TPP くらしに危険 新潟でフェスタ 命と健康考えた
しんぶん赤旗 2016年8月12日
TPP(環太平洋連携協定)問題を考える市民団体の共同のつどい「くらしとTPPを考えるサマーフェスタ」が11日、新潟県長岡市で開かれました。家族連れなど1300人が参加しました。
農協労組や農民連、新日本婦人の会、民主商工会など25団体を中心に実行委員会をつくり、JA新潟中央会、県民主医療機関連合会などが協賛。会場の複合交流施設では地場農産物や工芸品を並べ、「地域の振興」をアピールしました。
大谷芳則実行委員長(柏崎農協労組委員長長)が開会あいさつ。農民連の長岡地域支部長の佐藤恒夫さんは「安倍内閣は、農産物の重要5品目を守る約束も無視した。農業は立ちいかない。臨時国会では批准させない運動を一緒にやりたい」と訴えました。歌と踊りも交えた舞台では、学者、農民、医師、弁護士が農業の崩壊や薬価の高騰、グローバル企業の利益優先で雇用の悪化など、TPPの危険性を訴えました。
ドキュメンタリー映画「遺伝子組み換えルーレット」も上映。表示の義務がなく、子どものアレルギーや家畜の異常が増えているアメリカの現状を告発しています。新潟大学の伊藤亮司助教は、日本の表示義務をなくす方向で多国籍バイオ企業が「日米協議の場」を設けるTPPの危険性を指摘しました。
同県の民青同盟員も“シール投票”で参加。1歳と4歳の孫を連れて参加した女性(69)は「子どもには輸入ものは食べさせたくない。安いよりも、命、健康が大事だよ」と話し、「TPP反対」にシールを貼りました。