2017年9月1日金曜日

加計孝太郎と安倍総理を詐欺容疑で告発 連帯の呼び掛け

 「今治加計獣医学部問題を考える会」共同代表の黒川敦彦氏829「安倍やめろ!829緊急市民集会」(主催・森友告発プロジェクト)で「加計孝太郎と安倍総理を詐欺容疑で告発する」と宣言したことについて高橋清隆の文書館」が詳細を報じていますので紹介します。
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「加計孝太郎と安倍総理を詐欺容疑で告発する」
 黒川氏が連帯呼び掛け
高橋清隆の文書館 2017年08月31日
 「今治加計獣医学部問題を考える会」(以下、「考える会」)共同代表の黒川敦彦氏は8月29日、国会議員会館内で開かれた「安倍やめろ!8・29緊急市民集会」(主催・森友告発プロジェクト)で「加計孝太郎と安倍総理を詐欺容疑で告発する」と宣言し、400人を超える参加者から賛同の拍手を浴びた。

 黒川氏は愛媛県今治市に住み、5月に「考える会」を結成。情報公開請求制度を使い、これまで10000ページに及ぶ同市の加計学園獣医学部新設に関する資料をウェブ上に公開している。
 この日の集会では、ノンフィクション作家の森功氏と共に特別講演をした。「今治の地から・現地報告」と題し、加計学園疑惑の本質として①約50億円の補助金詐欺 ②バイオセーフティー偽装 ③パーティールーム建設での補助金請求未遂を挙げた。
 ①文部科学省提出資料によれば、岡山理大獣医学部の建設費は坪単価が150万円だが、今治市建築指導課に提出した坪単価は88万1600円と乖離(かいり)している。一般的に鉄骨造は鉄筋コンクリートより2割ほど安いはずで、70万円くらいでもおかしくない。「倉庫に毛が生えたような建築仕様」との専門家の評価を紹介した。
 ②現在、計画されている施設・設備は高度なウイルス研究を行うに十分な機能を持っていないことを説明。「バイオセーフティーレベル3の実験室の設置をうたうが、この構造でレベル3のウイルスを使えば簡単にバイオハザードが起きる」との専門家の指摘を紹介。
 ③研究棟の7階にはワインセラーが設置されたパーティールームが描かれていて、そこにも補助金が流れるはずだった。この問題が指摘されてから、設計会社はこの部分を削除している。
 
 黒川氏は、これら52枚の図面と関連文書を独自入手し、7月23日にNHK『クローズアップ現代』に持ち込んだが、お蔵入りにされた。業を煮やして持ち込んだ民放テレビの幾つかが8月23日に報道し、明るみに出た。パーティールームの削除修正もこれを受けてのこと。
 しかし、黒川氏は「設計会社は『当初計画していたが、皆さんに言われて取りやめた』と説明したが、設計したSDI創建は加計孝太郎の会社。自分が提案し、自分で取りやめただけ。小学生以下の言い訳か」とやり玉に挙げた。

 黒川氏は、今治市議25人が1人当たり1000万円の賄賂をもらったとして8月21日、収賄罪で告発状が出されていることを報告した。内部告発に基づくものである。
 「市内においても騒然としてきている。場合によっては誰かがしゃべったりして、本当に逮捕者が出る可能性もある。これから僕ら今治市民がやるべきことは、加計孝太郎と安倍首相を詐欺容疑で告発すること」と述べた。
 その理由として黒川氏は「これをやると、大学設置審が本当に嫌がるから。設置審で駄目になった例は、理事長の犯罪くらいしかない。さらに後ろには安倍総理がいて一緒に犯罪を仕掛けている」と説明。

 建築費水増しについては大方証拠がそろっていて、法律の専門家と打ち合わせても告発状を出せるレベルになりつつあることを明かした。
 「できれば1000人くらいの名前で告発状を出して、このままこっそり10月末に設置審を通そうとしている安倍政権に対して待ったをかける。この加計学園が認可されなければ、安倍さんは非常に苦しい状況になり、恐らくつぶせる」との見通しを示した。
 その上で、黒川氏は「ぜひ東京でも、皆さんの力をお借りし、全国運動として加計孝太郎と安倍晋三の告発運動をやっていきたい」と呼び掛けると、賛同の拍手と歓声が沸いた。

 集会では、加計問題の行方を別の視点から考えさせる発言も相次いだ。
 伊藤塾塾長で「安保法制違憲訴訟の会」共同代表も務める伊藤真弁護士は、米国ワシントンD.Cのホロコースト博物館に掲げられている「ファシズムの初期兆候」14を読み上げた。それには「強力で継続的なナショナリズム」「人権の軽視」「団結の目的のため敵国を設定」などと並び、「身びいきのまん延や腐敗(汚職)」が含まれ、この箇所になると参加者から感服の声が漏れた。
 伊藤氏は「こういうことを許していては、本当のファシズムにつながってしまう」と訴えた。

 岡山理大獣医学部新設について、文科省の大学設置審はほとぼりが冷めることを想定して10月末に認可適当を出す可能性が高い。しかし、臨時国会での追及や新たな文書発覚による世論の盛り上がりも無視できない。

 「オールジャパン平和と共生」運営委員で冤罪(えんざい)事件と闘う経済学者の植草一秀氏は、「9月末招集の臨時国会で冒頭解散の可能性も排除できない。そうなれば10月22日投票の総選挙になり、国会審議も吹き飛ぶ。こんな策略もあるかもしれないと知った上で、私たちは絶対に勝たなければならない」と注意喚起した。
 「考える会」では9月23日16時から、今治市内でデモを計画している。