民進党の前原代表との実質「合流」の打ち合わせで完勝した小池代表は、「総選挙後の首班指名で山口那津男さんがいいと思う」と、公明党に揺さぶりを掛けました。
創価学会学会婦人部が、反動立法を強行した安倍政権に厳しい視線を向けていることを意識した発言と言われています。小池氏の方がソフトだという見方は正しくないように思いますが …
また小池代表は、衆議院選挙で日本維新の会と連携したいという考えを示しました。ただ松井代表の方はそれに対して賛同していません。
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小池氏が揺さぶり 公明党が計る“勝ち馬に乗る”タイミング
日刊ゲンダイ 2017年9月29日
公明党に対する小池都知事の揺さぶりが注目を集めている。公明は国政では自民と連立を組み、都政では都民ファースト(都F)と連携。小池氏が国政進出を決めたことで、ますます微妙なポジションに立たされている。都議会公明党は都Fとの連携解消をチラつかせ、小池氏を都政に専念させようとした。すると小池氏はすかさず総選挙後の首班指名で、「山口那津男さんがいいと思う」と秋波を送った。
「小池知事の狙いは自公連立にクサビを打ち込むこと。各小選挙区には公明票が約2万~3万票があるとされます。自公連立をひきはがし、あわよくば選挙協力に持ち込む腹づもりだと思います」(政界関係者)
そんな小池氏に対し、自公は警戒感をあらわにしている。両党の幹部は27日に会談し、両党候補を相互推薦することなどを確認。公明の斉藤鉄夫選対委員長は「(新党は)自公政権への挑戦だ」などと小池氏を批判した。
■カギ握る創価学会婦人部
もっとも、都議会公明党は小池新党にすり寄るために、30年以上にわたり連立を組んできた都議会自民党をいとも簡単に裏切った。いくら「結束」を連呼しようが、今回も虎視眈々と“勝ち馬”に乗るタイミングを計ろうとしているとの見方は強い。
「公明は安倍首相が進める改憲に本音では消極的です。自公で過半数を維持しながら、3分の2には届かないという選挙結果がベストといえるでしょう。もっとも、それ以上に公明にとって意義があるのは“与党”であること。今後、希望の党がさらに勢いを伸ばせば、“結束”も流動的になる可能性があります」(政治評論家の伊藤達美氏)
さらに公明党本部にとって無視できないのは、支持母体・創価学会婦人部の意向だ。都知事選の時から小池シンパの婦人部の女性会員が急増。都議選でも“小池旋風”の原動力になった。
「学会婦人部は、安保法や共謀罪など創価学会が嫌がることばかりをやってきた安倍政権に厳しい視線を向けています。今回、小池知事は『消費税増税凍結』『原発ゼロ』など婦人部が好みそうな政策を訴えています。50代以下の若手婦人部会員が水面下で希望の党の支援に回ることも考えられます」(創価学会関係者)
小池氏は学会の動向をすべてお見通しの上で、メッセージを発信しているに違いない。
希望 小池氏 衆院選で維新と連携したい考え示す
NHK NEWS WEB 2017年9月29日
希望の党の代表を務める東京都の小池知事は記者会見で、30日に日本維新の会の代表を務める大阪府の松井知事らと会談し、地方分権などの政策を発表することを明らかにしたうえで、衆議院選挙では、日本維新の会と連携したいという考えを示しました。
この中で小池知事は、30日に大阪市で日本維新の会の代表を務める大阪府の松井知事、愛知県の大村知事と会談し、地方分権などの政策を発表することを明らかにし、「地域どうしの連携は、いろいろシナジー効果(=相乗効果)がある」と述べました。
そのうえで、小池氏は衆議院選挙での対応について、「日本維新の会は『身を切る改革』、私たちは『ワイズスペンディング』と表現しているが、同じ改革の志は大切にして、選挙区の状況を確認して、答えを出したい」と述べ、日本維新の会と連携したいという考えを示しました。
また、小池氏は、希望の党が擁立する民進党出身の候補者調整について「安全保障や憲法観で一致することが必要最低限のことであり、一致しなければ排除するということだ」と述べたうえで、最終的にはみずからが判断する考えを示しました。
一方、小池氏は、政府・与党などが民進党との事実上の合流を批判していることについて、「党対党で合流する話はそもそもない。『お金ほしさ』との批判もあるが全くの間違いで、候補者が自前の努力で立候補し選挙戦を戦うことを条件にしており、大政党とは違うアプローチをやっていく」と反論しました。