2015年8月8日土曜日

原爆投下に対するアメリカ人の見方に変化が

 アメリカ人においては、いまでも原爆投下は「正しい」判断だったという見方が多数を占めています。
 
 ネットアンケートによれば、全体では、「正しかった」が45%に対して、「間違っていた」」は29%です。
 65歳以上に至っては「正しかった」が65%に達しています。
 逆に44歳以下においては僅かながら「間違っていた」の方が多くなりました。
 
 いずれにしても純粋に人道的見地の問題である筈なのに、「正しかった」と考えている人が沢山いることには驚きます。不可解で恐るべき人種です。
 
                      原 爆 投 下 に 対 し て
年    層
正しかった
間違っていた
全    体
45%
29%
18~29歳
41%
45
30~44歳
33%
36
45~65歳
55%
65歳以上
65%
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原爆投下に対するアメリカ人の見方に変化が
   ニューズウィーク日本版 2015年8月6日
 ― ネットアンケートで30歳未満の約半数が原爆投下を「間違っていた」と回答 
 広島と長崎に原爆が投下されてから70年――。
 これまでアメリカでは、原爆投下は戦争を早く終わらせるために必要な「正しい」判断だったという見方が世論の大勢を占めていた。しかし70年の時を経て、その意識に変化が起こり始めている。
 
 インターネットマーケティングリサーチ会社の「YouGov(ユーガブ)」が先月発表したアメリカ人の意識調査によると、広島と長崎に原爆を投下した判断を「正しかった」と回答した人は全体の45%で、「間違っていた」と回答した人の29%を依然として上回っていた。
 
 しかし調査結果を年齢別に見ると、18~29歳の若年層では、45%が「間違っていた」と回答し、「正しかった」と回答した41%を上回った。また30~44歳の中年層でも、36%が「間違っていた」と回答し、「正しかった」と回答した33%をわずかに上回った。
 それよりも上の年齢層では、やはり原爆投下を「正しかった」と考える人が多数を占め、45~65歳では約55%、65歳以上では65%が「正しかった」と回答した。
 
 今回の調査では、特に29歳以下の若年層で原爆投下に関する意識が大きく変化していることがわかった。これまでアメリカでは、原爆投下を肯定する意見が世論の大半を占め、世論調査機関ギャラップが戦後50年に実施した調査では59%が、戦後60年の調査では57%が原爆投下を支持していた。
 一方同じ調査で、アメリカ人全体の62%が「核兵器の発明」そのものを「悪い事」だった、と回答している。日米の戦争の記憶が薄れる中、アメリカの若い世代では、核兵器が絶対悪だという忌避感が強まり、さらに原爆投下を「間違っていた」と考える方向へ徐々に変化していることがうかがえる。