法人税、法人住民税、法人事業税を合わせた法人実効税率(15年度)は32・11%ですが、実際には各種の優遇措置があるために、税引き前利益が1000億円以上の大企業50社が払った負担率は、わずか16・7%でした。負担率が特に低かった企業は、三菱電機0・9%、武田薬品工業1・2%、日産自動車1・7%などでした。
これではどんなに大企業が大儲けをしても、それに見合う税収は得られません。ただでさえ逆進性の高い消費税の税率を上げるたびにその分法人税を下げて来たという経緯もあります。消費税については財務省自身が「悪魔の法制」と呼んでいるということです。余りにも便利で不道徳な税制であること意味しているのでしょう。
高い所得を得る部分から高い税金を取って、それをいわゆる「社会福祉」に回すことで、初めて所得の「再分配」が行われます。しかし日本では、いわば貧しい人たちからの税収が社会福祉財源の大きな部分を占めているために、所得の再分配後も貧困率は全く改善されていません。日本の再分配率(改善率)はOECD諸国のうちで最低であると言われています。
消費税が主体の税制から所得税主体の税制に転換するとともに、法人実効税率を適正化させる必要があります。
しんぶん赤旗が大企業の法人実効税率について取り上げました。
消費税が主体の税制から所得税主体の税制に転換するとともに、法人実効税率を適正化させる必要があります。
しんぶん赤旗が大企業の法人実効税率について取り上げました。
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大企業負担率は16% アベノミクス不公平税制 鮮明
法定税率は32・11%なのに、三菱電機0・9%・武田薬品1・2%…
しんぶん赤旗 2016年7月8日
巨大企業が2015年度に支払った法人3税の負担率がわずか16・7%だったことが本紙試算で分かりました。税引き前利益が1000億円以上だった大企業50社が払った法人税、法人住民税、法人事業税の税引き前利益に対する比率を各社有価証券報告書から算出しました。
法定の法人実効税率(3税合わせた税率)は15年度、32・11%ですが、研究開発減税や受取配当益金不算入などもっぱら大企業だけが利用できる優遇税制によって、実際の負担率は大企業ほど低くなっています。
15年度、負担率が特に低かった企業は三菱電機0・9%、武田薬品工業1・2%、日産自動車1・7%など。
安倍晋三政権は「企業が世界で一番活動しやすい国」をめざし、財界の要求に応じて法人税率を毎年引き下げています。
日本共産党は、「税金は所得や資産など負担能力に応じて」の原則に立ち、アベノミクスで大もうけした大企業を優遇する不公平税制をただすことを求めています。