東京新聞 2015年8月17日
高校に通うための奨学金が収入と見なされ、福島市の30代女性と高校2年の長女の母子家庭への生活保護費が市によって減額された処分について、国は奨学金を収入と認めず、生活保護費の減額処分を取り消す裁決をした。女性らの代理人を務める弁護団が17日、同市で記者会見し明らかにした。
裁決は6日付。国は「市が当事者への聞き取りをせずに(奨学金を)収入と認定したこと」などを理由として、市の処分を取り消した。弁護団は、こうした裁決は「非常に珍しい」としている。
福島市の担当者は「調査が十分でなかったという国の指摘を重く受け止めたい」と話した。 (共同)