2015年8月6日木曜日

実質賃金2.9%減 6月勤労統計 再び大きく減少

 7月30日のロイター通信などは、4~6月期GDPマイナス成長の公算を伝えましたが、厚労省が4日に発表した6月の毎月勤労統計調査(速報)によると、物価変動を加味した実質賃金指数は前年同月比2・9%減となりました。
 「アベノミクス」が賃金上昇に効果がないこと改めて明らかにされました。
 
 また、5月の生活保護世帯数はこれまでの最多数を更新し、1625百世帯となりました。
※   8月1日 4~6月期 GDPマイナス成長の公算 
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実質賃金2.9%減 毎月勤労統計 再び大きく減少
しんぶん赤旗 2015年8月5日
 厚生労働省が4日に発表した6月の毎月勤労統計調査(速報)によると、物価変動を加味した実質賃金指数は前年同月比2・9%減となりました。5月におよそ2年ぶりに前年割れから脱したものの、再び大きく減少。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」が、賃金上昇に効果がないことを改めて示しました。
 
 基本賃金と残業代、ボーナスなどを合計した「現金給与総額」(名目額)は2・4%減の42万5727円となり、7カ月ぶりにマイナスに転じました。就業形態別では、フルタイムの一般労働者が2・4%減となり、パートが0・6%減でした。
 
 現金給与総額の内訳は、基本賃金に当たる「所定内給与」が0・4%増の24万1618円。ボーナスなどの「特別に支払われた給与」は6・5%減の16万5089円でした。残業代などの「所定外給与」は0・4%減の1万9020円で、4カ月連続でマイナスとなりました。
 
 
生活保護世帯 5月最多更新 厚労省調査
東京新聞 2015年8月5日
 厚生労働省は五日、全国で生活保護を受けている世帯は五月末時点で百六十二万二千五百二十五世帯となり、過去最多を更新したと発表した。前月比千六百一世帯増で、これまで最多だったことし三月を超えた。受給者数は前月比千九百七十二人減の二百十六万一千四百四十二人だった。
 
 世帯別(一時的な保護停止を除く)では、六十五歳以上の高齢者世帯が増え続けており、七十九万三千六百五十八世帯と一年前と比べて5・6%伸びた。全体の約49%で、厚労省によると単身が約九割を占めるという。
 
 働ける世帯を含む「その他の世帯」は一年前と比べて3・2%減の二十七万四千三百九十八世帯だった。厚労省は受給世帯が増える一方、人数が減った原因について「増加している高齢者世帯の単身化が進み、それ以外の世帯が雇用状況の改善などで減少傾向にあることが影響している」と分析。生活保護に至る手前の新たなセーフティーネットとして生活困窮者自立支援制度が四月から始まったが、影響は分からないとしている。