総選挙へ共通政策確認 市民連合が4野党と
しんぶん赤旗 2017年
「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)は26日、日本共産党、民進党、自由党、社民党の野党4党に対し、次期衆院選での野党のたたかい方と政策に関する要望書を提出しました。
要望書では、安倍晋三首相が表明した臨時国会冒頭解散について、「言論に基づく議会政治を否定し、立憲民主主義を破壊する暴挙」だと批判。その上で、立憲主義の原理を共有する4野党が、小選挙区で地域事情を勘案し、候補者をできる限り調整することで「与野党1対1の構図」をつくり、「国民に憲政と民主主義を擁護する選択肢を提供する責任があります」と強調しました。
要望する政策は、9条改定への反対や、安保法制、共謀罪法などの廃止、福島第1原発事故の検証のないままの再稼働を認めないことなど、7項目にわたって提示。4野党がこれらの政策を重く受け止め、「安倍政権を倒すという同じ方向性をもって、全力で闘うことを求めます」としました。
4野党への要請後、市民連合は国会内で記者会見し、山口二郎法政大学教授は「野党の候補者一本化に向けて、各党の明確な意思が確認できた」と述べました。各党の対応として「要望された政策の実現、総選挙での与野党1対1の構図に向けてできることを全力でやりたい」(民進)、「要望は全面的に賛同、共有したい」(自由)、「政策についてはわが党も共有する」(社民)などの回答があったと説明しました。
日本共産党は、小池晃書記局長、こくた恵二国対委員長・選対委員長が国会内で応対し、小池氏は「いままでの野党や市民の話し合いの積み重ねが結実した中身です。すべて実現する立場で選挙に全力でのぞみたい」と表明。「総選挙をたたかう旗印にし、さらに、選挙戦の中でより豊かなものにしていきたい」と語りました。
市民連合は、4野党が結束して安倍政権と対決していく姿を示すため、10月1日に市民連合主催の街頭宣伝を開き、4野党の代表を招きたいとしました。
●市民連合の要望書(骨子)
1 安倍政権が進めようとしている9条改正への反対
2 特定秘密保護法、安保法制、共謀罪法などの白紙撤回
3 福島第1原発事故の検証のないままの原発再稼働を認めない
4 森友・加計学園、南スーダン日報隠蔽(いんぺい)の疑惑を徹底究明
5 保育、教育、雇用に関する政策を飛躍的に拡充
6 8時間働けば暮らせる働くルールを実現し、生活を底上げする経済、社会保障政策を確立
7 LGBT(性的マイノリティー)への差別解消施策、女性に対する雇用差別や賃金格差の撤廃など
市民連合の「衆議院議員総選挙における野党の戦い方と政策に関する要望」
前記「市民連合の要望書(骨子)」と共通するため省略します。