2016年7月22日金曜日

都知事候補 鳥越俊太郎氏を狙い撃ちにした『週刊文春』の謀略記事

 21日の新聞に同日発売の『週刊文春』の広告が載り、そこには都知事候補の鳥越氏に「女子大生淫行 疑惑」と大文字のタイトルが躍っていました。その記事は「疑惑」と書き添えて訴訟になった場合の、それなりの卑劣な逃げ道を用意しながら、明らかに鳥越氏のイメージダウンを狙った謀略記事です。悪質な選挙妨害であり、名誉棄損の人権侵害です。
 
 実は都知事に鳥越氏の立候補が決まった時点から内閣調査室(内調)が官邸の意向で動き出したことが報じられていたので、この展開はある程度予想されていました。
 それにしても卑劣なことをするものです。
 「LITERA」 7月13日:  「都知事選出馬・鳥越俊太郎の“女性問題”を
内調が安倍官邸の指示で内偵開始!? 既に週刊誌にリークの動きも
 同時に週刊誌の姿勢が、権力側に批判の眼をむけるのではなく、逆に権力側に篭絡されて反権力側をこのように叩こうとする情けないものであることが、浮き彫りになりました。
 
 21日付のブログ:「五十嵐仁の転成仁語」を紹介します。
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都知事選での鳥越候補を狙い撃ちにした『週刊文春』の謀略記事
五十嵐仁の転成仁語 2016年7月21日
 今日の新聞各紙を見て驚かれた方が沢山おられることでしょう。「鳥越俊太郎都知事候補『女子大生淫行』疑惑 被害女性の夫が怒りの告白!」という見出しが今日発売の『週刊文春』の広告として大きく出ているからです。
 
 都知事選に立候補している鳥越俊太郎候補を狙い撃ちにした『週刊文春』によるネガティブキャンペーンであることは疑いありません。鳥越候補の当選を恐れる勢力は、ついに許されざる謀略をもって当選を阻止するための暴挙に出たわけです。
 この謀略の発動に対して、鳥越俊太郎「都政を都民の手に取り戻す会」は「週刊文春への抗議について」 http://shuntorigoe.com/archives/22 という見解を明らかにし、「記事は、『疑惑』が事実であるとは断定せず、一方的な証言と思わせぶりな記述だけで、あたかも『疑惑』が真実であるかのような印象を与えるものとなっている。こうした手法で有権者に事実と異なる印象を与えようとする行為は、明確な選挙妨害であり、公職選挙法 148 条 1 項但書によって禁止される「虚偽の事項を記載し又は事実を歪曲して記載する等表現の自由を濫用して選挙の公正を害」する行為に他ならず、同法 235 条の 2 に規定する罰則の対象にもなりうる行為である。また、刑法 230 条 1 項の名誉棄損罪を構成する。弁護団は、週刊文春に対し、強く抗議する。また、明日にも東京 地検に刑事告訴すべく準備を進めていることを申し添える」という、弁護団の抗議文
 
 また、IWJウェブ速報は「【緊急アップ!】週刊文春の鳥越俊太郎氏スキャンダル報道に様々な疑問点!鳥越陣営は「事実無根」だと名誉毀損と選挙妨害で東京地検に刑事告訴!岩上安身の直撃取材に鳥越氏本人が答えていた「疑惑」の真相とは? 」という記事
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/319457 をアップしています。この問題の経過や背景については、こちらをご覧ください。
 
 鳥越さんが主張しているように、この『週刊文春』の記事は事実無根でデタラメなものです。つり広告などで誤解を与え、あたかも鳥越さんが「淫行」という犯罪の過去を持っているかのような印象を与えるために巧妙に仕組まれたものにほかなりません。
 百歩譲って記事の言う通りだとしても、岩上さんが指摘されているように「過去に鳥越俊太郎氏が自身の別荘で20歳の女子大生とキスをした、という事案」で、「キスをしたが、セックスには至っていないと書かれている。これは不思議な話で、記事の通りに別荘に2人で行き、キスしたのが事実として、何が問題なのか、ということにな」ります。
 「しかし、タイトルは『女子大生淫行』疑惑、と打たれ、『キスの経験もない20歳の大学生を富士山麓の別荘に誘い込んだ鳥越氏は二人きりになると豹変したという』と長いサブタイトルが添えられてい」ます。
 
 ここで岩上さんは、2つの疑問を指摘されています。一つは、「学生とはいえ、20歳の成人。条例違反の「淫行」に相当するのか」というものです。「淫行」とは、「18歳未満の青少年が性行為の対象となったときに使われる言葉」ですから、20歳の大学生相手に「淫行」というタイトルは真っ赤な嘘です。
 もう一つは「サブタイトルの語尾が『という』となっていること」で、「女性本人の証言ではなく伝聞」なのです。「その女性の、当時の恋人で、その後結婚し、夫となった男性の証言で記事が構成されている」もので、「文春は当事者の女性の証言を得ていない」ことになります。
 ということで、岩上さんは次のように指摘されています。「そもそもその女性の誕生日パーティーのために、2人だけで別荘に行った事実はあるのか。仮に別荘に行ったのが事実であり、キスをし、それ以上の性行為には至らなかったのも事実だと仮定して、何が問題になるのか。ある弁護士は匿名で『その記事の通りだとしたら、犯罪性はない』と語った」そうです。
 
 選挙を妨害して当選させないようにするために、根拠の乏しい、伝聞に基づく「疑惑」をあたかも事実であるかのように報じ、もし事実だとしても「犯罪性はない」事案を「淫行」だと決めつけて報じたのが『週刊文春』の記事なのです。このような謀略に負けてはなりません。
 鳥越さんの勝利を勝ち取ることこそ、このような卑劣な謀略への断固とした回答になります。あと10日間、姑息な選挙妨害を蹴散らして都民のための都政とストップ・ジ・アベを実現しようではありませんか。