2021年5月2日日曜日

02- 第92回メーデー 新しい日本へ力を結集しよう

 第92回メーデーに当たりしんぶん赤旗が「新しい日本へ力を結集しよう」とする主張を掲げました。
 併せてレイバーネット日本のメーデー記事を紹介します。
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主張 第92回メーデー 新しい日本へ力を結集しよう
                        しんぶん赤旗 2021年5月1日
 きょうは第92回メーデーです。今年の中央式典は、新型コロナ感染急拡大による3度目の緊急事態宣言をうけ、昨年に続きオンライン配信での開催です
 菅義偉政権のコロナ対策の無為無策で感染拡大が人災の様相を示すもとで、労働者・国民の生活と権利、命と健康を守る取り組みがいよいよ重要になっています。

労働組合が役割を発揮し
 多くの労働組合は1年以上、コロナ禍で活動が制約されるもとでも創意と工夫をこらし、さまざまな課題に立ち向かってきました。
 コロナを口実とした賃金カット、解雇・雇い止めに対し、労働組合をつくり休業補償や雇用維持をかちとった職場があります。現場の組合員の声や労働相談で寄せられた窮状を集約し野党とともに救済策を示す中、休業支援金の大企業の非正規雇用労働者への支給などを実現しました。市民・民主団体と共同し、学生や生活困窮者などへの食料支援・生活相談にも組織の力を発揮してきました。
 今年の春闘でも経営側からの「雇用か賃上げか」の攻撃に抗し、「コロナ禍だからこそ内部留保を還元し、ベースアップ、最低賃金引き上げ、雇用の安定で日本経済の再生を」とたたかっています。
 この中で、多くの労働者と労働組合は政治を変える必要性を改めて痛感しています。コロナ対策での十分な補償と検査拡大、医療体制確保、確実なワクチン接種などは、政府が積極的に役割を果たさなければなりません。財界・大企業の「利益最優先」に歯止めをかけ、労働者の雇用と権利を守ることも政治の力が重要です。最低賃金の引き上げと全国一律制実現のためには、後ろ向きの政治を転換することが一番の近道です。
 菅政権は、「自助」を前面に、自己責任を国民に押し付ける政治を進めています。「新しい働き方」の名による労働の規制緩和や雇用破壊、医療の負担増などの社会保障改悪、中小企業の淘汰(とうた)など冷たい姿があらわです。学問の自由を踏みにじる日本学術会議への人事介入、9条改憲などの強権姿勢も隠しません。原発推進にも固執し、「原発ゼロ」の国民的要求に背を向けています。政権交代・野党連合政権の実現は急務です。
 25日投票の三つの国政選挙は、市民と野党の統一候補が全勝しました。「第4波」を招いたコロナ対応の失敗、大規模買収や汚職事件への反省もない自民党の金権腐敗体質などへの有権者の厳しい審判です。目前に迫った東京都議選、それに続く総選挙は、政治を変える絶好の機会です。労働組合運動が一致する要求で団結し、市民と野党の共闘の重要な一翼を担って、新しい日本への道を切り開いていくことが求められます。

国際的な連帯の日に
 メーデーは、8時間労働制を求める労働者の国際的な団結と連帯の日として始まりました。各国の法律で労働時間を等しく規制することが、企業間・国際間の「賃金と労働条件の切り下げ競争」を抑えるためにも不可欠だからです。
 コロナ禍の今、世界の労働者と労働組合は、新自由主義による労働組合弱体化攻撃と「緊縮政策」を跳ね返して政治を動かし、最低賃金引き上げ、大企業・富裕層増税などを国際的な流れにしつつあります。労働組合運動の役割は一層重みを増しています。


東京東部労組 : 51メーデー首相官邸前抗議アピール行動を貫徹
                        レイバーネット日本 2021-05-01
全国一般東京東部労組の須田です。
本日のメーデー行動に参加された皆さん、突然の雨の中、本当にお疲れ様でした。
以下、報告記事です。
  参照ブログ:https://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/0e8b78e5773843b06ae7519f47a80688 

5.1メーデー首相官邸前抗議アピール行動を貫徹!
5月1日、コロナ禍で労働者民衆の命と生活をないがしろにしている菅政権への抗議アピール行動を様々な労働組合などの共同行動として首相官邸前で実施しました。
この行動は全国一般東京東部労組が呼びかけ、それに応えた労組・団体・個人ら約120人が結集しました。
司会進行を務めた東部労組の須田書記長が冒頭、「菅政権はコロナ下で医療、介護、輸送、接客などの労働現場で懸命に働いている人への支援を行わず、GoToキャンペーンで利権をあさり、ただでさえひっ迫している医療現場からオリンピックのために看護師500人を送り込もうとしている。またコロナ解雇が増え続けているにもかかわらず、休業手当を補てんする雇用調整助成金を今日から一部を除いて縮減を強行した。労働者の命と生活をないがしろにしている菅政権を糾弾しよう」と基調を提起しました。

コロナの死者と孤立や貧困の中で自殺に追い込まれた労働者民衆に哀悼の気持ちを示すため参加者全員の黙とうを行った後、「菅政権は労働者の命と生活を守れ!」のシュプレヒコールを上げました。
その後、全国一般・全労働者組合、東京管理職ユニオン、全国一般三多摩労組、プレカリアートユニオン、下町ユニオン、国労千葉、総合サポートユニオン、ユニオンネットお互いさま、電通労組、全関東単一労組、京成労組の民主主義を守る会、HOWS、全国一般全国協、東部全労協のそれぞれの代表者が発言しました。
多くの発言者が、コロナ下で資本家の金儲けが優先されて労働者の雇用が深刻な状況に陥っている矛盾、非正規・女性・外国人など弱い立場に置かれている労働者が真っ先に犠牲になっている差別の実態、コロナ禍だからこそ労働組合が「自粛」せずに先頭に立って労働者の命と生活を守っていく必要性を訴えました。

発言のまとめとして東部労組の菅野委員長が「わたしたちは今日お願いに来たのでではない、ほどこしを求めているわけではない。菅政権に対して労働者の団結した力で命を守る政治をやらせるためにやってきた。労働者民衆から強制されなければ権力や資本家は動かない。その事実はメーデーの起源となった約130年前の米国シカゴの労働者が8時間労働制を求めて決起した歴史と今も変わらない。労働者を殺すなという声をあげ、ともに勝ち取ってく闘いを大きくしていこう」と呼びかけました。

最後にあらためて首相官邸に向けて参加者全員で次のようにシュプレヒコールを上げて闘うメーデー行動を貫徹しました。
コロナ解雇を許さないぞ!
労働者を路頭に迷わすな!
菅政権は自殺者を増やすな!
オリンピックよりも休業補償しろ!
労働者の雇用を守れ!
労働者を安全に働かせろ!
労働者民衆を殺すな!
労働者は団結するぞ!

メーデーで闘うぞ!勝利するぞ!