2021年5月21日金曜日

菅義偉の強情と独善を支えるブレーン3人 - ~ (世に倦む日々)

 週刊文春5月27日号の新聞広告には、「菅政権 壊れた 閣僚5人がNO」というタイトルが大きく書かれていて、そこには武田総務相、岸防衛相、田村厚労相、西村担当相らの顔写真が載っていました(もう一人は不明)。

 これまでは菅首相のいうことにご無理御尤も と追従してきた人たちも、さすがに我慢の限界を超えたようです。
 猜疑心の強い菅首相は、官邸でも和泉洋人氏や杉田和博氏などしか信頼していないと言われています。それでは正確な情報など上がる筈がなく、現下の最大の課題であるコロナ対応において、菅首相の言うこと為すことのことごとくが、的外れ、ちぐはぐ、後手後手であるのも道理ということになります。

 「世に倦む日々」氏が「菅義偉の強情と独善を支えるブレーン3人 – 竹中平蔵、高橋洋一、岡部信彦」とする興味深い記事を出しました。
 氏はまず、
「菅義偉本意は、常に経済を回すところにあり、東京五輪を開催して選挙を有利に戦うというのが目的と手段で、背景には『自助・共助・公助の思想がある。そして、権力者である自分が決定権者でなければ気が済まず、意見の異なる他者がコロナ対応で幅を利かすのは我慢できないこれまでの『コロナ対策』は常に『オレが判断してオレが決定するという権力を徒に誇示するもので、その原理は科学ではなく権力が基準なのだ(要旨)」
としています。
 そしてこの理解しがたい異常な自己過信がどこに由来しているのかについては、実は誰の助言も得ずに意思決定をしているわけではなく、「竹中平蔵と高橋洋一と岡部信彦3人の意見を聞き、彼らの同意(エンドース)と推奨を受けて、会見の場で自信を持って発言しているのだ」と述べ、
 菅義偉が決めて打ち出すコロナ対策の一つ一つが、ことごとく反国民的であり、期待外れで、国民に不利益な内容であり、国民の健康と安全を破壊する方向と実質を持ったものとなる理由は、この二人(竹中と高橋)がバックにいることで理解できる
とダメ出しをしています。
 竹中氏や高橋氏を「権威」と見做すとは ・・・ 、経済界にはあるいは賛同者がいるのかも知れませんが、大半の人は首を傾げるしかない人選です。これではこの先も大いに誤った道を突き進むしかありません。
 「世に倦む日々」の記事を紹介します。
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菅義偉の強情と独善を支えるブレーン3人 – 竹中平蔵、高橋洋一、岡部信彦
                          世に倦む日々 2021-05-19
NHKに続いて今月の世論調査が発表され、菅義偉のコロナ対策に対する国民の不評と不信が強烈に表れた結果になった。政府のコロナ対応について、共同では71.5%、朝日では67%が「評価しない」と答えている。「菅首相の新型コロナウイルスに取り組む姿勢を信頼できますか」という朝日の質問に対して、「信頼できる」が27%、「信頼できない」が61%という回答になった。この結果は、菅義偉が14日の夜8時からテレビに割り込ませた会見内容に対する国民とマスコミの評価と反応であり、これまでの菅義偉の失策に対する国民の積もり積もった反発が噴出したものだ。菅義偉のコロナ対策を信頼できないとする国民世論は、ほぼ決定的となった感があり、仮に感染状況が今後好転したとしても、菅義偉のコロナ対策への不信は根本的に払拭されないだろう。菅義偉は事あるごとに、何の中身もないのに、NHKの夜のニュースに割り込んで「コロナ対策の政府発表」を宣伝してきた。それは世論調査の支持率を上げるためだった。14日も同様で、週末に世論調査があるから、世論調査対策として行っていたのである。

菅義偉と側近の判断として、何でもいいから「コロナ対策」をテレビでアピールしていれば、大衆はバカだから支持率の効果になるという愚民観の政治がある。それを毎度やっていれば、NHKなど太鼓持ちの菅マスコミが必ず持ち上げ報道をするから、中身は空っぽでもやっていればいいという認識がある。NHKのニュースに割り込んで強引に中継させる生放送の私物化は、支持率のメンテナンスが目的だった。安倍晋三の「やってる感」の政治を見倣ったものである。テレビ放送の機会を多く得てリーチを拡大すればするほど、プリファレンスを多く獲得できるという、CMのマーケティングに依拠した政治戦術論が前提にある。総理会見はCM(のつもり)なのだ。が、企業の商品CMでも、ときどき視聴者の不評や不興を招いて逆効果になるものがあり、14日の会見はその思惑外れの結果となった。菅義偉のコロナ対策には何の内実もない。感染を防止抑制する上で有効な施策はなく、それを真面目に追求している姿勢や意思もない。口先だけで、無駄で空疎な言葉の羅列だけだ。「国民の安全と安心を守る」は嘘であり、無意味でダブルシンク⇒二重思考の枕詞である。

その本意は、常に「経済を回す」ところにあり、東京五輪を開催して選挙を有利に戦う目的と経路が潜み、「自助・共助・公助」の思想がある。そして、権力者である自分が決定権者でなければ気が済まず、意見の異なる他者がコロナの政治過程で幅を利かすのは我慢できないという、狭猥で独善的で自己中心的な動機と性格がある。これまで菅義偉がやってきた「コロナ対策」で一貫している点は、なるべく緊急事態宣言の発出を遅らせて溜めの時間帯を作ることであり、専門家の提言後に時間を作り、オレが判断してオレが決定するという権力の主導性を徒に誇示するものだった。だから常に、蔓防の効果の様子を見てとか、まず蔓防措置をとか、緊急事態宣言も効果が薄れたからとか言い、感染抑制には科学的に逆効果となる、無駄に時間を遅らせる政府決定を通してきた。自分のヘゲモニー⇒主導的地位に執着したからである。措置も宣言も、感染対策は全て流行を阻止するために使われるべきものなのに、菅義偉の場合は、医療逼迫が起きてから、医療崩壊が明確になってから、ギリギリの局面で手が打たれる。知事の要請を受けてとか、専門家の提言を受けて素直に動くのがイヤなのだ。科学ではなく権力が基準なのだ。

そうした菅義偉の主観的で独善的な、的外れで後手後手で国民無視のコロナ対策が、何によって媒介されているのか。本人が自らの正当性を確信する根拠は何なのか、素人目には不思議で謎だが、よく見てみるとその意思決定過程の正体に見当をつけることはできる。菅義偉も、誰の助言も得ずにコロナ対策をデシジョンメイク⇒意思決定しているわけではないのだ。3人いる。竹中平蔵と高橋洋一と岡部信彦。彼らの意見を聞き、自分の考えを言い、エンドース⇒裏書保証やリコメンドを受けて、確信を持って官邸会見の場で発言をしているのである。菅義偉からすれば、竹中平蔵は昵懇の同志で偉大な経済学者であり、高橋洋一も霞ヶ関を知り尽くした官僚トップであり、その助言に確信を持てるオーソリティ⇒権威なのだ。菅義偉が決めて打ち出すコロナ対策の一つ一つが、ことごとく反国民的であり、期待外れで、国民に不利益な内容であり、国民の健康と安全を破壊する方向と実質を持ったものとなる理由は、この二人がバックにいることで理解できる。二人はコロナ禍と政府対策を資本の儲けに利用している。分科会の中にも経済学者はいるが、それは必ずしも菅義偉のお気に入りではなく、菅義偉が信を置いている人間ではない。

逆に、菅義偉が100%信頼し依拠するような「専門家」を、分科会などの諮問機関に配置することはできないだろう。菅義偉にとっては彼らはお飾りであり、何を提言されても「聞き置く」だけの存在なのだ。「専門家」たちもそれを心得ていて、菅義偉には従順に徹しつつ国民にも媚びを売る。菅義偉の本当の相談相手は、竹中平蔵であり高橋洋一であり岡部明彦である。プライムニュースに何度か岡部信彦が出演するが、なるほどこの男がいるから日本の感染対策はこうなるのだなという因果関係がよく頷ける。まず何より、危機感が欠片もない。この男の認識の基本にあるのは、日本は他の諸国と比べて感染者数も死者数も少なく、コロナ対策に成功している国だという優越感と楽観論であり、それはオレがやったからだという自意識だ。岡部信彦は、日本の1年間の感染対策行政が無策とも無能とも思っておらず、対策に成功してきたと思っている。その立場と観点で、菅義偉と直に向かい合って諮問を受け、菅義偉の(誤った・空っぽな)意思決定にOKを出している。菅義偉のコロナ政策の誤った具体例といえば、誰しもGoToキャンペーンの倒錯を想起するが、おそらくそこにも、竹中平蔵と高橋洋一と岡部信彦が介在しているだろう。

菅義偉のコロナ政治の手法の汚い特徴として、失敗の責任を他になすりつけるという点が顕著に見られる。子飼いのマスコミを使って、小池百合子を罵倒したり牽制したり、尾身茂を牽制したり、医師会を叩いたりということをよくする。国民の批判の矛先をそちらに向けさせる記事を書かせ、テレビで報道させるという佞悪な政治をする。バックに竹中平蔵や高橋洋一がいて、助言を与え、マスコミを操縦していることを想像すると、この佞悪さもなるほどと頷ける。