2022年2月18日金曜日

吉村“ワースト知事”の呆れた開き直り 大阪府コロナ死者数が全国最多

 新型コロナウイルス感染による全国の1日当りの死者は、15日207人、16日253人、17日271人と急上昇を続け、2月以降で2446人に達しました。もはや第5波とは比較になりません。中でも悲惨を極めているのはまたしても大阪府です。

 直近の15日~17日の死者数を、全国及び東京都と比較して示すと下表のとおりで、3日間の100万人当りの平均死者数は、全国2・01人、東京都1・46人に対して大阪府は5・05人とダントツの多さです。

 

 

2月15日

2月16日

2月17日

 

 

 

実 数

100万人当り

実 数

100万人当り

実 数

100万人当り

 

 

全 国

207

1・88

253

2・01

271

2・15

 

 

東京都

16

1・15

21

1・50

24

1・72

 

 

大阪府

42

4・75

38

4・30

54

6・11

 大阪府は昨年も第4波でダントツの死者を出しましたが、何の改善もないまま第6波を迎えたということです。
 大阪府のコロナ対策のお粗末さについてはこれまでも取り上げてきました。下記にその一部を示します。
1月21日)吉村知事がまたまた後手後手の対応 全国最悪の死者を出したのに反省はなし
21.12.30大阪は大丈夫なのか/沖縄の感染爆発を招く日本政府の弱腰外交
 21.4.10) 吉村知事のTV行脚 自己正当化モンスターぶりが酷い(LITERA)
 
 ところで42人の死者が確認された15日、記者から「死者数が他の都道府県や東京都と比べて多い理由を分析しているのか」と問われ、吉村知事は次のように開き直ったということです。
「陽性者に対する亡くなった割合を見てほしい。大阪が群を抜いて多いとの質問が多いがそうではない。大阪はちょうど真ん中ぐらいになっています」
 絶対数の多さが問題なのに、わざわざ「死者率」を持ち出して誤魔化そうと言うのはあまりにも無責任で、これでは改善を期待する方が無理です。そもそも死者数を減らす努力の中で結果として「死者率」も減るわけで、膨大な感染者が出てその中から膨大な死者が出ている中で、「死者率が」云々と言い出すとはどういう神経なのでしょうか。
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
 ところでTBS『報道特集』が「大阪のコロナ禍の実態報じたことに対して、今度は維新の大阪府議会議員が「内容が偏っている」としてBPO(放送倫理・番組向上機構)に意見の申し入れをしたということです。
 維新を持ち上げる報道はOKだけど批判する報道は「訴える」ということでは、「報道の自由の侵害」であって世の中に通用しません。
 ブログ「くろねこの短語」が取り上げたので併せて紹介します。
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吉村“ワースト知事”の呆れた開き直り 大阪府コロナ死者数が全国最多、通常病床すでにパンク状態
                          日刊ゲンダイ 2022/02/17
 大阪で新型コロナウイルスによる死者が急増している。16日の大阪の死者数は全国最多の38人に上った。第6波(今年1月以降)で見ても391人とダントツ。人口が1.5倍の東京の179人をはるかに上回っている。しかも、すでに軽症中等症病床はパンク状態。この先、入院できないコロナ患者が増え、さらに死者が相次ぐ恐れもある。なぜ、大阪が最悪の事態に陥っているのか。
                ◇  ◇  ◇
 昨春の第4波の時、大阪では重症病床が満床になった。あふれた重症者は軽症中等症病床での治療や自宅療養を余儀なくされ、死者の激増を招いた。
 第6波でも事情は異なるが、すでに医療崩壊が起きつつある。オミクロン株は重症化率が低いため、重症病床はすいているものの、軽症中等症病床がすでにパンク状態なのだ。
 コロナは軽症でも既往症など、他の病気が重症の患者を含めた実質の重症病床使用率は40.4%(15日時点)。一方、軽症中等症病床の使用率は一時、100%を超え、15日時点でも94.1%とほぼ入院できない事態が続いている。府は14日、すべてのコロナ受け入れ病院に対し、コロナ以外の入院患者がコロナに感染した場合、自院で治療を行うよう通知を出した。府がコロナ病床を用意できないからだ。

救える命が救えない恐れ
 各地で軽症の自宅療養者が急変し、亡くなるケースが起きている。ましてや、中等症患者は入院の上、治療を行う必要があるが、大阪では今後難しくなる可能性が高い。その結果、入院できない患者があふれ返り、救える命が救えない事態が起こりかねないのだ。
 なぜ、大阪が第6波の死者数ダントツなのか。東京と何が違うのか。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏は首をかしげる。
「第6波の死者数が東京179人に対し、大阪391人は、確かに多いと言える差です。ただ、残念ながら要因は思いつきません。大阪と東京でワクチンの接種時期や医療提供体制に差があるとは思えない。なぜ、大阪の死者数が突出して多くなるのかを吉村知事はしっかりと検証し、次のアクションにつなげる必要があります」
 42人の死者が確認された15日、記者から「死者数が他の都道府県や東京都と比べて多い理由を分析しているのか」と問われ、吉村知事はこう開き直った。
陽性者に対する亡くなった割合を全国で見てほしい。大阪が群を抜いて多いとの質問が多いがそうではない。東京はかなり低いが、大阪はちょうど真ん中ぐらいになっています
 絶対数の多さを“死者率”にすり替えて責任逃れでは、何の解決策も見いだせない。大阪は“ワースト知事”でも突出しているようだ。


大阪のコロナ禍の実態をリポートしたTBS『報道特集』について、「事実だけど内容が偏っている」として大阪維新の府議会議員がBPOに意見申し入れの言いがかり・・・明らかに「報道の自由の侵害」だろう!!
                       くろねこの短語 2022年2月17日
 水道橋博士にツイッターで痛い所を突かれた大阪市長のチンピラ松井君が、スラップ訴訟で脅しかけようとして、そんなことより仕事しろと世間の物笑いになってます。
大阪のオミクロン死者数に「報道特集」が維新行政の責任追及! それでも松井市長はウザ絡みに夢中、水道橋博士にはスラップ訴訟恫喝
 上が上なら下も下で、今度は維新の大阪府議会議員がTBS『報道特集』が大阪におけるコロナ禍の実態をリポートした「被害拡大食い止めるには~コロナ死者2万人超」について「内容が偏っている」としてBPO(放送倫理・番組向上機構)に意見の申し入れをしたってね。
 その「意見」ってのがなんとも笑っちまう。こんな具合です。
「当該番組中、「大阪 コロナ死者増加の背景は」という見出しのもと、人口比に対する死者数や保健所数(270万人に一か所)などを殊更に取り上げ、視聴者の不安を煽る内容となっている」
「特定の事実だけを抜き出し視聴者の不安を煽る内容を放送することは厳に慎まれたい」
 つまり、番組内容は「事実」だけど「偏った内容で不安を煽るな」って言ってるんだね。いやあ、「偏った内容」ってんなら、そもそも正月の毎日放送における維新トリオによる言いたい放題の方がよっぽど偏ってるだろう。
 ようするに、言いがかりなわけで、これこそ「報道の自由の侵害」であり、報道機関へ脅しかけてるようなものなんだね。それにしても、「事実」を報道することが「視聴者の不安を煽る」って、バカじゃね。
「報道特集」(2月12日放送分)についてBPOへ意見を申し入れました 

  (以下はツイッターの紹介)

長谷川羽衣子 HASEGAWA Uiko@uikohasegawa·2月16日
「報道特集」が維新政権下の大阪の惨状を報道したところ、維新の議員が「内容が偏っている」としてBPOに申し入れしたそうです。しかし番組が報道したのは単なる事実。お正月特番で維新の橋下徹元代表、吉村知事、松井市長ら勢揃いする在阪局の方がよほどBPO案件です。大阪の報道の異常さが際立ちます。

  長谷川羽衣子 HASEGAWA Uiko@uikohasegawa·2月16日
  報道特集が報じた大阪の惨状
  ・人口100万人あたりのコロナ死者数は東京の3.5倍
  ・深刻な高齢者施設クラスターが起きている現状
  ・吉村知事が急性期病床を229床も削減
  ・20年前は61あった保健所が現在は18と3分の1以下
  ・大阪市に至っては約270万人に1つの保健所しかない

 返信先 はなゆー1984@hanayuu
 【見逃し配信】昨夕放送されたTBSテレビ「 #報道特集 」。
 3分ぐらいから #大阪 の #医療崩壊 。
 ▼入院できない高齢者たち。発症してから10日以上経っても治療が受けられない!