2013年10月14日月曜日

田中正造没100年祭 式典と大行進

 足尾銅山の鉱毒事件で被害民救済に奔走した政治家、田中正造の没後100年記念祭(佐野市田中正造翁没後百年顕彰事業実行委員会主催)が12日、出身地の佐野市文化会館で開かれ式典や演劇の上演などが行われました。

 翌13日には「公害ない社会訴える大行進」が行われおよそ800人が参加し、田中正造の本葬が営まれた佐野市の惣宗寺を出発して、市の中心部をおよそ1時間行進しました。
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田中正造:没後100年祭 遺徳しのぶ きょう「大行進」−−佐野 /栃木
毎日新聞 2013年10月13日 地方版
 足尾銅山の鉱毒事件で、被害民救済に奔走した政治家、田中正造(1841〜1913年)の没後100年記念祭(佐野市田中正造翁没後百年顕彰事業実行委員会主催)が12日、出身地の佐野市文化会館で開かれた。式典や同市が創設した「田中正造記念賞」の表彰、演劇「天地と共に〜田中正造を生きる」の上演などが行われ、正造の遺徳をしのんだ。【太田穣】

 式典で、実行委員長の岡部正英市長は「没後100年顕彰事業の集大成。環境運動、人権運動の先駆者でもあった正造さんの精神を引き継ぎ、夢と希望のある明日を目指したい」とあいさつした。
 正造記念賞の表彰式では、最高賞の環境大臣賞のNPO法人「足尾に緑を育てる会」(日光市)と県知事賞の県立栃木農業高校科学環境部(栃木市)が事例発表。

 「育てる会」の鈴木聡会長は、煙害で荒廃した渡良瀬川源流域の山々で1996年から続けている植樹活動について報告し、「自然と共存しない文明は偽物。共存のため、ちょっと遠回りしてもいいのでは」と指摘した。

 式典終了後には同会場で、市民演劇「天地と共に」が初の上演。オーディションで選ばれた市民ら約130人が熱演を披露した。このほか、同市在住のロックシンガー、ダイアモンド〓ユカイさんのトークショー、13日に正造の本葬をイメージして歩く「未来への大行進」のテーマソングを作ったシンガー・ソングライター、せきぐちゆきさんのコンサートなどもあり、大勢の参加者が正造の生涯に思いをはせた。

 13日の大行進は午前10時に春日岡山惣宗寺で開会式の後、10時半に出発。佐野駅前まで歩く。当日参加も可能。

 
田中正造没100年 公害ない社会訴え行進 
NHK NEWS WEB 2013年10月13日
公害の原点とも言われる足尾銅山の鉱毒問題の解決に生涯を捧げた田中正造の没後100年を記念して、生まれ故郷の栃木県佐野市で、市民などが公害のない社会の実現を訴えて行進しました。

この行進は、鉱毒に苦しむ農民を救うために力を尽くした田中正造の思いを未来へつなごうと、市民などで作る団体が企画しました。
およそ800人が参加し、田中正造の本葬が営まれた佐野市の惣宗寺を出発して、市の中心部をおよそ1時間かけて歩きました。
参加者は田中正造をイメージして白いひげと着物姿で仮装したり、公害の根絶を訴えたプラカードを掲げたりしながら、ゆっくりと行進していました。
田中正造の仮装で参加した佐野市の60代の女性は、「田中正造になりきって行進しました。公害や環境破壊のない社会に向けて、正造の精神を受け継いでいきたいと思います」と話していました。