統一協会問題に関する野党国対ヒアリングが10日に開かれ、母親が統一協会に1億円超の寄付をしたことをめぐって裁判中の中野容子さん(仮名)から聞き取りを行いました。
母親は統一協会に多額献金を繰り返したのち「もう嫌だ」と脱会の意思を伝えましたが、マインドコントロール下で書かされた「献金は自由意志で行った」とする不起訴合意の「念書」を理由に、返金されませんでした。中野さんの訴えは東京地裁、同高裁ともに退けられ、最高裁に上告しています。
全国弁連の弁護士らは「政府が念書作成は、法人等が違法行為を隠すものだと考えられると記載したのは大きな意味がある」として最高裁はQ&Aを踏まえて中野さんの訴えを判断してほしいと主張しました。
マインドコントロール下で書かされた念書はいわば催眠術下で書かされたに等しく、それを字面からだけで有効と判断するのはミスミス教団の術中に嵌るものです。
司法には常識を持つことが望まれます。
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統一協会問題
“念書作成 違法献金隠し”政府資料に記載 大きな意味 野党国対ヒアリング
しんぶん赤旗 2023年1月11日
統一協会問題にかんする野党国対ヒアリングが10日、国会内で開かれました。母親が統一協会に1億円超の寄付をしたことをめぐって裁判中の中野容子さん(仮名)から聞き取りを行いました。
中野さんの母親は2004年から10年ごろまで統一協会への多額献金を繰り返し、15年に「もう嫌だ」と中野さんに打ち明けたことで被害が発覚。母親は脱会の意思を伝えましたが、マインドコントロール下で書かされた「献金は自由意志で行った」とする不起訴合意の「念書」を理由に、返金されませんでした。中野さんの訴えは東京地裁、同高裁ともに退けられ、最高裁に上告しています。
中野さんは「母のような被害を決して繰り返したくない。新法制定を出発点として、より有効な被害救済と防止につながる整備をしてほしい」と証言しました。
消費者庁の担当者は野党議員の質問に対し、同庁が被害者救済法の解説資料(Q&A)で、被害者が困惑した状態でサインした寄付の返金を求めない旨の念書について「民法上の公序良俗に反するものとして無効となり得る」と記載したのは「野党国対ヒアリングで寄せられ、関心の高いものとして入れた」と説明しました。
全国霊感商法対策弁護士連絡会の阿部克臣、木村壮両弁護士は「政府が念書作成は、法人等が違法行為を隠すものだと考えられると記載したのは大きな意味がある」と強調。最高裁はQ&Aを踏まえて中野さんの訴えを判断してほしいと主張しました。