2015年1月2日金曜日

2015年は円安がさらに加速 日本叩き売りの1年に

 アベノミクスにより円は1ドル120円台にまで下落して、年明けとともに食料品・日用品を中心に物価高騰のラッシュが続き、4月になると高騰する品目が更に増えるといわれています。
 しかしそれは1ドル120円台での話で、円安はそれで留まることはなく今年の6月に向けて140円台まで下落するだろうといわれています。
 
 そうなれば食品や日用品の価格はさらにどんどん上昇し庶民の生活は壊滅的な打撃を受けます。そして個人消費凍りつき、既に景気後退に入っている事態は更に深刻化します。
 
 今の日本の状況を海外は日本の投売り状態と見ています。倒産を目前にした企業は信じられないような値段で投売りをしてその後に倒産しますが、いまの日本はその投売り状態にあるということです。
 
 アベノミクスの間違いは早くから指摘されていましたが、そこまで徹底的なダメージを受けないと国民の『ノー』が明確にならないというのも情けないことです。政権に篭絡されて国民に真実を伝えないメディアや専門家がそういう状況を作りました。彼らの罪は安倍政権と同様に極めて大きいと言えます。
 
 元日の日刊ゲンダイが「2015年は円安がさらに加速 “日本叩き売り”の1年になる」の記事を載せました。
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2015年は円安がさらに加速 “日本叩き売り”の1年になる 
日刊ゲンダイ 2015年1月1日
 黒田日銀の追加緩和で為替は1ドル=120円台を突破。輸入物価が上昇し、庶民は「値上げ地獄」に苦しんでいる。2015年はさらに円安が加速するだろう。
 「黒田日銀は、FRBが量的金融緩和を終了するタイミングで、14年10月31日、追加緩和を行った。利ざやを稼ぎたい投機筋に“ドルをジャンジャン買って、円の価値をドンドン下げてくれ”とアピールしたも同然です。恐らく、FRBが利上げに踏み切る15年6月ごろに向けて円安の勢いは止まらないでしょう。98年秋以来、17年ぶりとなる1ドル=140円台まで下落しそうです」(経済評論家・斎藤満氏)
 
 いまでも物価上昇に賃金アップが追いつかず、労働者の実質賃金は16カ月連続ダウンしている。“ハイパー円安”によって食品や日用品の価格がどんどん上昇していけば、庶民の生活はさらに苦しくなっていく。その結果、個人消費が凍りつき、需要不足が深刻化し、さらなる景気後退を招くのは確実だ。
 しかも、ハイパー円安によって、日本の富も一気に失われていくのだ。1ドル=120円台まで進んだ円安・ドル高は、「実質実効為替レート」で計算すると、「円の実力」は1973年の水準まで落ちている。当時、為替は1ドル=300円だった。
 
 「まだ日本人に実感はないでしょうが、世界は異次元レベルの円安政策を日本の“出血バーゲン”と見ています。いまも中韓両国のファンドや富裕層が日本の不動産を買い漁っていますが、15年は日本の名だたる企業や建物が買収の標的となっていくと思う。バブル期に日本企業が米国のロックフェラービルやコロンビア映画を買収したように、今度は日本の企業や資産がアジア資本の草刈り場となりかねない。『40年ぶりの円安』が意味するところは、40年かけて積み上げた日本の国富の投げ売りです。安倍首相には『アベノミクスは中韓を喜ばせる政策ですか?』と聞きたくなります」(斎藤満氏=前出)
 
 15年は日本バーゲンの年になる。