2016年7月10日日曜日

改憲に向けての大攻勢が始まるのか、「死に体」となって消えていくのか

五十嵐仁の転成仁語 2016年7月10日
 歴史的な参院選の投票日を迎えました。この選挙の結果次第で、日本の歴史が大きく変わることになるでしょう。
 まさに、歴史の分岐点であり、分水嶺です。この瞬間に、一人一人がどのような選択を行うかが問われています。
 
 この選挙の最大の注目点は、改憲勢力である自民・公明・維新・日本の心の4党が参院でも3分の2以上を占めて改憲に向けての大攻勢を開始するのか、それとも3分の2の議席を獲得できずに安倍首相が「死に体」となって消えていくのかという点にあります。改憲に向けての動きを阻止するために、全力を挙げて改憲勢力の議席獲得を阻止しなければなりません。
 そのためにどうするのか。答えは簡単です。
 改憲に反対し、1人区で共闘している民進・共産・社民・生活の野党4党に投票すれば良いのです。1人区では野党共闘候補に、複数区と比例代表ではこれら4党のうちのどれかに投票しましょう。
 
 そうすれば、改憲に向けての安倍首相の野望を阻止することができます。これまで国民を苦しませ、平和と安全を脅かしてきたアベ政治の暴走をストップさせることが可能になります。
 一人一人の力は小さくても、ゼロではありません。その力を結集し、積み重ねていけば大きな力となって政治を動かすことができます。
 最初からあきらめて何もしなければ、何も変わりません。政治を変えたい、少しでも良い世の中にしたいと考えるのであれば、立ち上がってまず一歩を踏み出すことが必要です。
 
 とりわけ、若い人に訴えたいと思います。選挙の結果はこれからの未来を左右するからです。
 しかも、若い皆さんの未来は長い。今度選挙権を得た18歳の人が私の年齢になるまでには47年の歳月が流れます。
 その長い未来を、安倍首相の勝手な思い込みによって滅茶苦茶にされても良いのでしょうか。
 
 「団塊の世代」の皆さんにも訴えたいと思います。皆さんが形作って来た戦後を、安倍首相によって否定されぶっ壊されてしまって良いのでしょうか。
 戦後の日本は敗戦の荒廃から立ち上がり高度成長によって経済大国となっただけでなく、平和な社会を生み出してきました。そのどこに不都合があったと言うのでしょうか。
 「こんな憲法では日本を守れない」と言う人がいますが、戦後70年以上にわたって日本を守ってきたのは「こんな憲法」の力ではありませんか。安倍首相が登場し、それを変えて日米同盟を強めようという方向に転じた途端、憲法の「バリアー」に穴が開いて日本人が狙われ命を落とすようになってしまいました。
 
 これにストップをかけるチャンスが今回の参院選なのです。老いも若きも投票所に足を運んで改憲ノーの意志を示そうではありませんか。
 密かな目標としている改憲発議可能な3分の2以上の議席を阻止すれば、安倍首相を追い込むことができます。その責任を問う声が高まり、進退に窮することになるでしょう。
 目標実現の可能性を失った安倍首相は「死に体」となって遠からず首相の椅子から追い出されることになるでしょう。そのためにも、今度ばかりは改憲に反対している4野党に投票しようではありませんか。
 
 そして、明日の朝刊各紙に次のような見出しが躍っていることを期待したいものです。18年前の98年参院選の結果を報ずる新聞の一面がそうであったように。
 「自公失速、共産躍進、民進健闘 威力示した『野党共闘』」、そして「首相、退陣へ」。