30日、安保法案に反対する市民らの抗議集会が国会議事堂前で行われ、雨の中、学生や子供連れの親、戦争を体験した高齢者などさまざまな世代や立場の人々12万人が正午過ぎから国会一帯を埋め尽くしました。
市民団体「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の「国会10万人・全国100万人大行動」は、29、30両日、抗議の集会やデモが全国47都道府県の計300カ所以上で行われました。
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安保法案:反対の波 全国300カ所でデモ
毎日新聞 2015年08月30日
参院で審議中の安全保障関連法案に反対する市民らの抗議集会が30日、東京・永田町の国会議事堂前であった。雨の中、学生や子供連れの親、戦争を体験した高齢者などさまざまな世代や立場の人々が正午過ぎから国会一帯を埋め尽くし、法案を廃案にすべきだと訴えた。参加者は警察当局によると3万人、主催者発表では12万人で、同法案に対する抗議活動としては最大規模とみられる。
市民団体「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の「国会10万人・全国100万人大行動」の一環。同団体の呼び掛けで29、30両日、抗議の集会やデモが全国47都道府県の計300カ所以上で開かれた。
国会前で午後2時に始まった集会には野党4党のトップも駆けつけ、成立阻止に意欲を見せた。民主の岡田克也代表は「参議院での議論で法案の問題点がますます明らかになった。こんな憲法違反の法案を通すわけにはいかない。これから3週間、さらに力を貸してほしい」と呼びかけた。
生活の小沢一郎共同代表は「今までこういう集会に顔を出したことはほとんどない。今回は何としても、いいかげんでバカげた、そして危険な法律案を阻止するためにみんなで力を合わせないといけない」と声を張り上げた。共産の志位和夫委員長は「ここまでボロボロになった『戦争法案』は廃案にするしかない」、社民の吉田忠智党首は「政党の立場を超え廃案に全力を挙げる」と訴えた。
また、壇上でマイクを握った音楽家の坂本龍一さんは「憲法の精神、9条の精神がここまで根付いていることをみなさんが示し、勇気づけられている。憲法や民主主義を取り戻すための大事な時期で、僕も一緒に行動していく」と語った。学生団体「シールズ」のメンバーで明治学院大4年の奥田愛基さんは「憲法を守った方がいいって、変なことですかね。おかしな主張ですかね。利己的ですかね」と訴えた。
政府・与党は来月11日までに法案を参院で採決し、数の力で成立させることを目指してきた。だが、審議は中断続きで採決は困難との見方も広がり、与野党の水面下での攻防は激化している。【樋岡徹也】
◇大阪でも「戦争アカン!」
大阪市北区の扇町公園であった集会にも約2万5000人(主催者発表)が集まった。集会の呼びかけ人となった大学教授らが安保法案の廃案を求めるスピーチをした後、参加者らは「戦争アカン!」と書かれたプラカードを掲げ、市内を三つのコースに分かれてデモ行進した。大阪府箕面市の大学教員の女性(56)は「米国に追随して戦争ができる態勢をつくる法案。近隣諸国との亀裂を生むような政権の動きに危機感を覚える」と話した。【遠藤孝康】
安保関連法案反対集会 参加者に思いを聞きました。
FNNニュース 2015年8月30日
国会で審議中の安全保障関連法案に反対する市民団体が30日、国会周辺で10万人、全国で100万人の参加者を目標に、最大規模の反対集会を行いました。安保関連法案に反対し、集会に参加した人たちは、どのような思いで集まったのでしょうか、話を聞きました。
午後1時50分ごろ、国会議事堂前では、午後2時のシュプレヒコールを前に、多くの人たちが、すでにヒートアップしていた。
「戦争反対」と訴える人たちは、プラカードなどを掲げて、かなり盛り上がっているようだった。
今回のデモには、若い年代から年配まで、幅広い年齢層が参加。
さまざまな意見を聞くことができた。
中学生の母親は、「何のためにっていうことのアピール活動をした方がいいよねっていうことは、親子で、話をよくしていて。自分たちが学校で歌っている平和を求める歌を、ここで歌おうと。デモ活動の前の時間帯で」と話した。
中学生は「わたしたちは、歌を歌って、平和を求めていこうという趣旨だったんですけど。平和は必要だなっていうふうには思いますし、わたしは、まだまだ未来が先長いので、わたしの未来を守ってほしいなというふうには思います」と話した。
参加者の中には、SNSをきっかけに来た人もいた。
30代の男性は、「学生団体の『SEALDs』がやってるツイッターで知りました。車道まで人が埋め尽くされていて、こんなに、やっぱり、これだけの人が反対しているんだっていうのを、あらためて実感しました」と語った。
そして、年配の男性からは、「戦前のね、動きの部分で、ちょっとしたことが、戦争へつながったでしょ。だから、やっぱり、そういうことも含めて、今回のことがね、戦争につながっていくというふうに考えるんですね。子どもや孫たちに、そういうことを、思いをさせたくないというのが」との意見が聞かれた。
デモの途中で雨が降ってきた国会前。
その中でも、大きなシュプレヒコールの声は、途絶えることはなかった。
全国で安保法案に反対デモ、国会周辺には“12万人”
TBSニュース 2015年8月30日
今国会の会期末まで1か月を切る中、国会周辺では野党の党首らも参加して、安保法案への反対を訴えるデモが行われました。主催者側は一斉行動を呼びかけていて、デモは全国300か所以上で行われたとしています。
「戦争法案、今すぐ廃案」
国会周辺のデモには主催者側の発表で12万人が集まり、雨が降る中、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案への反対を訴えました。
「皆さんこれから3週間、さらに力を貸してください。一緒になって法案を廃案にしようじゃありませんか」(民主 岡田克也代表)
「今回だけはなんとしても、いいかげんでばかげた危険な法律を阻止するために、何としても力を合わせなければならない」(生活 小沢一郎共同代表)
主催者側によりますと、30日は少なくとも全国300か所以上でデモや集会が行われたということです。
大阪でも反対集会が行われ、法案に反対する学者や弁護士、野党の国会議員らが参加しました。
「アメリカの戦争の下請け法案だということが、はっきりしたんじゃないでしょうか」(民主党 辻元清美衆院議員)
集会には、ほかにも学生団体「SEALDs KANSAI」のメンバーや自民党と連立を組む公明党の支持母体でもある創価学会の会員も参加し、法案反対を訴えました。
被爆地の広島でも安保関連法案に反対するデモが行われました。母親のグループは、誰の子どもも殺させないと書かれた幕を掲げ、繁華街を練り歩きました。
「戦争法案、いけんじゃろ」
取材者によると、デモの参加者は広島県内のおよそ30か所で2600人以上に上っています。(30日17:15)