2015年1月21日水曜日

1%の富裕層が国富の半分を占有 世界で来年中に

 来年度中に世界の上位1%の富裕層が持つ富が、残りの99%の人が持つ富の合計を上回るという、衝撃的な見通しとなりました。
 今は上位1%の人びと1人当たりの富が残りの99%の人びとの1人当たりの富の100倍近くに達しているという計算になります。まさしく格差社会の時代です。
 
 日本も勿論例外ではなく、格差が急速に進みつつあります。それだけでなく、日本は税収を再分配した後でも「子供の貧困率」(という指標)が全く変わらない、という特性のある国として知られています。言い換えれば弱者に冷淡な国なのです。
 それに対して他の多くの国では税収の再分配の後には貧困率は改善されています。
 
  消費税は貧困な人たちにも容赦なく課税するものなので、そうして得られた税収で社会保障を行ったとしても、自分の金の一部が戻ってきたと言うことにしかなりません。財務省が作り上げてきた消費税主体の税制は本来的にそういう性格を持っています。
 
 貧困大国アメリカのオバマ大統領は、ようやく所得税率の上限を上げたり 大銀行から新たな手数料を徴収するなど富裕層への課税強化に舵を切ったということです。
 安倍首相も、法人税の低減など大企業優先策に凝り固まるのではなく、所得税率を見直したり担税力のある大企業から税収を上げることの検討に入るべきです。
 消費税率アップをやめるべきであることはいうまでもありません。
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世界上位1%の富裕層、下位99%の富を上回る見通し
TBSテレビ 2015年1月19日 
 来年、世界の上位1%の富裕層が持つ富が、残りの99%の人が持つ富の合計を上回る。そんな衝撃的な見通しを国際NGOが発表しました。
 
 国際NGO「オックスファム」によりますと、世界の上位1%の富裕層が持つ富は、2009年には世界全体の富の44%でしたが、その後、その割合は上昇を続け、去年2014年には48%に達したということです。
 
 オックスファムは、このままいけば、来年、2016年には1%の人が持つ富が、残りの99%の人が持つ富の合計を上回ることになると推定しました。特に金融業界や製薬業界などで、富の蓄積が目立つと指摘。さらに、世界の上位80人の富裕層は、下位50%の人を合わせたよりも、多くの富を独占しているとしました。
 
 この報告は、世界の政財界のリーダーが一堂に会する世界経済フォーラムのダボス会議が21日からスイスで始まるのを前に発表されました。
 
 オックスファムは「格差の規模はきわめて衝撃的」としたうえで、「不平等の問題は、すでに世界的な議題となっているのに、格差は急速に広がり続けている」として、世界のリーダーに具体的な行動を促しました。