22日午後、学者の呼びかけで学者や市民400人が官邸前に集まり、特定秘密保護法案に対する反対行動を行いました。
広範な市民たちの反対運動が盛り上がりつつあります。
時事通信の「『知る権利』効力曖昧=国会審議で論点に」と一緒に紹介します。
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「秘密保護法、絶対反対」=官邸前で400人アピール-東京
時事通信 2013年10月22日
政府が今国会で成立を目指す特定秘密保護法案に反対する学者や市民グループは22日午後、東京・永田町の首相官邸前に集まり、「絶対反対」「何のための法案なのか」などと廃案を求めた。
上智大の田島泰彦教授(メディア法)の呼び掛けで約400人(主催者発表)が参加。「秘密守って民を守らず」「いらない!秘密保護法」と書かれたプラカードや横断幕を掲げ、拳を振り上げて「都合の悪いことは秘密にするな。政府は恥を知れ」などと繰り返した。
「知る権利」効力曖昧=国会審議で論点に-秘密保護法案
時事通信 2013年10月22日
自民、公明両党が22日に了承した特定秘密保護法案には、国民の「知る権利」や「取材の自由」などが盛り込まれた。ただ、政府によって取材活動が「不当」と判断されれば処罰を受ける懸念が残るほか、行政による恣意(しい)的な秘密指定にどう歯止めをかけるかなど、問題点も多い。安倍晋三首相は今国会での成立に強い意欲を示しているが、国会審議は野党の厳しい追及を受けそうだ。
「特定秘密保護法案だけでは、政府が出したくないものが秘密になる懸念がある」。民主党の羽田雄一郎参院幹事長は22日の記者会見で、こう指摘した。
同法案をめぐる政府・与党の調整では、公明党が「知る権利」などの明記を強く要求。最終的に「国民の知る権利の保障に資する報道または取材の自由に十分に配慮しなければならない」などの文言が加えられた。しかし、この条文は強制力のない「努力規定」で、効力は曖昧だ。
「取材の自由」でも公明党の主張を踏まえ、報道関係者の取材活動について「著しく不当な方法でない限り、正当な業務とする」と位置付けた。公明党側は、「取材活動が処罰対象外になることが担保された」(幹部)と受け止めているが、「不当」の範囲は不明確だ。時の政権に都合の悪い取材が「不当」と判断される可能性がゼロではない。
公務員らが特定秘密を漏えいした場合の罰則を最高10年の懲役刑とするなど、厳罰化したことも法案の特徴で、罰則を恐れた公務員が情報提供に後ろ向きになるとの指摘もある。
同法案を了承した22日の自民党総務会でも「悪意のある政権がこの法律を悪用するのが心配だ」「国民の知る権利を簡単に侵すべきではない」といった声が上がった。
野党各党は政府による情報統制を危惧し、国会審議では「秘密が政府の裁量次第でいくらでも広げられる」(共産党の市田忠義書記局長)などと問題点を突く構えだ。政府が指定する特定秘密への第三者によるチェック体制も、主要な論点となる。民主党は、裁判所が秘密指定の妥当性をチェックできる仕組みを定めた情報公開法改正案を今国会に提出する方針で、特定秘密保護法案と併せて審議するよう要求している。