2020年7月24日金曜日

偽陽性者から訴えらるからとPCR検査をしようとしない厚労省・感染研

 22日の「玉川総研」(羽鳥慎一モーニングショー)で、日本でPCR検査が一向に増えない理由を分科会メンバーの小林慶一郎氏に聞いたところ、「厚労省の技官(医師)グループや感染研メンバーなどが一体となって、『PCR検査は偽陽性率がゼロではなく、陽性でない人を隔離すると人権侵害に当たる惧れがあるので拡大すべきではない』と主張している(要旨)」ためだと明かしたということです。
 そこでTV朝日が改めて厚労省に確認したところ、「PCR検査の抑制はしてはいない。しかし偽陽性の人たちから訴訟を起こされれば勝てないから拡大にも踏み切れない」という趣旨の回答があったということです。

 先だっては尾身分科会会長(厚労省技官出身)は、「PCR検査の特異度99%と仮定すると1万人を検査すると100人は感染していないのに陽性(偽陽性)となる」ので問題だと発言しました。しかし上昌弘氏が指摘したように、実際の特異度は99.97%程度と高いので偽陽性になる人は1万人中3人程度に過ぎません。

 厚労省が訴訟に負けるとして例に挙げているのは、ハンセン氏病を伝染病だと国が誤認して患者たちを生涯にわたって療養施設に閉じ込め、社会から隔離した(しかも伝染病でないことが明らかになってからも長い間改めなかった)ことを、司法が人権侵害だと認定したことを指したもので、到底 偽陽性と並べて論じられるようなものではありません。

 そもそも偽陽性が疑われるならもう一度PCR検査を行えば、偽陽性率は1億人分の9人に下がるので簡単に解決できます。それにもかかわらず厚労省や感染研が愚劣な言い訳に固執しているのはなぜでしょうか。
 日本の厚労省と感染研はそんな言い訳を盾に、世界の中で唯一PCR検査の抑制を続けているわけです。一体どこの国の、いつの話なのかというようなことです。

 そうこうしているうちにコロナの感染者は第1波を超える勢いで拡大しています。国も都も単に感染拡大に警鐘を鳴らすだけで、具体的にPCR検査を進めて感染者を識別・隔離しないのですから当然のことです。
 このままでは大流行を起こし、医療破綻を起こし、それによって死者が増え、最終的に再び国民に「休業・自粛」を要請する事態になれば、またまた多くの人たちが職を失い、企業が倒産することになります。
 こうした無為無策の方が遥かに罪深いことが分からないのでしょうか。
 そもそも3人の人権を重視して9,997人の人権は無視することが・・・「公衆衛生」の理念にマッチしている筈がありません。

 23日の新規感染者数は全国で920人余、東京都だけで366人に上りました。
 杏林大医学部の山口芳裕主任教授は、22日の都のモニタリング会議で、菅官房長官などの閣僚らが「都内の医療体制は逼迫している状況にはない」と発言していることを「誤りだ」と批判し、医療提供体制の見通しを強く危惧しました。容易ならざる事態です。
 関連記事を紹介します。
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【国内感染】23日の新たな感染確認920人(午後6時半) 新型コロナ
NHK NEWS WEB 2020年7月23日
23日はこれまでに、東京都で366人、大阪府で104人、愛知県で96人など31の自治体と空港の検疫の15人を合わせて全国で920人の感染者の発表がありました。1日の感染者数としては、これまででもっとも多くなりました。また23日は北海道で1人の死亡が確認されました。

国内で感染が確認された人は空港の検疫などを含め2万8190人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて2万8902人となっています。
亡くなった人は国内で感染した人が991人、クルーズ船の乗船者が13人の合わせて合わせて1004人です。

各自治体などによりますと、国内で感染が確認された人は累計で次のとおりです。( )内は23日の新たな感染者です。
▽東京都は10420人(366)▽大阪府は2766人(104)▽神奈川県は2158人(53)
▽埼玉県は1952人(64)▽千葉県は1397人(33)▽北海道は1371人(4)
▽福岡県は1193人(19)▽兵庫県は918人(35)▽愛知県は877人(96)
▽京都府は624人(19) 以下略


東京都 新たに366人感染確認 300人以上は初 新型コロナ
NHK NEWS WEB 2020年7月23日
東京都によりますと、23日、都内で新たに366人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたということです。都内で1日の感染の確認が300人以上となるのは初めてです。また、100人以上は15日連続です。
都内では、今月2日に107人となり2か月ぶりに100人を超えたあと、100人や200人を超える日が相次いでいました。そして、17日には、それまでで最も多い293人に上っていました。
これで都内で感染が確認されたのは合わせて1万420人になりました。

西村経済再生相「危機感を強めている」
西村経済再生担当大臣は記者会見で、「危機感を強めている。特に経路が不明な人の割合、60代以上の人の割合をしっかり見ていかなければならない。医療提供体制はひっ迫している状況ではないが入院者が増える可能性もあるので、東京都には病床の確保を急いでもらいたいし、国でもいざという時に備えて準備を進めたい」と述べました。(後 略)

東京の入院患者 7月に入り3倍増
東京都では感染の再拡大に伴って入院患者の数も増え続けています。都の発表によりますと新型コロナウイルスの入院患者は、22日の時点で916人となりました。
都は2400床のベッドを確保しているとしていて、数字の上ではまだ半数以上が空いていることになります。
しかし患者の数は1週間前と比べて195人多く、1.27倍に増加し、今月1日と比べると636人多く、3.27倍に増えています。
また、重症の患者は23日の時点で21人と、1週間前より14人増え、3倍となっています。
(後 略)

専門家「重症者対応の準備を」
政府の分科会のメンバーで日本感染症学会の理事長を務める東邦大学の舘田一博教授は、「4連休の初日にこのような数字が出てきて少し驚いている。接待を伴う飲食以外に普通の飲み会や、仲間どうしの会食などでも感染が広がっていて、これは市中感染が起きていることを示す非常に注意しなければならないサインだと考えている」と話していました。
(後 略)


「医療は逼迫していない」は誤り 政府見通しの甘さを危ぐ 
   東京都モニタリング会議
東京新聞 2020年7月23日
 東京都内の新型コロナウイルスの感染状況を評価する22日の都のモニタリング会議で、杏林大医学部の山口芳裕主任教授は、菅義偉官房長官などの閣僚らが「都内の医療体制は逼迫している状況にはない」と発言していることを「誤りだ」と批判。医療提供体制の見通しを強く危惧した。(原昌志)

 山口氏は現在の医療提供体制について「さまざまな努力で何とか踏ん張っている」が、逼迫に近づいていると指摘。
(1)入院患者が21日時点で949人と前週の1.4倍に増加
(2)新規感染者のうち経路不明者の増加率(直近7日間平均)が150%超
(3)保健所から都への入院調整依頼が約100件と前週から2倍になり調整が困難になっている
 ことを挙げ、「病床拡大は時間がかかる。2週間先を見越して評価する必要がある」とした。
 都はこの日、医療提供体制の警戒度を4段階で2番目に重い「体制強化が必要」に据え置いたが、山口氏は「大丈夫だから遊びましょう、旅しましょうという根拠に使われないことを切に願う」と緩みを戒めた。

 国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長も「(直近7日間で)平均232人の患者が報告される中、どう医療を提供するか負担は大きい」と述べた。