政治的内容についても市民が意見交流してコミュニケーションを深めることは、まつりの趣旨にも沿うはず」と話す。過去にトラブルはないという。
 市議会の議事録によると、昨年十一月の総務委員会で委員の一人が、特定の政治思想を帯びた内容の出店が続くなら市は五百万円の補助金支出をやめるべきだ、との趣旨の発言をし、市側は「指摘の趣旨に沿う対応を検討する」と回答していた。
 増島さんは「市が補助金をたてに出店拒否を主導したのでは」と疑念を募らせている。
 今回のまつりでは9条の会の他にも、「バイバイ原発/国分寺の会」も同じ理由で参加を拒否された。同団体は二十九日に対応を協議するという。
 国分寺まつりは十一月二日、国指定史跡「武蔵国分寺跡」に近い都立武蔵国分寺公園で開催。今年で三十一回目。歴史行列や多数の模擬店があり、例年三、四万人が訪れる。
 
 
神戸市、憲法集会また後援せず 「総合的に判断して差し控える」
共同通信 2014年8月30日
 憲法が公布された11月3日に、神戸市で憲法集会を開催する予定の市民団体が、市に後援の名義使用を求めたところ「総合的に判断して差し控える」と断られたことが30日、市民団体への取材で分かった。市は5月3日の憲法記念日の集会でも「政治的中立性を損なう恐れがある」との理由で後援しなかった。
 
 市民団体は護憲派の「神戸憲法集会実行委員会」。6月に市に後援を依頼した。申請書には「憲法の意義、役割を学び、憲法の大切さの認識を深めるため」と目的を記載していた。
 市は8月下旬、文書で理由は示さずに後援は控えると通知し、問い合わせには「総合的に判断した」と答えた。