2016年7月28日木曜日

小池百合子は 自民党ネトサポ の親玉 

 小池百合子氏は「日本会議国会議員懇談会」の副会長を務めていて、安保法制の成立に当たって「遅きに失した」と評しました。
 LITERAによれば、小池氏は自民党のネット工作別働隊・J-NSC(自民党ネットサポーターズクラブ『相談役』にも就いています。J-NSCはネット上の謀略部隊でいわばネトウヨ(ネット右翼)の元締めです。
 極右ぶりでは安倍晋三氏に負けていない小池氏が、都知事選では自民党都連から冷遇されている悲劇のジャンヌダルクを演じて同情票を集めるなどのしたたかさを発揮しているというのも、「地下工作部隊」の相談役を務める人間であってみれば「むべなるかな」です。
 
 そうした点も見過ごせませんが、この記事で注目されるのは、自民党在野中に設立したというJ-NSCがいまや功を奏して、ネトウヨが活動の全盛期に入っていることです。工作部隊特有の汚らしさは言うまでもないことながら、世耕氏を中心とする設立者たちの意図は見事に達成されています。
 
 LITERAの記事はその展開の仕組みも紹介しています。
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ネット人気も当然? 小池百合子は“自民党ネトサポ”の親玉だった! 
都知事選では自民党から会員を奪取か
LITERA 2016年7月27日
 投開票日が間近に迫る東京都知事選挙。各候補とも街頭演説や挨拶回りだけでなく、FacebookやツイッターなどSNSを活用した空中戦を繰り広げているが、なかでもこのネット利用に熱心なのが、優勢が伝えられる小池百合子氏だ。
 地域訪問や街頭演説の模様を写真に収め、すぐさまツイッターにアップ。キーカラーだという緑色のものを身につけるよう支持者に要請し、演説を見物する群衆の姿とともに「感動!感動!感動!」「もはやこの動きは誰にも止められません」などと猛烈にアピールしている。
 そして、小池氏がアップした写真をもとにネット右翼たちが「パヨク逝ったwww」「ブサヨの短い夏は終わった模様^^;」などと書き込み、これをネトウヨ系まとめサイトが記事にして投稿。現在、こうして“小池氏圧勝のネット世論”が醸成されているのだ。
 
 まさに狙いどおり、と小池氏はほくそ笑んでいるだろう。というのも、もともと小池氏は、ネット工作別働隊・J-NSC(自民党ネットサポーターズクラブ、通称ネトサポ)の監督責任者を務めるなど、自民党の“ネトウヨ動員戦略”の中心にいたからだ。
 念のため確認しておくと、J-NSCとは、自民党が下野時、有志に呼びかけて設立した党「公認」のボランティア集団。その活動内容は、自民党の政策や方針などをネットに日々書き込むこととされているが、実態は、ネット上で他党のネガティブキャンペーンを行う“別働ステマ部隊”だ。J-NSCの会員専用サイト内には掲示板があって、ここに自民党関係者が他党に関する情報を書き込み、ネトサポが拡散する仕組みだ。
 
 J-NSCについて記事にした「週刊現代」(講談社)2014年11月22日号には、自民党関係者によるこんな談話が掲載されている。
「J-NSCの会員専用サイト内にある掲示板に、例えば『△△党の××候補が、こんなことを言っている』と書き込むんです。すると、『有志』の会員が勝手にその候補者に対してネット上で匿名の批判を浴びせたり、ネガティブキャンペーンを展開してくれるというわけです」
 こうしたネトサポの問題は本サイトでも何度か取り上げてきたが、周知の通り、J-NSC会員の多くがネット上で韓国や中国への悪罵を連ねるネトウヨだ。実際、ツイッターのプロフィールをサーチできるウェブサービス「ツイプロ」で「J-NSC」を検索してみると、その会員を自称するアカウントのプロフィール欄には以下のような文言を確認できた。
「日韓断交希望!嫌韓嫌中」「今、日本は売国奴の手によって切り売りされようとしています」「保守支持!日本大好き、韓流嫌い!」「特亜、マスゴミ、放射脳、地球市民、反日似非日本人は大嫌い」「ネトウヨ上等! 国士上等!!」
 ようするに自民党はこうしたヘイトスピーチを繰り返すネトウヨを組織して他党のバッシングを展開してきたわけだが、そもそも自民党には、NTTあがりの世耕弘成官房副長官や電通出身の平井卓也ネットメディア局長などを中心に、メディアを使って世論を誘導するなど、選挙で有利な状況を作り出すためのコミ戦(コミュニケーション戦略)部隊が存在する。J-NSCもその一環だ
 
 なかでも注目すべきは、ネット選挙が解禁された13年参院選前に発足したネット対策特別チーム、平井ネット局長率いる「Truth Team(T2)」だ。その主な業務は、専門の業者に委託するかたちでツイッターやブログの書き込みなどを24間監視し、自民党に不利な情報があれば管理人に削除要請をすること。他にもスキャンダルなどネガティブな情報が検索エンジンに引っかかりにくくさせるための「逆SEO(検索エンジン最適化)」まで行っている
 そして、このT2が誕生したときに自民党の広報本部長を務めていたのが、何を隠そう小池百合子氏なのだ。しかも小池氏は、10年にはJ-NSCの設立総会で「相談役」に就任していた。つまり自民党のなかで、専門的なネット対策チームで指揮をとる平井ネット局長などの“上司”にあたる小池氏は、ネトサポ誕生時からその監督責任者の立場にあったわけである。なお小池氏は、2013年参院選前、前述したネット工作についてNHKの取材にこう答えている。
「選挙中にですね、この候補者おかしいとかなんか言われるとですね、それは、大変なダメージになるわけですね」
 小池氏は“ネットで悪口を言われてはたまらないので取り締まってるんですよ”とのたまっているが、自民党がネトウヨを組織化してライバルのバッシングを展開してきたのはれっきとした事実だ。これは完全にブーメランというやつだろう。
 
 事実、小池氏が広報本部長だった13年の参院選の前後にJ-NSCを自称するツイッターアカウントがどんな発言を行っていたかあらためて調べてみると、〈TVタックルに佐藤まさひささんや、片山さつきさんが~\(^o^)/#テレ朝〉などと自民党候補の告知に熱心なだけではなかった。ネトサポたちは、ニュースやネトウヨ系まとめサイトのURLを引用しながら野党や対立候補のネガキャンをこれでもかと繰り出し、さらには、自民党に不利な情報や報道を打ち消すための悪罵まで振りまいていたのだ。こんな感じである。
 〈すっから缶の頭にはウジが沸いてるのな〉(菅直人氏が安倍氏を提訴したことについて)
 〈大げさな絆創膏だね、酔っ払い女に絡まれただけでしょ。言論の自由を守るために闘いますだってさ、臍が茶を沸かすだね、左翼野郎!〉(当時民主党候補の鈴木寛氏が演説中に女性に殴られた事件について)
 〈国賊、売国奴の民主党、岡崎トミ子は日本国に損害を与えている。多かれ少なかれ、民主党は皆同じ穴の狢〉
 〈公務員当時に背任行為を疑われ、米国からは怪しい奴と言われ、ご家族も不信感を持ち輩を総理が批判することは至極当然ですね。モナ男(註:細野豪志氏の蔑称)はやっぱり浅はかで駄目ですね〉(安倍首相が田中均・元外務審議官をFacebookで批判したことに細野氏が自制を促したことについて)
 〈民主党といえば無能。民主党といえばパフォーマンス。民主党といえば反省なし。民主党といえば売国。民主党といえばマスゴミの手先。他にも色々〉
 
 とくに目に付いたのは、ネトサポたちが産経新聞ウェブ版のニュースをよく引用することだ。自民党はこうした安倍応援団メディアの記事をネトサポに送って、それをもとにバッシングを繰り広げることを促していたのではないかとも推測できる。
 いずれにせよ、小池氏が広報本部長として、自民党のネット工作やJ-NSCの相談役をしていたことは、結果的に“財産”になったのは間違いない。小池氏が広報本部長として自民党のネット工作に携わったノウハウを都知事選でもフルに利用していると考えるべきだろう。
 
 今回の都知事選でJ-NSC会員のツイートを調べてみると、案の定、鳥越俊太郎候補に対する悪辣な言葉を盛んにばら撒いているが、一方で自民党が推薦している増田寛也候補をヨイショするようなものは比較的少なく、むしろ一部のネトサポたちは小池氏や元在特会会長の桜井誠候補を応援している様子が見て取れた。
「今回、J-NSCのほうで小池応援の指示が出ているとは思えませんが、J-NSC会員の多くはネット右翼と重なっています。とくに、ツイッターで会員だと公言するようなアカウントは中国・韓国への悪質なヘイトスピーチを繰り返すなどコアなネトウヨ層ですから、岩手県知事時代に外国人参政権に賛成していた増田よりも、反対を明確にしている小池や桜井誠を心情的に推したい。つまり、自民党の意図とは別に、ある意味では勝手に小池氏をネットで支援しているという状況です。まあ、ネトウヨのなかには『桜井さんは泡沫だから票割れ防ぐために小池さんにしよう!』みたいな動きもあるようですが(苦笑)」(週刊誌記者)
 
 つまり、今回の立候補で自民党から公認を得られないことを計算していた小池氏は、韓国人学校への都有地貸与の白紙化や、外国人参政権反対などネトウヨ受けする公約を打ち出し、まず“安倍自民党シンパ”の支持者を割った。そしてやはり、選挙戦でどの候補よりもSNSを活用しているのは、かつての自分の“手下”であるネトサポ、そしてネトウヨたちに猛アピールするためとしか思えない。
 “自民党にパージされても腐敗した都政に挑むジャンヌ・ダルク”なるセルフプロデュースで無党派層を狙い、さらに自前のヘイト体質や中身のない極右思想を売り物にネトウヨ・ネトサポの支援を取り付ける小池氏。この節操のない政治家を、本当に日本の首都の首長にしてしまっていいのだろうか。(編集部)