2016年7月8日金曜日

歴史の分水嶺でどう選択するのか あなたの一票が日本を救う!

 終盤の選挙情勢では、自民党が単独過半数を復活し、改憲4党は改憲発議に必要な3分の2の議席確保をうかがうような状況になっているとされています。
 彼らにそのような議席を与えて、改憲に向けての具体的な作業を始めさせて良いのでしょうか。
 
 五十嵐仁氏と植草一秀氏が、それぞれ、緊急に有権者に訴えるブログ
歴史の分水嶺に立ってどのような選択をするのかが問われている」(五十嵐氏)
騙されるな! あなたの一票が日本を救う!」(植草氏)
を発表しました。
 
 以下に紹介します。
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歴史の分水嶺に立ってどのような選択をするのかが問われている
五十嵐仁の転成仁語 2016年7月7日
 歴史には、水がどちらに流れるかによってその後の進路が大きく変わってしまう分水嶺のような瞬間があります。道で言えば、分岐点のような場所です。
 今がまさにその瞬間であり、そのような場所に立っていると言えるのではないでしょうか。10日の参院選での投票結果によっては、今後の進路が大きく変わり、日本の歴史も巨大な変化をこうむることになるでしょうから。
 
 この国の過去においても、このような瞬間がありました。源氏が勝つか平氏が勝つかが争われた源平の合戦では、源氏が勝利して武士の時代が始まっています。
 全国の大名が東西の両陣営に分かれて決戦に臨んだ関ケ原の合戦では、徳川の東軍が勝ちました。その結果、戦国時代に幕が下ろされ、徳川時代が始まっています。
 その徳川の世を終わらせ、新たな近代社会の始まりとなったのが戊辰戦争です。この時は新政府側に立った西側雄藩が東の佐幕諸藩に打ち勝ち、明治維新が達成されました。
 その後、明治新政府によって作成されたのが大日本帝国憲法(明治憲法)です。自民党の憲法改正草案はこの明治憲法の復活であるとされていますが、そうではありません。
 明治憲法でさえ事実上執行停止状態に陥った戦時体制下での軍部独裁時代の復活なのです。そのような時代に戻るかどうかの分水嶺、分岐点にあるというのが、今のこの時点にほかなりません。
 
 終盤情勢では、自民党が単独過半数を復活し、改憲4党は改憲発議に必要な3分の2の議席確保をうかがうような状況になっているとされています。そのような議席を与えて、改憲に向けての具体的な作業を始めさせて良いのでしょうか。
 すでに、安倍政権は戦争法の成立によって自衛隊を海外に派遣してアメリの手伝いができるようにしました。これに加えて憲法9条2項を変えれば、自衛隊は「国防軍」となって戦争に積極的に関与できるようになります。
 いったん戦争になってしまえば、それに反対していた人々の上にも爆弾は落ちてくるのです。「日米同盟の絆」の強化によって日本が「狙われる国」になれば、それに反対していた人々でさえ国際テロに巻き込まれて死傷するリスクが高まるのです。
 
 そのような国になって良いのかが問われています。戦争法の成立によって一歩踏み出した危険な領域から引き返せる最後のチャンスが、この参院選なのです。
 このような歴史的な瞬間に、どう行動し、どのような選択を行うかが、一人一人に問われていることを忘れないようにしたいものです。あの大切な時にあなたはどうしていたのかと、子どもや孫たち、後世の人々から問われたとき、きちんと答えることができるような行動をとり選択を行おうではないかと、このブログの全ての読者に訴えたいと思います。
 
 なお、明日8日(金)午後6時から、地元のJR八王子駅北口で日本共産党と山添拓さんの応援演説をすることになりました。これも八王子市長選挙での支援への恩返しです。
 興味と関心のある方に、沢山おいでいただければ幸いです。とはいえ、私の演説時間はたったの5分という短いものにすぎませんが。
 
 
騙されるな! あなたの一票が日本を救う!
植草一秀の「知られざる真実」 2016年7月7日
参院選で激戦となっている選挙区が多数存在する。
勝敗を分けるのはたった一票かも知れない。最後の最後まで力を尽くした側が勝利する。これが勝負の鉄則だ。
改憲勢力に3分の2を渡さない。このためには、1人の当選、1人の落選が大きく影響する。
32の1人区では、約1■?の選挙区でデッドヒートが演じられている。
「安倍政治の暴走を許さない!」と思う主権者は必ず投票所に足を運び、当落線上の「こちら側の候補」に一票を投じよう。その一票が日本を救うことになる。
 
敵側の戦略は
1.投票率をできるだけ引き下げる
2.与党勝利予想を流布する
3.アベノミクスを宣伝する
4.共産党を含む野党共闘を攻撃する
5.重要争点を隠す
である。これに乗ってはいけない。
「安倍政治を許さない!」政党と候補者に投票を集中させて、安倍政治の暴走を止める! これが参院選への対処方法だ。
 
参院選に合わせて、弁護士の伊藤真氏と共著を上梓した。
『泥沼ニッポンの再生 -国難に打ち克つ10の対話-』  https://goo.gl/7CYc2X 
伊藤氏が唱える「ゆっくり急げ!」の言葉を胸に刻み、日本政治を「主権者が取り戻す!」
 
日本の舵取りを安倍政権に任せていいのか?
NO!! 「憲法改正」「原発再稼働」「TPP批准」「辺野古基地」「格差拡大」  私たちの未来は、私たちが決める! ! 
「誰かが変えてくれる」から「自分たちで変える」へ
第1章 史上最大の危機
第2章 三権分立が機能していない日本
第3章 緊急事態条項と本当の民主主義
第4章 主権の喪失を意味するTPPへの加入
第5章 国家なのか、国民なのか?
第6章 亡国の道をひた走る安倍政権
第7章 メルトダウンするアベノミクス
第8章 すべてを解決する「一人一票」の実現
第9章 教育とメディアリテラシー
第10章 ゆっくりと急げ!
 
ジャーナリストの高橋清隆氏が書評を掲載下さった。記して感謝の意を表したい。
高橋氏の書評の一部を抜粋して転載させていただく。
 
【書評】
泥沼ニッポンの再生 —国難に打ち克つ10の対話—  植草一秀・伊藤真(ビジネス社)
 
「「オールジャパン・平和と共生」25%連帯運動を提唱する経済学者の植草氏と、同顧問も務め「一人一票」の実現を目指す伊藤弁護士による新著。参院選投票日目前に出た同書は、まさに主権者の必勝バイブルに見える。
構成は「三権分立が機能していない日本」「緊急事態条項と本当の民主主義」「教育とメディアリテラシー」など10章からなる。それぞれのテーマについて2人が交互に見解をすり合わせていく展開で、第一級の見識と分析力を楽しめる。」
「今回の参院選で改憲勢力が3分の2を確保すれば、真っ先に手を付けてくるのが緊急事態条項の発議であると植草氏は指摘する。自民党の「憲法改正草案」98条には緊急事態の要件に「大規模な自然災害その他」が入っているが、伊藤氏はこの意図を「まさに戦争をする国への一歩という意味でしかない」と警告する
「仮に迅速に対応できなかったとしても、それは憲法のせいではまったくない。災害対策の基本は、『準備していないことはできない』である。たとえば東日本大震災でもそうだったが、日本は法律でそのあたりはすべて整備済みで、実際には災害対策基本法、災害救助法などさまざまな法律のオペレーションの訓練をしていなかっただけ」
全くその通りではあるまいか。さらに緊急事態条項は、立憲主義の二大特質である「権力分立」と「人権保障」を停止すると強調する。」
 
 
「同書はわが国を取り巻く諸問題を論じるだけではない。主権者国民勢力の結集を呼び掛けるのが真意と解する。植草氏は終章で共産党排除の策動を戒めるとともに、民進党内部の親安倍勢力の自公側への移籍を促す。その上で、次のように説く。
「本当の決戦は年内にも実施されるかもしれない次の衆院総選挙だ。この選挙では、党派にかかわらず、5大基本政策についての政策公約を基軸に1選挙区1候補を主権者が主導して絞り込み、その候補者の全員当選を目指す。オールジャパン平和と共生はそのための情報提供と基本戦略の提供に力を注ぎたいと思う」
伊藤氏はラテン語の「ゆっくり急げ」との言葉を紹介し、最後まで絶対あきらめない姿勢を持つべきと訴える。政権交代を含め、政治変革には時間がかかるため、市民には都度、チェックする忍耐強さが求められるからである。
参院選がどのような結果になっても、われわれ主権者が政治を奪還する道は続く。迷わず目的地に着くため、同書は必携の道路地図ではないだろうか。」
後 略