2017年11月30日木曜日

総理夫妻の関与を疑わない方がどうかしている

 国有地が異常な安値で森友学園に売却された疑惑で、国側の職員と同学園関係者が値引きを正当化するために「口裏合わせ」をしていたことを示す新たな音声データの存在を国が認める(28日の衆院予算委)など、森友学園問題の闇は留まるところを知りません。

 29日、各紙は一様に疑惑が更に深くなったと述べるとともにその解明を進めるようにとして、次のような社説を打ちました。(NPJより抜粋)
森友、加計論戦 第三者調査委で解明を」(佐賀新聞)、「森友疑惑再燃 洗いざらい経緯の説明を」(西日本新聞)、「予算委質疑 首相答弁は無責任過ぎる」(高知新聞)、森友問題で質疑/異例ずくめ取引浮き彫りに」(河北新報)、森友問題の政府側答弁 ほころびが明白になった」(毎日新聞)、「森友・加計 解明は首相にかかる」(朝日新聞

 河北新報の社説とブログ「くろねこの短語」の記事を紹介します。
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【社説】森友問題で質疑/異例ずくめ取引浮き彫りに
河北新報 2017年11月29日水曜日
 聞けば聞くほど、「特例」扱いが次々と明らかになり、異例ずくめの土地取引だったことが浮き彫りになったのではないか。
 学校法人「森友学園」への国有地売却額問題を巡って、きのうまで2日間行われた衆院予算委員会の質疑である。
 財務省の太田充理財局長は、2013~16年度の同様の土地取引計972件のうち、売却額を非公表としたのは森友学園の契約1件だけだったことを明らかにした。
 将来の売却を約束にした定期借地契約や分割払いを認めたのも、森友学園だけだったという。あまりにも厚遇ぶりが目立ち、特別な事情があったとしか思えない。

 野党によって新たな音声データも明らかにされ、太田局長は存在を認めた。近畿財務局の担当者が売買契約を結ぶ前の昨年春、学園側を訪問した際のものだという。
 「ごみは国が知らなかった事実なので、そこはきっちりやる必要があるというストーリーをイメージしている」という担当者の発言があるとされ、値引きの「口裏合わせ」が疑われる経緯が語られているという。
 太田局長は「新たな地下埋設物の撤去費用を見積もるために必要な資料の提出をお願いしただけだ」などと反論、疑惑を否定した。
 さらに近畿財務局の担当者と森友学園側が昨年5月、価格交渉をしていたとうかがわせる音声データの存在も認めた。
 学園側が「ゼロ円に近い形で払い下げを」と要求。財務局が「ゼロに近い金額まで努力する作業をしている」と答える生々しい内容だった。

 どう考えても国が具体的な金額を挙げて、国有地の値引きを巡ってやりとりするのは不自然ではないか。
 約8億円値引きされた売却額をずさんとした会計検査院の報告も取り上げられた。
 ごみ撤去費用の算定根拠が不十分なことに加え、値引きの経緯を記録した評価調書が作成されなかったことや、残された文書では学園側とのやりとりが全く検証できない、と指摘している。
 これだけの落ち度を問題視されながら、政府関係者は「仮定によって幾つかの推計値がある」などとして、従来の政府対応が不適切と認めなかった。不誠実な対応と言わざるを得ない。
 安倍晋三首相に至っては「財務省を信じて『適切』と申し上げた」と言い逃れのような答弁もした。専ら強調したのは国有財産の処分手続きの見直しといった制度改革。問題の本質をずらそうとしているようにも映った。
 こうした不可解な土地売買がなぜまかり通ったのか。森友学園が開設を目指した小学校の名誉校長に、安倍首相夫人の昭恵氏が一時就いたことと関係があるのか。本人を含め関係者の国会招致は不可避だろう。


これで総理夫妻の関与を疑わない方がどうかしている!
くろねこの短語 2017年11月29日
 笑っちゃうほどの絶妙のタイミングで北朝鮮がミサイル発射。しかも、昨日の夜、ペテン総理は何ヶ月ぶりかで公邸に宿泊というから、分かりやすいったらありゃあしない。
 分かりやすいとくれば、森友学園への異常な低価格による国有地売却についての財務省の答弁だ。シュレッダー佐川君の後継の理財局長が、踏み絵ほ踏まなかった立憲民主の川内君の質問に答えて、

公共随契すべてが1194件。そのうち売り払い前提の定期借地とする特例処理を行った事例は本件のみ」(財務省 太田充理財局長)
「ご指摘の延納の特約を付して売却した事例、これは本件のみでございます」(財務省 太田充理財局長)
「平成25年度から28年度までの間、公共随契によって売却した件数は972件。そのうち非公表にしたものというのは本件のみ」(財務省 太田充理財局長)

 だとさ。スゲーなあ! 「1194分の1」そして「972分の1」の「特別措置」なんだよ。ようするに、森友学園に異例中の異例の「特約」付けて国有地を売却したってことなんだね。これだけの「特約」付けるからにはそれなりの理由が必要なわけで、そりゃあペテン総理とその私人の嫁の影がチラホラするのは疑いようがない。なんてったって、ペテン総理の私人の嫁は、当時、森友学園が開校予定だった小学校の名誉校長だったんだからね。裁判だったら、かなり確度の高い状況証拠ってところだ。

 でもって、どうやら財務省は工事業者とも語らって、「ごみは地下9mまで」ってことで調整しようとしていたことが音声記録で判明しちゃいました。ここでもシュレッダー佐川君の跡目を次いだ理財局長は、「口裏合わせはしていない」って強弁しとります。ひょっとして、この御仁も国税庁長官の椅子を狙っているのか・・・。

 それはともかく、この質疑中にもペテン総理は時折、薄笑いしてるんだね。その態度は何だ!・・・ってついTVに向かって叫びたくなるのであった。