国会召集の直前の10月30日夜、枝野幸男と小沢一郎の2氏がホテルで会談したことに、政界が注目しているということです。
「オリーブの木」方式を持論としている小沢氏は、とりわけ野党の選挙時の協力に熱意をもっています。
日刊ゲンダイが二者の会談を好意的に取り上げ、
「枝野氏が小沢氏と会ったのは、立憲民主党につきまとう“左派色”を消す目的だった可能性が高い。左派だけでは、支持が広がらず、政権獲得が難しくなるからだ。百戦錬磨の小沢氏の協力を得られれば、新人が多い立憲民主党がパワーアップするのは間違いない」
と書いています。
民主党が政権に就いて鳩山内閣が出来た時には、枝野氏は事実上のリーダーであった小沢氏に対する反感を隠さずに、徹底的に反小沢の批判活動を展開しました。それが2人が「犬猿の仲」と呼ばれたことの内容です。
しかし大人である小沢氏はそんなことは全く意に介さずに、枝野立憲民主党ができるとすぐに枝野氏にあって首班指名で枝野氏を指名することを伝えました。
小沢氏は共産党の志位氏とも良好な関係を持っているので、小沢流の手腕で立憲民主党をパワーアップすることが出来るならば、何よりも安倍政権への圧力になるし、野党も逆にまとまりやすくなるという意味でそれも望ましいことです。
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枝野氏&小沢氏が急接近…天敵2人は本当に手を結べるのか
日刊ゲンダイ 2017年11月15日
17日(金)、やっと安倍首相の「所信表明演説」が行われる。支持率低迷がつづいている安倍首相を追い込めるかどうか、カギは野党がまとまるかどうかだ。
野党共闘のキーパーソンである「立憲民主党」を率いる枝野幸男氏と、「自由党」党首の小沢一郎氏が急接近し、関心を呼んでいる。
政界が注目したのは、国会召集の直前、10月30日の夜、枝野―小沢の2氏がホテルで会談したことだ。
「どうやら会談は、小沢さんから声をかけたようです。小沢さんサイドは、選挙直後で枝野さんは忙しいだろうと、気を使ったようですが、『ぜひ、会いたい』という返事があったといいます。会談することについても、立憲側はマスコミにオープンにしてもらって構わないということだったといいます。小沢さんは、首班指名選挙で自由党が枝野さんに投票することを伝え、突っ込んだやりとりもあったようです」(政界事情通)
枝野氏が小沢氏と会ったのは、立憲民主党につきまとう“左派色”を消す目的だった可能性が高い。左派だけでは、支持が広がらず、政権獲得が難しくなるからだ。百戦錬磨の小沢氏の協力を得られれば、新人が多い立憲民主党がパワーアップするのは間違いない。
しかし、2人は、もともと民主党政権時代“天敵”だった。本当に手を握れるのか。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「あの2人は、政治家として共通点がかなりあります。まず、リアリストで、合理主義者であることです。野党は一つにまとまらなければいけないという考えも共通しています。原理原則を守る小沢さんは、民進党が野党第1党だった時は、『民進党が中心になるべきだ』と訴え、立憲が野党第1党になったいまは、『立憲が中心になるべきだ』と主張しています。恐らく枝野さんは、小沢さんのことを主張が明快でスジを通す政治家だと思っているはずです」
安倍自民党は、希望の党と維新を自民党の補完勢力にして野党を分断するつもりだ。枝野―小沢ラインも崩壊したら、野党勢力は完全に瓦解してしまう。