2023年10月4日水曜日

NATO、ウクライナ戦争はNATOの拡大戦争だと認める

 先週、NATOのストルテンベルグ事務総長はワシントンでプーチンが21年末、NATOこれ以上東に拡大しない(ウクライナをNATOに加えない)ようにする条約草案を送付したのに対して、NATOはそれを一蹴し署名をしなかったために、ウクライナへの侵攻に踏み切ったと述べました。

 米国のバイデンは21年末以降、盛んにウクライ侵攻に向けてプーチンを挑発しました。ウクライナ軍は東部のドンバス地方を制圧する準備を完了し、3月に入れば侵攻する手筈になっていたためその直前の2月24日に、プーチンは侵攻しました

 ウクライナのゼレンスキーウクライナ大統領府顧問は、ウクライナのNATO加盟の代償は99.9%の確率でロシアとの戦争」であることを十分に承知していました。
 賀茂川耕助氏のブログを紹介します。
 文中の太字強調個所は原文に拠っています。
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 NATO、ウクライナ戦争はNATOの拡大戦争だと認める
                  耕助のブログNo. 1931 2023年10月2日
  Nato admits that Ukraine war is a war of Nato expansion by Jeffrey D Sachs

悲惨なベトナム戦争の間、米国政府は国民をキノコ農園のように扱ったと言われた。国民を暗いところに閉じ込め、堆肥を与えていたのだ。英雄ダニエル・エルズバーグは、真実が明らかにされれば恥をかく政治家を守るために、米国政府がついた戦争に関する容赦ない嘘を記録したペンタゴン・ペーパーズをリークした。それから半世紀後、ウクライナ戦争では嘘はもっと高く積み上げられた
米国政府と、いつもそれに追従するニューヨーク・タイムズによれば、ウクライナ戦争は「いわれのない」ものだった。プーチンは自らをピョートル大帝と思い込み、ロシア帝国を再建するためにウクライナに侵攻したと言われている。しかし先週、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長はワシントンで失言を犯し、事実を口にしてしまった
欧州連合(EU)議会での証言でストルテンベルグ事務総長は、ウクライナにNATOを拡大しようとする米国の執拗な働きかけこそが戦争の真の原因であり、それが今日まで続いている理由であると明言した。以下はストルテンベルグが明かした言葉だ:

背景には、プーチン大統領が2021年秋に宣言し、実際にNATOにこれ以上NATOを拡大しないよう署名を求めた条約草案を送付したことだった。彼はそれを私たちに送ってきた。そしてそれがウクライナに侵攻しない前提条件だった。もちろん、我々は署名しなかった。 
逆のことが起こった。彼は我々にNATOの拡大は決してしないという約束に署名させたかった。プーチンは、1997年からNATOに参加したすべての同盟国からNATOの軍事インフラを撤廃することを望んだのだ。これはNATOの半分、すべての中欧と東欧の国を意味し、それらの同盟国からNATO軍を排除し、ある種のBクラス、または二級のメンバーシップを導入すべきだと言った。我々はそれを拒否した。 
 だから彼は、自国の国境にNATOを近づけさせないために戦争に踏み切った。しかし、プーチンは正反対のことをした。

 繰り返すが、彼(プーチン)はロシアの国境に近づかせないよう、NATOを増やさないようにするために戦争を始めた。
ジョン・ミアシャイマー教授や私などが同じことを言うと、プーチンの擁護者だとして攻撃されてきた。同じ批評家たちは、米国の主要な外交官、偉大な学者政治家ジョージ・ケナン、そして元駐ロシア米国大使ジャック・マトロックとウィリアム・バーンズを含む多くの人々がこれまで述べられてきた、ウクライナへのNATOの拡大に対する深刻な警告を、隠すか、平然と無視することを選んでいる。

2008年2月、ウィリアム・J・バーンズ駐ロシア米大使が国務省に送った、ロシアがウクライナへのNATOの関与をどのように見ているかについての機密外交公電。
現在CIA長官であるバーンズは、2008年に駐ロシア大使を務めており、「Nyet means Nyet」と題する文書の著者でもある。その文書の中でバーンズは、プーチンだけでなくロシアの政治家全体がNATOの拡大に断固反対しているとコンドリーザ・ライス国務長官に説明している。私たちがこの文書について知っているのは、それがリークされたからに他ならない。そうでなければ、私たちはそれについて知ることはなかった。

なぜロシアはNATO拡大に反対なのだろうか? それはロシアが黒海地域のウクライナとの国境2300キロに米軍が駐留することを受け入れないという単純な理由だ。米国が対弾道ミサイル(ABM)条約を一方的に破棄した後、イージス艦をポーランドとルーマニアに配備したことをロシアはよく思っていない。
ロシアはまた、米国が冷戦時代(1947年〜1989年)に少なくとも70回、それ以降もセルビア、アフガニスタン、グルジア、イラク、シリア、リビア、ベネズエラ、ウクライナなど数え切れないほどの政権転覆作戦を行ったことを歓迎していない。またロシアは、米国の多くの有力政治家が「ロシアの脱植民地化」の名の下にロシアの破壊を積極的に主張しているという事実も好ましく思っていない。それはまるでロシアが、米国からテキサス、カリフォルニア、ハワイ、征服されたインディアンの土地、その他多くの地域を排除するようなものなのだ。

ゼレンスキーのチームでさえ、NATOの拡大はロシアとの差し迫った戦争を意味することを知っていた。ゼレンスキー政権下でウクライナ大統領府顧問を務めていたオレクシー・アレストビッチは、「99.9%の確率でNATO加盟の代償はロシアとの大戦争だ」と断言していた。
アレストビッチは、たとえNATO拡大がなくてもロシアはいずれウクライナを占領しようとするだろう、と主張した。しかし歴史はそれを否定している。ロシアは何十年もの間、フィンランドとオーストリアの中立を尊重してきた。さらに、1991年のウクライナの独立から米国が支援して2014年にウクライナ政権を転覆するまで、ロシアはウクライナの領土を奪うことに関心を示さなかった。ロシアがクリミアを取り戻したのは、2014年2月に米国が反ロシア、親NATO政権を樹立したときで、クリミアにある黒海の海軍基地(1783年以来)がNATOの手に落ちることを懸念してのことだった。

その時でさえ、ロシアはウクライナに他の領土を要求しておらず、国連が支持したミンスク第2協定の履行だけを要求していた。この協定は、ロシア系民族が居住するドンバスの自治を求めたものであり、ロシアがドンバスの領有権を主張するものではなかった。しかし米国は外交の代わりに、巨大なウクライナ軍を武装させ、訓練し、組織する手助けをした

プーチンは2021年末に最後の外交を試み、戦争を回避するための米・NATO安全保障協定案を提出した。この協定案の核心はNATOの拡大を止め、ロシア近辺にある米国のミサイルを撤去することだった。ロシアの安全保障上の懸念は妥当であり、交渉の基礎となるものだった。しかしバイデンは、傲慢さ、タカ派気質、そして重大な誤算から、交渉をきっぱりと拒否したのである。NATOは、NATOの拡大に関してロシアと交渉するつもりはない、実際NATOの拡大はロシアには関係ないことだと主張した。
米国がNATO拡大に執着し続けることは非常に無責任で偽善的である。米国は必要であれば戦争を行ってでも、西半球でロシアや中国の軍事基地に包囲されることに反対する、これが1823年のモンロー・ドクトリン以来、米国が主張してきた立場である。しかし米国は他国の正当な安全保障上の懸念には耳を貸さず、見ようともしないのだ。

そう、プーチンはNATOを阻止するために戦争に突入した。ウクライナは米国の傲慢さによって破壊され、「米国の敵になることは危険だが、味方になることは致命的だ」というヘンリー・キッシンジャーの格言が再び証明された。ウクライナ戦争は米国が、NATOのウクライナへの拡大は、永遠の戦争とウクライナの破壊を意味する、という単純な真実を認めた時に終わるだろう。ウクライナが中立なら戦争を回避できたはずであり、平和への鍵であり続ける。より深い真実は、ヨーロッパの安全保障はNATOの一方的な要求ではなく、欧州安全保障協力機構(OSCE)が求める集団安全保障にかかっているということだ。

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04- 前英国防相がキエフに学徒動員や少年兵を要求/装甲車両と特定弾薬が不足

 ウクライナ兵はすでに50万人が亡くなり、現役の平均年齢は40歳を超えているそうです。それは若い兵士が前線に多く出ているということの反映ですが、前英国防相はウクライナ政府に対し、もっと多くの若者を前線へ送り出せと要求しているということです。

 何故こうした末期的な事態になっても周囲は停戦を提案しないのでしょうか。米国も英国もウクライナ戦争で大儲けをしているからでしょうか。
 併せてマスコミに載らない海外記事:「ウクライナ状況報告:戦場報告は装甲車両と特定弾薬の不足を示している」を紹介します。
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兵の平均年齢が40歳を超えたとして前英国防相がキエフに学徒動員や少年兵を要求 
                          櫻井ジャーナル 2023.10.04
 ベン・ウォレスは2019年7月24日から今年8月31日までイギリスの国防大臣を務めていた。その人物がテレグラフ紙に寄稿、その中でウクライナ兵の平均年齢は40歳を超えていると指摘、ウクライナ政府に対し、もっと多くの若者を前線へ送り出せと要求している。
 昨年2月24日にロシア軍がウクライナに対するミサイル攻撃を始めて以来、約50万人のウクライナ兵が戦死したと言われている。ちなみに、ロシア側の推計戦死者はその1割、つまり5万人程度だ。
 ウォロディミル・ゼレンスキー政権は当初から18歳から60歳の男子が出国することを禁止、動員の対象にしていた。45歳以上の男性だけでなく少年兵も前線へ送り込んでいると言われていたが、最近は60歳程度の男性が街角で拘束され、前線へ送り込まれていると報告されている。
 兵士の平均年齢が40歳を超えているのは当然だろうが、それを理由にしてウォレスは若者に「バンザイ突撃」をさせろと言っているように聞こえる。残っている若者は動員が免除されている大学の学生や研究員、あるいは年少者だ。「学徒動員」や「少年兵」を求めていると言える。
 ウォレスはウクライナが勝っていると主張しているが、ならば「学徒動員」や「少年兵」などは必要ない。ウクライナ軍は昨年2月24日にロシア軍が攻撃を始めた直後に負けているのだ。
 ロシア軍はドンバスに対する大規模な攻撃を開始するために集まっていたウクライナの軍や親衛隊など、そして航空基地やレーダー施設などを壊滅させた段階でウクライナの敗北は決定的だった。だからこそ、イスラエルやトルコが仲介役になって停戦交渉が行われ、ほぼ停戦で合意しているのだ。それを潰したのがイギリスとアメリカだった。
 ゼレンスキー政権が6月4日に始めた「反転攻勢」が失敗したことをアメリカの有力紙も認めている。例えばワシントン・ポスト紙は自分たちが宣伝していた「反転攻勢」で進展はないことを認めた。ロシアが構築した「スロビキン防衛線」を突破できず、ウクライナ側は死傷者を増やしているだけだ。この「攻勢」で8万3千人以上のウクライナ兵が死亡したと考えられている。それにもかかわらず、ウォレスはウクライナが少しずつ勝利を収めていると言い張っているのだ。
 現在、ロシア軍は守りを固め、突入してくるウクライナ軍にダメージを与えている。その結果、ウクライナ軍に武器弾薬を供給しているアメリカ/NATOの兵器庫は空になりつつある。
 アメリカ政府が計画していた経済戦争も機能せず、EU諸国が大きな損害を受けているだけ。アメリカもダメージを受けている。歴史的に反ロシア感情が強いポーランドもウクライナに対する批判が強まり、EU諸国ではロシアとの戦争継続に反対する声が高まってきたようだ。アメリカ議会とバイデン政権の関係も悪化してきた。
 それに対し、ロシアと中国の団結が強まり、アフリカをはじめ「グローバル・サウス」と呼ばれる国々が中露の周辺に集まり始めた。昨年2月以来、アメリカ政府の「制裁」がロシアの国内産業にとって追い風になり、生産力が高まっている。
 また、ロシア軍は昨年秋に部分的動員で約30万人を集め、すでに訓練は終わったようだが、戦線に投入されたのは数万人だと言われている。しかもウクライナ軍とは違い、十分な装備がある。
 ここにきてロシア政府は旧ソ連圏諸国を除く国々にガソリンやディーゼルを輸出することを禁止したが、国内で不足しているとは思えず、元CIA分析官のラリー・ジョンソンはロシア軍が大規模な軍事作戦を計画している可能性があると語っている。


ウクライナ状況報告:戦場報告は装甲車両と特定弾薬の不足を示している
                マスコミに載らない海外記事 2023年10月 3日
                    Moon of Alabama 2023年9月25日
 ウクライナ戦場の傾向はロシア軍が出す日報で見ることができる。
 ウクライナのゼレンスキー大統領がワシントンを訪問した際、軍事戦略の失敗を批判された。
 ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ワシントン訪問中、ウクライナは年末までに激しく争われている東部の都市バフムトをロシアから奪還すると予想した。
...
 アメリカ諜報機関と軍当局者は戦争で最も血なまぐさい現場の一つバフムトでウクライナがなぜそれほど激しく戦っているのか長い間疑問視してきた。3月ロイドJ.オースティン国防長官は、この都市は「戦略的、運用上の価値より象徴的な価値」だと述べた。
 しかし、ゼレンスキーは失われた領土を奪還しようとしており、ウクライナはバフムトを奪還し、周辺のドンバス地域を守るため多数の軍隊と兵器を投入している。
 バフムトの戦いはゼレンスキーと軍事指導者にとって強迫観念のようなものになっていると一部のアメリカ当局者は言う。どちらの側の勝利も犠牲が多くて引き合わないので、他の標的に変えるようアメリカ当局が助言したずっと後も、勝利の可能性が間近に迫っていると彼らに信じさせて、ウクライナ人はこの都市に執拗に注力している。

 バフムトに関しては私はいささかアメリカ当局に同意する。それはもはやウクライナにとって戦略的価値を持たず、軍隊はそこでの継続的攻撃で多くの兵士と装備を失っている。実際、現在バフムト周辺では、アゾフ海への南の攻撃で失うより遙かに多くを失っている。
 ロシア国防省による今日の報告には、ドネツク方向、主にバフムト周辺で445人のウクライナ人の死傷者がリストされており、南部のザポリージャ戦線ではわずか100人の死傷者しか出ていない。昨日の報告では305対35だった。先週の要約では、バフムト周辺で1,455人のウクライナ兵が死傷し、南方向では515人だと記載されている。どちらの方面でも認識可能な進展はなかった。
 日報でもう一つの顕著な傾向は、ウクライナの装甲車両不足の増加だ。
 一月前、報告された装甲車両(戦車を含む)と非装甲車両の破壊は、戦闘の激しさにもよるが、一日に約10〜20輌だった。これが3月上旬から続いている。3月2日以降の日報から得られた私の表計算は、ウクライナの損失として合計、装甲車両3,663台と非装甲車両3,600台だ。
 過去数週間で、比率は変化した。今日の報告によると、装甲車両12輌と非装甲車両20輌だ。昨日の比率は7対19だった。先週の要約は、装甲車両84台と非装甲車両145台がリストされている。過去30日間では、装甲車両419輌対非装甲車両632輌だ。
 戦術によって比率は変わらない。高密度の戦車による最初の反攻は失敗した。しかし、それらはほんの数日で、装甲車両の損失はわずかだった。それ以来、ウクライナは歩兵攻撃を強調している。しかし兵士は依然最前線の陣地に向けて輸送しなければならない。最前線は通常強力な砲撃を受けているため、バトルタクシーと呼ばれる装甲車両が使用される。しかし今やトラックやピックアップも使用されているようだ。彼らは砲火下で生き残る可能性はない。
 装甲車両不足は、見つけた車両を追い詰めるロシアの神風ドローンに引き起こされている可能性がある。予備車両が不足している欧米からの補給は、ウクライナ軍が戦場で失っているものを置き換えるのに、もはや十分ではない。
 別の傾向は日報が破壊したと主張するウクライナの大砲の種類にも見ることができる。ソ連時代の152mm榴弾砲D-20とMSTA-B、および自走式152mmアカツィヤはあまり言及されていない。現在、122mm D-30と自走式122mm 2S1グヴォズディカの損失が多くなっている。より大きな砲は更に遠くまで届く可能性がある。減少したものはイギリス製のM-777榴弾砲のような西側由来の155mm砲や、ポーランドのクラブシステムのような様々な種類の西側の自走式155mm榴弾砲に置き換えられた。日報はそれらの損失が増加していることを示している。トラック搭載グラッド・システムなどのソ連時代の多連装ロケットシステムの損失は、ウクライナ側では珍しいものになっいる。
 破壊される砲の観察可能な変化は、弾薬の入手可能性、というより、むしろ弾薬の欠如を反映している可能性がある。2月に、ニューヨークタイムズが、ブルガリアで122mm弾生産が増加したと報じた

 この工場は冷戦が終結した1988年に1221ミリ砲弾製造を停止した。しかし、間もなく組立ラインが再稼働する。ロシアのウクライナ侵攻が、モスクワの攻撃を阻止するために必要な弾薬を欧米諸国がウクライナに供給しようとしているため、ソビエト時代の武器と弾薬を極めて重要な物資に変えた。
 そして最後の122ミリ砲弾がテレム工場を出てから35年後の1月、同社は生産再開した。

 152mm製造ラインに関しては、そのような報告は見たことがない。また、グラッド・ミサイル生産に関する報告も見つからない。それらを使用するシステムは役に立たなくなったため、もはや戦場には現れない。
 ロシア国防省の日報は、数値は、おそらく正確ではないが、戦争の経済的、兵站的な現実を非常によく反映した戦場の特定の傾向を示している。
 これら報告、特にバフムト方面でのウクライナの人的損失の全体的な多さは、ウクライナ側の報告で確認されている。また映像は、ウクライナ側がより少ない装甲車両と、より多くのトラック、更に民間車両を使用していることを示している。大砲の損失は、報じられている特定弾薬の入手可能性を反映している。
 ロシア日報を読むのは大いにに役立つ。なぜ欧米メディアはそうしないのだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/09/ukraine-sitrep-battlefield-reports-show-lack-of-armor-and-certain-munitions-.html

2023年10月2日月曜日

岸田政権 インボイス強行 廃止求め運動さらに(しんぶん赤旗)

 インボイス(適格請求書)制度を考えるフリーランスの会(STOP!インボイス)が呼びかけたオンライン署名は30日現在、54万人を超えました。

 岸田政権は1日、中止を求める世論が急速に広がっているにもかかわらず、消費税のインボイス制度の実施を強行しました。
 インボイスを発行できない免税事業者から仕入れる課税事業者は仕入れ分の消費税を差し引くことができず納税額が増えるので、仕入れ分の消費税に相当する額を免税業者に値引きさせるか、それが出来なければ取引自体を停止します。
「弱い者いじめ」といわれるこの制度は、零細な免税事業者に耐え難い負担を押し付けるもので免税事業者が課税事業者に転換すれば、財務省の試算でも平均150万円の年間粗利益から154万円と割を超える消費税がむしり取られることになります。
 多くの免税事業者がインボイス登録をするか、消費税相当分の値引きをするかの「悪魔の二者択を取引先から迫られるわけです
 財務省はインボイス制度導入によって免税事業者のうち161万者が課税事業者に転換し、2480億円の増収になると見込んでいます。これこそが強引にインボイス制度を導入する理由です

 異常な物価高騰の中で、現状で問題がないのに政府がインボイス導入に執着するのは将来の消費税増税とさらなる複数税率の導入を狙っているからです。
 インボイス制度に反対する運動は廃止を求めるたたかいとして新たにスタートしています。
 民主商工会などが全国各地でインボイス制度中止や延期・見直しを求める請願・陳情を行っていて、中止や延期・見直しを求める意見書367自治体と、全自治体の2割に広がっています。しんぶん赤旗が報じました。
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岸田政権 インボイス強行 廃止求め運動さらに
                       しんぶん赤旗 2023年10月1日
 岸田文雄政権は1日、消費税のインボイス(適格請求書)制度の中止を求める世論が急速に広がっているにもかかわらず、一切耳を傾けることなく、同制度の実施を強行しました。異常な物価高騰の中で、さらなる増税である同制度に対し「弱い者いじめだ」との怒りの声が沸き起こり、廃止を求める運動が始まっています。
 インボイス制度を考えるフリーランスの会(STOP!インボイス)が呼びかけたオンライン署名は30日現在、54万人超です。9月4日に財務省などへ提出した際は36万1171人分、22日には国内最多のオンライン署名数46万6000人分を超え、わずか1カ月で18万人以上が賛同するなど急速に広がりました。6月の国会前行動、9月4日の署名提出、25日の官邸前行動が反響を呼び、インボイスは増税であり、全国民の生活を直撃することへの理解が広がり始めています。
 中止や延期・見直しを求める意見書も367自治体(シルバー人材センター関連を含む、8月末現在、STOP!インボイス調べ)と、全自治体の2割に広がっています。民主商工会などが全国各地で請願・陳情を行っています。
 日本共産党など野党4党は昨年6月、消費税減税、インボイス中止法案を衆院に共同提出し、超党派議員連盟が立ち上がっています
 インボイス導入で大混乱が予想されます。今まで消費税を納めていなかった中小・零細の免税事業者は新たな負担を課されます。消費税は経営が赤字でも納めなければならず、滞納や廃業が懸念されます。申告の仕方もわからず、来年3月の確定申告期には無申告者が増えるおそれがあります。また重い事務コストも発生します

 インボイス反対の運動は、廃止を求めるたたかいとして新たにスタートしています。
 STOP!インボイスは29日に岸田首相の国会事務所に54万人分の署名を提出し100万人を目標に「署名を続ける」と表明。全国商工団体連合会は10月から「消費税率5%以下への引き下げとインボイス制度の廃止を求める」署名に取り組みます。


インボイス導入で矛盾あらわに
                       しんぶん赤旗 2023年10月1日
 岸田文雄政権が今日からの導入を強行したインボイス(適格請求書)制度は零細な免税事業者に耐え難い負担を押し付けるものです。同時に将来の消費税大増税の地ならしにもなりかねません。導入すれば矛盾がさらにあらわになることは間違いありません。事業者、国民のたたかいをひろげ、撤回を迫りましょう。

1割超える税負担
 多くの免税事業者がインボイス登録をするか、消費税相当分の値引きをするかの「悪魔の二者択を取引先から迫られています。しかし免税事業者が課税事業者に転換すれば、財務省の試算でも平均15万円の年間粗利益から154万円と割を超える消費税がむしり取られることになります。
 インボイスは事業者が消費税を納税する際に必要となる書類で、商品ごとに格と適用される税率が記載された請求書です。インポイスには、税務署に課税業者として登録して発行された業者番号を明記しなければなりません。そのため免税事業者はインボイスが発行できません。
 課税事業者が税務署にめる消費税額は販売で受け取ったとされる消費税から仕入れにかかった消費税を差し引いた額です。これまではその計算を帳簿などで行ってきましたが、10月からはインボイスで行うことになります。インボイスを発行できない免税事業者から仕入れる課税事業者は仕入れ分の消費税を差し引くことができず、納税額が増えてしまうのです。
 財務省はインボイス制度導入によって、免税事業者のうち161万者が課税事業者に転換し、2480億円の増収になると見込んでいます。

将来大増税が狙い
 政府はインボイス制度導大の目的について複数税率における適正課税のためと説明します。019年10月以降、消費税は10%と8の複数税率です。政府はこの間の課税が適正でなかったというのでしょうか。現状で問題がないのにインボイス導入に執着するのは将来の消費税増税とさらなる複数税率の導入を狙っているからです。
 財務省の資料によると、日本の消費税と同様の付加値税を導入しているヨーロッパ諸国では多段階の複数税率が導入されています。たとえばフランスでは基本税率は20ですが、旅客輸送や外食は10、食料品や書籍は5、新聞や雑誌は2・1%の税率です。イツでは基本税率は19ですが、太陽光パネルなどはO、食料品や水道水などは7の税率です。これらの国では伝統的にインボイスが導入されています。
 経団連は12日に発表した24年度税制改正に関する提言で消費税について社会保障財源としての重要性が高く」「その引き上げは有力な選択肢の一つ」としています。十倉雅和会長は19日の記者会見で消費税増税について「逃げずに議論しましょう」とまで述べました。また経済同友会が21年5月に発表した提言では財政―のめに26年度から34年度まで毎年Iずつ消費税率を引き上げ、19にすることを求めています。
 将来の消費税増税の際、増税負担をごまかし、国民を懐柔するためヨーロッパのような複数税率を導入することも考えられます。イボイス導入の強行はいくつもの税率があるもとでも「適正課税」を実現することで、将来の消費税増税の地ならしともなりかねません。(清水渡)

「注意」大幅増  登録は進まず
 インボイス制度導入を目前にした29日、政府はインボイス制度円滑実施推進に関する関係閣僚会議を開催し、岸田文雄首相が出席しました。会議では公正取引委員会による注意件数が9月に大幅に増加したことが報告されました。
 公取委は独禁法違反につながる恐れがあるとして、仕入れ価格の引き下げを免税事業者に一方的に通告するなどした事業者を注意しています。注意件数は9月27日時点で計35件となっており、8月末時点(計20件)と比べると累計で2倍近く伸ぴました。
 また、財務省提出資料によると9月15日時点でのインボイス発行事業者の登録申請件数は403万件で、そのうち免税事業者は111万者でした。財務省が想定する免税事業者から課税事業者への転換数161万者の7割にも届きません。このまま強行すれば混乱は必至です。

統一協会 09年以降も19億円の被害 被害救済「ほとんどまだ」

 政府は、統一協会の行為は宗教法人法の解散命令の事由にある「法令に違反し、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」に該当するとして、解散命令を裁判所に請求する方向で最終調整に入り早ければ12日に宗教法人審議会を開き、請求について意見を聴くということです。

 解散命令が確定した場合、宗教上の行為は禁止されませんが、教団は宗教法人格を失い、固定資産税の非課税などの優遇措置が受けられなくなります(NHK)
 しんぶん赤旗によれば、統一協会が「法令順守を徹底した」と主張している2009年以降も高額献金などの被害が続いており、弁護士が受任したケースだけで140件、金額で計195092万円に上るということです。また09年以降も「正体を隠し自宅訪問」「宗教であることを秘して勧誘」などの例が多く見られ、被害者に「返還請求しない」という念書を書かせたり、親族の預貯金を引き出させなどの悪質なケースもあります。さらに被害者のほとんどはいまだ救済されていないということです。
 NHKの記事としんぶん赤旗の記事(2本)を紹介します。
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政府 旧統一教会の解散命令 裁判所に請求の方向で最終調整
                    NHK NEWS WEB 2023年9月30日
旧統一教会をめぐる問題で、政府は、教団の解散命令を裁判所に請求する方向で最終調整に入りました。早ければ10月12日に宗教法人審議会を開き、請求について意見を聴くことを検討しています
旧統一教会をめぐる高額な献金やいわゆる「霊感商法」の問題を受けて、政府は、宗教法人法に基づく質問権の行使や被害を訴える元信者などへの聞き取りなどを通じ、献金集めの手法や組織運営の実態などの調査を進めてきました。
その結果、政府は、教団の行為は宗教法人法の解散命令の事由にある「法令に違反し、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」に該当するとして教団の解散命令を裁判所に請求する方向で最終調整に入りました。
早ければ10月12日に宗教法人審議会を開き、請求について意見を聴くことを検討しています。
政府関係者は、「調査の結果、解散命令請求の要件としている組織性、悪質性、継続性を裏付ける客観的な証拠がそろったと判断した」と話していて、政府内で詰めの調整を進めています。
請求が行われれば行政機関が法令違反を根拠にした事例ではオウム真理教などに続いて3例目となります。
請求後は、裁判所が文部科学省と教団の双方から意見を聴いた上で解散命令を出すかどうか判断することになります。
解散命令が確定した場合、宗教上の行為は禁止されませんが、教団は宗教法人格を失い、固定資産税の非課税などの優遇措置が受けられなくなります
一方教団側は、教団の活動には国が主張するような組織性、悪質性、継続性はなく、解散命令を請求する要件を満たさないと反論しています。
                (後 略)

統一協会 「法令順守」以降も19億円被害
                       しんぶん赤旗 2023年10月1日
 統一協会(世界平和統一家庭連合)が「法令順守を徹底した」と主張している2009年以降も高額献金などの被害が続いており、弁護士が受任したケースだけで140件、金額で計19億5092万円に上ることが、全国霊感商法対策弁護士連絡会の集計で分かりました。30日、同会の東京集会で明らかにしました。(下掲記事
 それによると、うち少なくとも37件は全額が09年以降の被害。その他は、09年以前と以降にまたがって被害に遭っています。
 統一協会は勧誘や物販の入り口で、宗教団体であることを告げない「正体隠し」の手法が批判されてきました。09年には関連印鑑販売会社を警視庁が摘発し、特定商取引法違反の罪で社長らの有罪が確定。これ以降、協会は法令順守の徹底に努めていると主張しています。
 しかし、全国弁連の集計の「勧誘・被害の状況」をみると、09年以降も「正体を隠し自宅訪問」「宗教であることを秘して勧誘」などの記載が多く見られます。また、▽被害者に「返還請求しない」という念書を書かせていた▽親族の預貯金を引き出させた―などの悪質なケースも。集計を担当した吉田正穂弁護士は「法令順守宣言以降も、手口も被害も変わっていない」と指摘しました。


統一協会被害「ほとんど救済まだ」 解散命令請求は高く評価
    霊感商法対策弁護士連絡会
                     しんぶん赤旗 2023年10月1日(日)
 統一協会(世界平和統一家庭連合)による被害救済に取り組んできた全国霊感商法対策弁護士連絡会が30日、都内で「東京集会」を開きました。発表した声明は、国による協会の解散命令請求が近く出されるとの報道に言及し「遅きに失した」としつつ「高く評価する」としました。一方、「被害者のほとんどはいまだ救済されていない」とも指摘しました。

都内で集会
 代表世話人の山口広弁護士が冒頭で発言。解散命令について裁判所が判断するまでの間に協会が資産を隠匿する可能性があるとして「被害救済の妨げになる。協会資産の保全のための特別措置法を、超党派で実現してほしい」と語りました。
 親が協会信者である信者2世の問題について久保内浩嗣弁護士が報告。「児童虐待防止法では虐待の主体が『保護者』とされており、教団関係者が外れてしまう。立法上の対応が必要だ」などと語りました。
 集団結婚式に参加した両親のもとに生まれた信者2世の女性が証言しました。「両親は協会関連組織に勤めており、高額献金で家庭は極貧だった。農家に分けてもらった小石や虫の入った米を吐き気を抑えながら食べた。小学校では『栄養失調』と言われた」などと振り返りました。
 統一協会に詳しい韓国のジャーナリストも参加し、「新型コロナウイルスの流行や安倍晋三元首相銃撃事件などで日本からの献金が減り、協会は資金難にある」と報告。今年9月、統一協会が日本の信者2世6000人を韓国に呼んで集会を開いたことに触れ、「金を使い果たした1世の代わりに、2世を新たな献金源にしようという試みだという見方がある」などと述べました。

02- 殺気張りつめる れいわ増税反対デモ(田中龍作ジャーナル)

  1日からはインボイス制度も始まるなか、れいわ新選組の「増税反対デモ」が30日夕 渋谷で行われ、800人が怒りのデモ行進をしました。

 ジャーナリストの田中龍作氏は「40年余りのジャーナリスト生活で数多くのデモを見てきたが、日本国内においては、これほど殺気が張りつめたデモは見たことがない」と述べました
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
殺気張りつめる れいわ増税反対デモ
                    田中龍作ジャーナル 2023年9月30日
 れいわ新選組の「増税反対デモ」が今日30日夕、渋谷であった。
 田中は40年余りのジャーナリスト生活で数多くのデモを見てきたが、日本国内においては、これほど殺気が張りつめたデモは見たことがない
 物価高に加えて増税。あす1日からはインボイスも始まる。零細の個人事業者は息の根を止められるだろう
 生活が苦しい。死んだほうがマシだ。殺気が張りつめるデモになって当然の世の中なのである。
 参加者約800人は4つの梯団(警察は1梯団200人でくくる)に分かれ、夕闇せまる渋谷の街を練り歩いた。
「増税、ダメ、絶対」「消費税廃止」・・・体の底から絞り出すような大きなシュプレヒコールが街に響く。
 公園通りを行く買い物客やスクランブル交差点で信号待ちをするカップルの耳目を奪った。



参加者約800人が4つの梯団で。=30日、渋谷 撮影:田中龍作=






 田中が山本太郎に「消費税の奴隷からの脱出に向けてどのような戦略を描いているか?」と質問すると山本は次のように答えた―
支持政党を超えて皆が『減税が必要だろ』という雰囲気を強めていくことが大事。だからこそデモをやる
 「『いいぞ、いいぞ』『減税だ、減税だ、減税だ』とエールをおくってくれる人たちが想像以上に増えている」と。
 れいわは増税反対デモを全国各地で展開している。殺気が大きなうねりになれば、政治は変わる。



支持者の年齢層が若者から高齢者まで幅広いのもれいわ新選組の特徴だ。=30日、渋谷 田中龍作=





                ~終わり~

                  ◇
【読者の皆様】
田中龍作ジャーナルは新聞テレビが報道しない社会の真相を伝えてきましたが、財政が危機的な状況にあります。
読者お一人お一人のカンパに支えられながら13年間続いてきました。
どうか田中龍作に独自取材を続けさせてください。
よろしくお願い申し上げます。

田中龍作の取材活動支援基金
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■銀行から振込みの場合 口座:ゆうちょ銀行 店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』
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連絡先 tanakaryusaku@gmail.com  twitter.com/tanakaryusaku 

2023年10月1日日曜日

掲載頻度についてのお知らせ

  当ブログはこれまで毎日更新を目指してきましたが、それが困難になりましたので

4月からは更新日を原則として月・水・土曜日の週3回にしております

01- 前月までの記事は次のようにすれば

 前月までの記事は次のようにすれば ご覧になれます

 画面右側の「ブログ アーカイブ」に表示されている例えば「5月」をクリックすると5月の記事のタイトルが表示されるので、ご覧になりたいタイトルをクリックすれば記事が表示されます。
 元の画面(最新の画面)に戻るには題字下にある「ホーム」をクリックします。
 
までの記事は・・・
 画面右側の「ブログ アーカイブ」の下端に表示されている例えば「2016年」をクリックすると、まず同年の最終記事が表示されます。
 次にそのタイトルにカーソルを合わせてクリックすると、右側のアーカイブ欄が「2016年」の「12月」場面に変わりその下に「11月~1月」の月名が表示されるので、上記の方法によって任意の月の任意の記事のタイトルをクリックすることで記事が表示されます。 

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        「原発をなくす湯沢の会」 ホームページ
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