神奈川新聞 2015年1月18日
安倍政権にレッドカード-。集団的自衛権や特定秘密保護法に反対する女性が17日、赤い服などを身に着けて国会議事堂を「人間の鎖」で取り囲み、声を上げた。
「女の平和 ヒューマンチェーン」と名付けられた抗議行動は、赤いストッキングをはいて女性の地位向上を求めた1975年のアイスランドの「レッド・ストッキング運動」をヒントに、弁護士や作家らでつくる実行委員会が主催した。
約7千人(主催者発表)の参加者は赤いコートやマフラー、帽子で身を包み、国会を包囲。「女たちは、集団的自衛権の行使は認めません!」「よその国の戦いに加わりません!」「女性の人権、平和で実現!」とシュプレヒコールを繰り返した。
正門前では、スピーチも行われた。元中央大学教授の横湯園子さんは「安倍政権は、戦争に突き進んでしまうのではないかと思わせる危険なにおいがする。いま声を上げなければ、大変なことになる」と強調。東京大空襲訴訟の原告だった吉田由美子さんは「国の宝である子どもたちを再び戦場に送ることがあってはならない」と語気を強めた。
抗議行動には、沖縄県や福島県からも女性らが駆け付け、原発再稼働や新基地建設にも反対の声を上げた。
国会議事堂前で「人間の鎖」をつくり、安倍政権の安全保障政策に反対する女性たち
=17日午後、東京・永田町(共同)