自らも「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」の呼びかけ人の一人になっている植草一秀氏が、26日のブログで同会の設立総会の様子に触れながら、差止めを成功させるために「違憲訴訟の会」への大勢の人たちの参加を呼びかけています。
そしてTPPの本質は「とんでもないペテンのプロジェクト」であるとしています。
グローバルに活動を拡げる強欲巨大資本が飽くことなく利潤を追求するために、日本を組み入れようとする枠組みで、それに参加すれば日本は間違いなく不幸になると述べています。
グローバルに活動を拡げる強欲巨大資本が飽くことなく利潤を追求するために、日本を組み入れようとする枠組みで、それに参加すれば日本は間違いなく不幸になると述べています。
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人々を間違いなく不幸にするTPPを粉砕
植草一秀の「知られざる真実」 2015年1月26日
1月24日土曜日、午後4時からAP秋葉原にて、「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」設立総会ならびにオークランド大学のジェーン・ケルシー教授の記念講演が開催された。
180名定員の会場に入りきれない200名の市民が参加し、総会は成功裏に終了した。
来賓として亀井静香衆議院議員、藤田幸久参議院議員が祝辞を述べられた。
TPPとは、
T:とんでもない
P:ペテンの
P:プロジェクト
の内容を持つ重大事案で、日本の主権者にとっては、基本的に百害あって一利のない枠組み、仕組みである。
見落とせない重大な問題が三つある。
第一は、その内容だ。日本の主権者に基本的に不利益しかもたらさない。
第二は、TPPに盛り込まれるISD条項が、日本の国家主権を損ねることである。国家主権を損ねるということは、日本の主権者の権利が侵害されるということである。
第三は、TPPの秘密性である。TPPの内容が秘匿される。主権者はその内容を知る権利を当然有するが、その「知る権利」を封印するための「特定秘密保護法」も制定された。
TPPがあるから特定秘密保護法が制定されたという側面もある。
この三つは許される問題でなく、日本の主権者は結束して、この暴挙を阻止しなければならない。
「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」の代表には原中勝征元日本医師会会長が選出された。幹事長には山田正彦元農水相が選出された。弁護団には、池住義憲氏、岩月浩二氏、辻恵氏、竹内彰志氏など、15名の気鋭の弁護士が参画している。
TPP交渉は大詰めを迎えていると見られており、3月には閣僚会合で大筋合意が成立される可能性が高いと見られている。
5月には妥結される可能性がある。
ただし、米国議会がTPP交渉でまとめられた案を、そのまま受け入れる可能性は低く、米国での批准等をめぐって、なお紆余曲折があると考えられている。
しかしながら、TPPが発効することになると、日本の主権者は甚大かつ深刻な不利益を蒙ることが確実である。
また、主権者の利害に関わる国家の政策に関して、主権者が真実を知ることができない事態は、明白な憲法違反の状況でもある。
そこで、「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」では、最も効果的なタイミングを見定めて、違憲訴訟を提起する準備を進めている。
この運動を通じて、日本のTPP参加を阻止することが、未来の日本の主権者に対する私たちの責務である。
この運動を成功に導くには、一人でも多くの市民の参加と支援が必要である。
「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」では、この会の運動に参加する市民を広く求めている。
「主権者が思慮深く考えて、積極的に行動する」(日隅一雄氏の遺言)ことなくして、日本の民主主義は健全に機能しない。
一人でも多くの主権者が、この運動に参加して、日本のTPP参加阻止を実現するべきである。
「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」では、入会と原告への参加を広く求めている。思慮深くお考えいただき、積極的に行動していただくことを強くお願い申し上げたい。
入会および原告参加のご案内はこちら。
もちろん、何よりも重要なことは、TPPの内容である。
その内容が主権者を幸福に導くものであるなら、主権者が反対する理由はない。しかし、その内容が主権者を明らかに不幸に陥れるものであるから、主権者が連帯してこれに反対し、日本のTPP参加を阻止しなければならないのだ。
TPPは誰のための仕組みか。これは明白である。TPPはグローバルに活動を拡げる強欲巨大資本が、飽くことなく利潤を追求するために、日本を組み入れようとしている枠組みなのである。
敵は甘い言葉で人々をかどわかそうとするが、賢明な主権者は騙されてはならない。
甘い言葉の向こうには、不幸な現実が待ち構えている。
(以下は有料ブログのため非公開)