2017年9月8日金曜日

08- 韓国の公営放送2社で全面ストライキに突入

  韓国の公営放送のKBSとMBCの各労組が、公営放送の積年の弊害の除去と公営放送正常化を掲げ4日から全面ストライキに突入しました。KBS労組の1900人、MBC労組の1800人が全員参加しています
 MBC労組ではストライキの提案が932%という歴代最高率で支持されました。
 両労組はそれぞれ、「満身瘡痍になったKBSを私たちの手でまた立て直す」「地に落ちたMBCの信頼を回復して、誇らしいMBCの以前の姿を取り戻す」と宣言しています。
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KBS、MBC、4日に全面ストライキ突入、各界各層の支持続く
5年ぶりのストライキ、「歴史的な戦いになる」
パク・タソル記者 レイバーネット 2017年9月4日
公営放送のKBSとMBCが言論積弊清算と公営放送正常化を掲げ、 5年ぶりに全面ストライキに突入した。
全国言論労働組合KBS本部(KBS新労組、委員長ソン・ジェホ)、 MBC本部(MBC本部労組、委員長キム・ヨングク)は9月4日0時を起点として全面ストライキに突入したと明らかにした。 今回のゼネストにはKBS本部から約1900人、MBCは約1800人が全員参加する

KBS新労組は9月4日午後3時にソウル市汝矣島のKBS社屋の前でストライキ出征式を開き、 高大栄(コ・デヨン)社長の退陣と公営放送の正常化を要求した。 KBS新労組はストライキ宣言文で 「高大栄(コ・デヨン)と李仁浩(イ・イノ)は、独善的な政策と人事で組織を潰し、 政権に賦役して国民を欺いた者たち」とし 「信頼を失った公営放送で、構成員たちは恥の中で生きてきたし、 生存のために戦うことになった」と明らかにした。 彼らは「満身瘡痍になったKBSを私たちの手でまた立て直す」とし 「歴史的な戦いが始まった」と宣言した。 KBS新労組所属の記者、PDは、すでに先週から製作拒否でストライキの雰囲気を熱くしている。

MBC本部は午前10時、地域支部別に出征式を開いたのに続き、 午後2時、上岩MBC社屋の前に18の支部が集まって出征式を開いた。 MBC本部は4日、総罷業特報2号を出し 「金張謙(キム・ジャンギョム)、高永宙(コ・ヨンジュ)をはじめとする共犯者らを合法的な闘争で追い出し、 国民と視聴者のための放送を再建するために憤然と立ち上がる」とし 「地に落ちたMBCの信頼を回復して、誇らしいMBCの以前の姿を取り戻す」と明らかにした。

MBC本部の組合員たちは8月24日から6日間進められたストライキ賛否投票で、932%という歴代最高の賛成率でストライキを可決した。 MBC本部は編成PDと送出担当者といった放送必須人員もストライキに参加し、 歴代最強のストライキが予想されると明らかにした。 社内食堂の組合員たちも初めてストライキに参加し、食堂も閉鎖された。

KBC、MBCの構成員が全面ストライキを始めたことで、 ニュースをはじめとする報道番組、教養番組、ラジオ番組などが縮小・欠放される。

KBS、MBCストライキにあふれる支持宣言
二つの放送局のゼネストに対し 言論界、労働団体、市民団体なども支持を送っている。
民主労総は9月4日に声明を出して 「今回の全面ストは自分の罪を認めずに粘っている言論積弊反逆者の最後の命綱を切るための言論労働者と市民すべての積弊清算闘争」とし 「酸素呼吸器を付けて延命している言論賦役者、 MBCの金張謙、 KBSの高大栄社長と理事陣など、 放送界のあちこちでとぐろを巻いている言論賦役者すべてを即刻退陣させなければならない」と明らかにした。

同日、言論改革市民連帯も論評して 「公営放送の正常化を遮ってきたKBS理事会と放送文化振興会は、 今からでも構成員の声を聞かなければならない」とし 「理事会に経営陣を出席させて、 公正放送毀損と不当労働行為を調査して、 不当懲戒者名誉回復など正常化に着手しろ」と注文した。

韓国記者協会も4日に支持声明を発表し 「一日も早く、不当な懲戒と解職で現場を離れた同僚の原状復職を要求する」とし、 ゼネストに最後まで連帯するという意向を明らかにした。
この他に公共運輸労組、建設労組、事務金融労組などの労組と放送記者連合会、 韓国PD連合会、自由言論実践財団をはじめ4つのジャーナリスト団体、 民主社会のための弁護士の会などの支持が続いた。

原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)