終戦記念日の15日、全国の女性106人が安保関連法施行で精神的苦痛を受けたとして、国に1人10万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴しました。
原告の代表は記者会見で、「安保法により女性は再び戦争の危険にさらされ、平穏に生きる権利を侵害された」、「9条をないがしろにすることは許せない」と述べました。
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女性106人 安保法で精神的苦痛 国に集団提訴
毎日新聞 2016年8月15日
1人10万円の損害賠償求めて東京地裁に
安全保障関連法施行で精神的苦痛を受けたとして全国の女性106人が15日、国に1人10万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。原告側は記者会見で「憲法9条をないがしろにする安保法により、女性は再び戦争の危険にさらされ、平穏に生きる権利を侵害された」と訴えた。
原告は40〜80代の戦争経験者や学識者らで全員女性。「女性が戦争から解放された日」(原告)である終戦記念日に提訴した。会見したジャーナリストの関千枝子さん(84)は広島で被爆し、女学校の級友の大半が死亡した体験を紹介。「終戦翌年に先生が黒板に『戦争放棄』と書き、級友が生きていたらどんなに喜ぶかと思った。元に戻すようなことは許せない」と語気を強めた。
内閣官房国家安全保障局は女性106人の提訴について「平和安全法制は国民の生活や安全を守る必要不可欠なものだ」とコメントした。【伊藤直孝】