2015年8月18日火曜日

明治大学不戦の誓い

 安全保障関連法案に反対するオール明治の会からのアピール、「明治大学の不戦の誓い」を紹介します。
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安全保障関連法案に反対するオール明治の会からのアピール
           ―明治大学不戦の誓い―
 
 安倍政権と自民・公明両党は、2015年7月15日、安全保障関連法案の審議を打ち切り、衆議院平和安全法制特別委員会で、翌16日には衆議院本会議で強行採決した。安倍内閣は、60日ルールを適用できるように国会の会期を95日も延長し、参議院で採決されなくとも、再度、衆議院での強行採決をしてでも、法案の成立を目指している。
 
 安倍晋三首相は、今回の安全保障関連法案を国会で審議する前に、米国政府に安全保障関連法の成立を約束し、戦後一貫して政府が踏襲してきた憲法解釈を変えることによって憲法九条を葬り去り、日本を再び戦争する国に作り変えようとしている。
 安倍内閣は、アメリカ合衆国との約束を最優先して、国民の強い反対を黙殺し、暴走をつづけている。
 
 集団的自衛権の行使は憲法上認められない。これは圧倒的多数の憲法学者の見解であり、6月4日の衆議院憲法審査会において、すべての憲法学者の参考人が違憲と表明したことに見られるように、国際紛争を武力によって解決することを放棄している日本国憲法を蹂躙するものである。
 安全保障関連法案は、日本国憲法が禁止している集団的自衛権の行使を認め、自衛隊が世界的規模で軍事展開することを容認するものである。
 
 戦後の大学教育は、かつて国家権力に迎合し、勉学を志した学徒にペンを捨てさせ、歓呼の声で幾十万人の若者を戦場に送り出したことを深く悔いて反省することから始まったのだ。また、1993年に270の全国私立大学の学長・総長が、「有為の若人たちを過酷な運命にゆだねるほかなかったことに、深い胸の痛みを覚える」とする共同声明を発表したことを思い起こすべきである。
 日本は、血を流すことが国際貢献であると考えるのではなく、人間性豊かな知を生み出すことに誇りをもつ平和な国でなければならない。学問が権力の下僕に成り下がったときに、戦争が始まるのだ。
 
 明治大学校歌にあるように、「権利、自由、独立、自治」を建学の精神とするわれら明治大学人は、安全保障関連法案に強く反対し、同法案の廃案を求める。
 明治大学で学ぶすべての学生・大学院生・聴講生、卒業生の皆さん、明治大学で働く教職員と退職された皆さん、さらに付属中学・高校の在校生と卒業生の皆さん、そして在校生・卒業生のご家族の皆さん、また明治大学に関わるすべての皆さん、この「不戦の誓い」の輪を大きく広げ、安保法案を廃案に追い込もうではありませんか。
 
                                2015年 盛 夏  
 
(呼びかけ人・賛同人の名簿は省略します)