2024年5月1日水曜日

「勝共の連合」影響力は極小(植草一秀氏)

 植草一秀氏が掲題の記事を出しました。
 同氏は日本の政治勢力は「自公政権与党勢力」、「維新・国民などの自公補完勢力」、「共産、れいわ、社民などの革新勢力」の3つに分けられるとしています。
 ここで野党第1党の立民党が抜けているのは、同党には「自公補完勢力」が混在しているために政権に対峙する統一的な姿勢が取れていないからで、植草氏はそうした異分子とは袂を分かつべきであると繰り返し強調して来ました。
 今回の衆院3補選で立民党が全勝したのは、「金まみれ」の自民党には裏金問題を清算する能力が欠如していることを国民が認識したことと、今回は「立民党と共産党の共闘体制が構築できた」ことが相俟った結果であると見ています。
 
 立民党が絶えずフラフラしているのは党議員の構成上の問題だけでなく、連合会長:芳野友子が前会長の神津 里季生と瓜二つの「反共の権化」であることも関係しています。
 それは連合の組織自体がかつての労使協調路線の「同盟」の流れを汲んでいるためでもあるのですが、国民の幸福と平和を追求すべき労組が、そんな偏向したリーダーをいつまでものさばらせておいていい筈がありません。
 それ以前の問題として、労組に立脚した立民党が芳野会長の偏向思想に唯々諾々と従う異常を先ずは改善すべきでしょう。
 ここで問題になるのは立民党内部に共産党との共闘に反対する勢力が存在することですが、党崩壊の寸前まで凋落した立民党が今回の補選で立ち直れたのは、共産党との共闘体制が国民に認められた結果です。それをどうしても容認できない人たちには政権補完勢力の側に移ってもらうしかありません。
 植草氏は今後も共産党との共闘体制を確固たるものとして行く必要があると述べています
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「勝共の連合」影響力は極小
               植草一秀の「知られざる真実」 2024年4月29日
4月23日付記事「衆院3補選への臨み方」https://x.gd/4I0lO 
「立共共闘是非を問う衆院3補選」https://foomii.com/00050 
に記述したように、主権者の目線に立てば、現在の日本政治勢力は三つのカテゴリーに分類される。
第一のカテゴリーは自公。政権与党勢力
第二のカテゴリーは維新・国民民主など。新設された諸派勢力の多くもこのカテゴリーに分類される。自公補完勢力
第三のカテゴリーは立憲民主の一部、共産、れいわ、社民自公に対峙する改革=革新勢力
この三つの勢力がしのぎを削る。

選挙制度は小選挙区を中心とする。小選挙区の特徴は当選者がただ一人しか選出されないこと。
自公と自公補完勢力が圧倒的に優勢であれば、二大政党体制は自公と自公補完勢力の二大勢力体制になる。日本支配を永続させたい米国はこの体制確立を狙っている。
しかし、日本の主権者の多数が自公対峙勢力であるなら図式は変わる。
一つの選挙区に、自公、自公補完勢力、自公対峙勢力が1人ずつ候補者を擁立したとする。
このとき、自公と自公補完勢力は票を食い合う関係になる。当選するのは自公対峙勢力である。

自公の政治を日本の主権者がどう判断しているか。
自民党裏金事件とその後の自民党対応を見て、日本の主権者の判断に大きな変化が生じたと思われる。
自公の政治は結局のところ、「金もうけ」であることに多くの主権者が気付いてしまった。

政治資金パーティーを開く。企業からの献金集めに懸命になる。集めたお金を自分の財布にしまい込む。
巨大な政党交付金が支払われているにもかかわらず、それで満足できない。企業に献金を要請して金を集め、それを「闇の資金」にする。
法律はあってなきがごとし。違法な犯罪行為に手を染めても素知らぬ顔だ。
法改正が必要だが抜本法改正に取り組もうともしない。

結局、自公の政治の仕事が「単なる金もうけ」であることに多くの国民が気付いてしまった。
この判断が4月28日の衆院3補選に反映された。
日本の主権者は自公政治に明確なNOの判定を突き付けた。
ここで重要なことは立憲民主党が3つの選挙区のすべてで共産党との共闘体制を構築したこと。

国民民主党、維新、保守党、そして自民党が立憲民主党と共産党の共闘を攻撃した。
攻撃のフレーズは「立憲共産党」。
実は立憲民主党内部に共産党との共闘に反対する勢力が存在する。
これらの勢力の声を封じて立憲民主党は共産党と共闘した。
その結果が補選3戦全勝である。
この結果を踏まえて立憲民主党はこれまでの路線の誤りを認定して、明確な方向転換を示す必要がある。

立憲民主党が「転向」した最大の原因は「連合」が反共産主義を立憲民主党に強要したことにある。「連合」は「勝共組織」である
国際勝共連合と極めて密接な関係を有してきた「同盟」が連合の実権を握っている
連合会長の芳野友子氏は国際勝共連合の一員であるかのような言動を示す。
この連合の工作によって立憲民主党が反共に大きく傾いた。
しかし、その結果、立憲民主党は党崩壊の寸前まで転落してしまった。

今回の衆院補選で反共政策から脱却し、その結果として補選3戦全勝を得た。
この点を踏まえて立憲民主党は共産党との共闘体制を確固たるものとして確立する必要がある。

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揺らぐ自民 共闘が威力(しんぶん赤旗)

 今回の衆院3補選では野党共闘が「全勝」しました。
 国民が厳しく裏金問題を批判する中でも自民党は一番肝心な真相究明」を全くしませんでした。そのうえ議員の処分も中途半端だったし、政治資金規正法の改正案もお粗末窮まるもので、裏金問題を解決しようとする姿勢が皆無でした。正に醜態であって自民党のお粗末窮まる実態が改めて国民の前に暴露されました。
 しんぶん赤旗が掲題の記事を出しました。
 「しんぶん赤旗」の裏金スクープに注目し独自の調査も重ねて刑事告発した上脇博之神戸学院大学教授は「裏金事件の影響は思った以上に大きかった」、「加えて自民党が候補を立てられなかった長崎・東京で第2自民党維新も負けた。つ勝ったのは野党共闘で、市民と野党の共闘が力を持つという希望を再び示した(要旨)と語りました。
 今回の衆院3補選では、自民党に「対峙する」野党勢力が共闘することの重要性が改めて明らかにされました。
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政治考 揺らぐ自民 共闘が威力
                       しんぶん赤旗 2024年4月30日



東京15区補選勝利を聴衆に呼び掛ける酒井候補(左から4人目)と日本共産党の田村智子委員長(その右)ら=16日、東京都江東区



 「始まる前から厳しい状況だった。何をやっても埋められなかった。すべての取り組みが効果なし。岸田首相が島根に2回入ったが逆効果だった。逆風というより冷たい風が吹いていた」
 不戦敗含め自民党が全敗した衆院3補選投開票から一夜明けた29日、自民党議員の一人は、国民にそっぽを向かれる政権党の苦境を吐露しました。
 一番肝心な真相究明の部分でモヤがかかったままだ。このままでは何をやっても信用されない。処分も中途半端。法改正の対応も遅いし中身が薄い。すべてがツーリトル・ツーレート(小さすぎるし、遅すぎる)。これでは支援者の納得さえ得られない」

 裏金問題での政権への不信任を認めざるを得ません。
 自民党が唯一候補を擁立した保守王国・島根でも大差の敗戦。メディアの出口調査でも、投票した8割近くが裏金問題を重視したとし、「重視した」人のうち65%が立憲民主党公認で共産党が自主支援した亀井亜紀子氏に投票しました(「朝日」)。
 「しんぶん赤旗」の裏金スクープに注目し独自の調査も重ねて刑事告発した上脇博之神戸学院大学教授(憲法学)は「裏金事件の影響は思った以上に大きかった。弔い合戦となった島根でも大差で負けている」と指摘。「加えて自民党が候補を立てられなかった長崎・東京で維新が勝てなかった。つまり第2自民党も負けた。三つ勝ったのは野党共闘だ。市民と野党の共闘が力を持つという希望を再び示した」と語ります。
 ただ投票率が低く課題は残るとし、「裏金をなくす政治改革」に向けた積極的提案とともに「野党共闘への積極的支持を広げるには、国民生活が変わるという『政治を変える』政策を示すことが重要だ」と語り、国会内外での市民と野党の闘いを強調しました。

 自民党閣僚経験者の一人は「裏金スクープも含め、野党3勝は共産党の力が大きい。選挙協力が絶大な威力を見せた」と指摘します。
 揺らぐ自民党政治に対し、野党がこれに代わる共闘の対抗軸を国民に示せるかが改めて政治の大きな焦点となっています。
 立憲民主党の手塚仁雄衆院議員は「東京15区での市民と野党の共闘による勝利はとてつもなく大きな価値がある。いま政治が変わっていく潮目の変化に直面していると感じる」と強調。「『利権やお金で動く古い政治と決別し、まっとうな政治を』との酒井なつみ候補の訴えが、無党派を含む幅広い有権者の支持を集めた。ぶれずに都知事選、都議補選、解散・総選挙へとつなぎたい」と語ります。
 岸田首相による「会期末解散」もささやかれるなか自民党議員の一人は語ります。
 早期解散に突っ込めば『政権交代』、少数野党への転落もある。自公VS野党共闘の一騎打ちの構図をつくられたらビックリするような結果になる

できない「岸田降ろし」
 全敗の結果を受けても、「岸田降ろし」の可能性について自民党内は否定的な見方が支配的です。
 前出の議員の一人は「そもそも今、とてもそんな元気はない。これだけ批判されて反省もせずに内ゲバを始めたら国民から見放される」と述べます。
 別の議員も「今や自民党の組織としてのガバナンス(まとまりのある運営)が全く利いていない。幹事長は動かないし、みんな党のことより、自分のことばかり考えている。組織全体の信用が低下している中で、岸田首相の責任だけを問題にできる状況ではない」と語ります。自民党全体の信用が地に落ち、まさに表紙を替えようにも代わりがいない状況です。

「融解」する党組織
 さらに自民党組織そのものの「融解」を憂う声も。前出の閣僚経験者の一人は「自民党はもともと一人親方の世界のようなところがある。派閥解消は仕方ないが、派閥がなくなると党としてのガバナンスの基盤がなくなる。次第に烏合(うごう)の衆のようになっていく。それが今一番の心配だ。政党組織という点では共産党が一番しっかりしている」。
 別の議員は「党の立て直しを担える人材が見えない。小選挙区制の弊害だ。自分の力でなく党次第、党首の人気次第、風向き次第で選挙と政治を考えてきた。人物の劣化がはなはだしい」と語ります。
 大政局の進行のもと、裏金問題を含む「自民一強」のもとでの組織のひずみが、国民の厳しい批判の中で急速に露呈しています。

露呈した経済無策
 同時に、自民党の危機の根底には、30年にわたり経済成長が止まり、賃金が上がらず、少子化が止まらず、有効な手だても見えない―経済無策への失望があります。異常円安はさらに加速し、物価の高騰は生活を圧迫し続けています。
 自民党議員の一人は「円安というより『円弱』になって諸外国からいいようにたたかれている。アベノミクスのひずみで借金が増え、利上げが難しいことなどが見透かされている。これも『一強』のツケだ。インフレ高進の中で庶民の収入は増えない。官製賃上げは中小には及んでいない。年金生活者などには厳しい。財界の資金を原資とする裏金が庶民に苦しい経済政策につながってきたとなると、批判は根深い」と語ります。
 同時に敵基地攻撃の体制強化の中で、米国にすがって延命を図ろうとする岸田政権が、自衛隊と米軍の司令部の統合を進めるなど日米同盟の大変質を強行するもと、新たな市民の闘いの機運が強まっています。

政治資金が焦点に
 今後、国会終盤における政治資金規正法の改正問題が政治の焦点になってきます。
 ところが、政治資金パーティーの禁止を含む企業・団体献金の全面禁止の問題では自民党議員、関係者は一様に後ろ向きです。
 「規正法改正なんていうのは永田町の論理でしかない。国民には関心がない」「裏金にしていたことが問題で、報告書への記載の義務付けや政治家の責任の強化、透明化が中心のはずだ」という声が相次ぎます。
 一方で、「企業は名前が出ることを嫌う」とパーティー券購入の不記載を半ば容認する声さえ出る始末です。そもそも企業側にはパーティー券購入の記録を公開するシステムがなく、企業によるパーティー券購入の実態は深い闇の中にあります。
 政治資金パーティーの禁止を含む、企業・団体献金の全面禁止を一貫して主張し、この問題での論戦をリードしてきた日本共産党の真価を発揮するときです。

総裁選の前倒しも
 9月には自民党総裁選が予定され、新総裁が選出されれば総選挙になるとする見方で永田町の衆目は一致しています。総裁選前倒しの可能性を指摘する声も出ています。
 日本共産党は総選挙での躍進と共闘の前進を両立させるために全力をあげていきます。
                    (中祖寅一)

イランはイスラエルをはるかに超えた/イスラエルがイランとの戦いに負ける理由

 14日に行われたイランによるイスラエルへのミサイル攻撃(反撃)について、西側メディアはミサイルの99%が迎撃されたなどと報じましたが、意図的に抑制的ではあったものの反撃が意味したものは大きく、ゴラン高原のレーダー設備を含めてイスラエル国内の軍事施設にミサイルが命中するなど、イスラエルの心胆を寒からしめました。

 イスラエルは19日に形ばかりの反撃をしましたが、それ以降は国内で不十分だとする不満が鬱積している中でも追加攻撃をしていません。
 これまでの中東諸国との戦争でイスラエルが連戦連勝を重ねて来たのは昔の話で、今は事情は大きく変わっています。耕助のブログの2つの記事を紹介します。
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イランの「新たな方程式」は西アジアをはるかに超えた
                  耕助のブログNo. 2132 2024年4月29日
  Iran’s ‘New Equation’ Reaches Way Beyond West Asia
                            by Pepe Escobar
実質上、外交特権に関するウィーン条約に違反したダマスカス(シリア)の領事館/大使公邸に対するイスラエルのテロ攻撃に対し、イランは極めて慎重で巧みに演出された対応を示したことで、聖地の聖域が打ち砕かれた。
この状況の変化はアングロ・アメリカンシステムが、BRICSの3大メンバーであるロシア、中国、イランとの同時の紛争をどのように管理するかに直接影響するだろう。
核心的な課題はエスカレーションがすでに組み込まれていることであり、それを取り除くことは難しいだろう。ロシアに対する全面的なキャンセル戦争、マイケル・ハドソン教授が見事に解読したガザでの大量虐殺、そして中国に対するデカップリングと地形の切り崩しは単純には消えないだろう。なぜならグローバル・マジョリティとのコミュニケーションの橋はすべて燃やされ続けているのだから。

イランのメッセージは実際に「新たな方程式」を確立し、テヘラン(⇒イランの首都)がそう名付けた通り、西アジアから今後さらなる驚きが予想される。
陸軍記念日を記念し、イラン全土で軍事パレードが行われた。
イランは明確なメッセージを送りたかったし、送った。それが新たな方程式である。もし聖書的サイコパスがイランの利益を攻撃し続けるなら、今後はイスラエル国内が反撃されるだろう。それはすべて数秒で行われる。テヘランの安全保障理事会はすでにすべての手続きを終えている

しかしエスカレートは避けられないようだ。エフード・バラク元イスラエル首相:
 ネタニヤフは(原理主義者の)政治パートナーに影響され、権力を維持し、救世主の到来を早めるために、エスカレーションに踏み切ろうとしている
イランのライシ大統領の言葉と比較してみよう:
テヘランの利益に反する、もっとも小さな行為であっても、そのすべての活動に対して大規模かつ広範で痛みを伴う対応がとられるだろう。

さらば「無敵」の防衛迷路
テヘランにとって、イスラエルと抵抗勢力との西アジアにおける衝突の激しさを調整すると同時に「戦略的忍耐」に代わる戦略的抑止力を確立するというのは、ドローン群が巡航ミサイルと弾道ミサイルのための道を開くという三つの波を打ち上げることだった。
F-35戦闘機と米英海軍の支援を受けた評判の高いアイアンドーム、アロー3、デイビッズ・スリングの性能は決して素晴らしいものではなかった。「外層型」アロー3システムが空中で何かを撃ち落としている映像はない
少なくとも9発の弾道ミサイルがイスラエルの防衛網を貫通し、ネバティムとラモンの基地を直撃した。イスラエルは、巡航ミサイルにやられたゴラン高原の情報施設の運命については口を閉ざしている
古典的な霧の中での戦争において、テヘランが何百機または何十機のドローンやミサイルを発射したかは関係ない。NATO諸国の誇大宣伝にかかわらず、疑いの余地なく証明されたのは、「無敵」とされるイスラエルの防衛迷路(米国製のAD/ABMシステムからイスラエルの模造品まで)は、技術的に進歩した敵対国との実戦では無力だということだ。
たった一度の作戦で達成されたことは多くの専門家にとって予想外だった。イランはイスラエルに迎撃ミサイルの在庫を枯渇させ、少なくとも13億5000万ドルを費やさせた。そしてエスカレートする支配と抑止戦略を完全に打ち砕いたのだ。

心理的打撃はさらに激しかった。
もしイランが、数日間にわたって寛大に予告をすることなく一連の攻撃を仕掛けていたらどうなっていたか?もし米国、イギリス、フランス、そして裏切り者のヨルダンが連携して防衛する準備ができていなかったとしたら?(驚くべきことに、彼らがテルアビブに代わって直接火力を行使していたという事実はまったく分析されていないもしイランが重大な産業やインフラを攻撃していたら?

枢軸を乱すことなく方程式を確立する
予想通り、NATO諸国の間ではイスラエルに住む人々に堅固な安全を提供するというシオニズムの神話を支える「イスラエル要塞神話」が突然崩壊したことについてほとんど議論されていない。もう終わりである。このストーリーは終わったのだ。
イランとしてはNATO諸国がどう語ろうと知ったことではない。実際、「新しい方程式」への移行は、テルアビブにデ・エスカレーション(より平和的な解決)への逃げ道を提供するのに十分な寛大さを持っていた。
テルアビブにとっては、これまで起きたことはすべて戦略的敗北を意味する。ガザでも、レバノンでも。経済は大打撃を受け、世界の正当性を完全に失い、そして今、抑止力の喪失という痛手を負ったのだ。

イスラエルの反撃:決定は下されたが時期は不明
エルサレム・ポストが情報筋の話を引用して報じたところによると、イスラエル国防軍はイランの攻撃への対応について最終決定を下したが、その時期は未定だという。

今、この先何が起こるのかに注目が集まっている:最終的に米国が優勢となるのか、それともイスラエルが「犬を振り回す」ショーを行うのか、はっきりするのだろうか?
ロシアと中国の戦略的パートナーシップを考えることは不可欠である。中国の学者の間では、米国は西アジアにあまり多くの資源を投入したくないというのがコンセンサスだ。なぜなら、それは(すでに崩壊しつつある)ウクライナ・プロジェクトや、アジア太平洋で中国に対抗する戦略計画に影響を与えてしまうからだ。
ロシアに関しては、ライシ大統領は自らプーチン大統領に電話をかけ、関連するすべての詳細を電話で話し合った。冷静沈着だ。
さらに今週末には、「イスラエルの新たな攻撃には“数秒以内に”対応するだろう」と発言したイランのアリ・バゲリ・カニ外務副大臣が不拡散会議のためにモスクワを訪れ、ロシア外務省の上層部とも会談する。

2015年の核合意の破綻後、イランがパレスチナ防衛に携わる複雑な枠組みを守りながら自らのユーラシアへの軸足を乱すことなく「新しい方程式」を確立できたことは、非常に注目に値する。
米国の選択肢は悲惨だ。最終的に西アジアとペルシャ湾から追放されることから、ロシア、中国、イランという3つの文明国家との勝ち目のない存亡をかけた衝突まで、選択肢は多岐にわたる。
実現可能な一番のシナリオとして残されているのは、慎重に計算された、コントロールしやすい裏庭、ラテンアメリカへの撤退だ。特に南米では、新たに都合よく主権を奪われた資産であるアルゼンチンを操っている。
そしてもちろん、産業が衰退し、主権を奪われたヨーロッパに対する支配を維持することである。

だからといって、米国が世界に誇示する権力が衰えつつあることに変わりはない。ストラウス派ネオコンの精神錯乱は持続不可能だ。問題は彼らがグローバル・マジョリティを理不尽な破滅のどん底に突き落とそうとする前に、彼らを米国の権力構造から徐々に粛清できるかどうかである。

新たなBRICSの方程式を忘れるな
それとは対照的に グローバル・マジョリティでは、40カ国以上がBRICSへの加盟を希望しており、ロシア評議会国際問題委員会のグリゴリー・カラシン委員長によれば、その数はさらに増えている
先週、モスクワで開催されたBRICS議会間国際委員会の委員長会議の後、カラシンは、多くのBRICS加盟国が、EUの行動がどれだけ非生産的で、挑発的ですらあるのを見て、硬直的な憲章を作ることを急ぐべきではないと理解していることを指摘した。そのゲームの名前は柔軟性だ。
ナイジェリアがBRICSに加盟する意図は、より公平な世界金融・開発システムへの関心に沿ったものだと、ナイジェリア予算局のベン・アカブエゼ局長はスプートニクに語った。
私の見るところ、BRICSは全て、より公平な世界金融・開発システムを求める戦略の一環である… 

アラステア・クルークは、私の新著『ユーラシアvs NATO諸国(2024年)』を貫く、重要なテーマに触れた。
西側文明の良いところや真実はすべて、ロシアで維持され、繁栄している。これは、西側のエリートたちを激怒させる暗黙の洞察である。また、BRICS諸国がロシアに指導力を求める理由もここにある
BRICSの宗主国であるイランが確立した新しい方程式は、この多国間、多文化的な協力関係をより強固なものにするために大いに役立つだろう。西アジアにおける帝国とその「空母」は、秘密工作部門を除けば、ますます張り子の虎の役割に成り下がっているのだから。

https://www.unz.com/pescobar/irans-new-equation-reaches-way-beyond-west-asia/ 


イスラエルがイランとの銃撃戦に負ける理由
                  耕助のブログNo. 2133 2024年4月30日
  Here’s Why Israel Will Lose a Shootout with Iran   by Mike Whitney
4月13日から14日にかけてイランがイスラエルの軍事拠点に行った前例のない攻撃は、この地域のパワーバランスに地殻変動をもたらすものだ。依然としてメディアはこの猛攻撃で撃墜された旧式のイラン製ドローンの数にとらわれているが、軍事アナリストたちは、イランの弾道ミサイルがイスラエルの自慢の防空システムを切り裂き、ネバティム基地とネゲブ空軍基地を攻撃したことのほうに注目している。
この作戦が証明したのは、イスラエルの「抑止力の優位性」は防空能力の性能に関する楽観的すぎる仮定に基づく虚構にすぎないということだ。実際にテストしてみれば、これらのシステムはより大型で破壊力のある弾道ミサイルの多くが目標に命中するのを阻止することができなかった。その結果、イスラエルの最も厳重に防衛され、極めて重要な軍事拠点が、敵の攻撃に過度にさらされたままであることが明らかになった。

さらに重要なことは、今後の攻撃は数日前に予告されることはなく、イランはより価値のある標的や多くの犠牲者を避けようとはしないだろうということだ。その代わり、イランは最も殺傷力の高い最新鋭の極超音速ミサイルを使って、イスラエルに必要なだけの死と破壊を与え、ユダヤ国家が将来イランに対して手も足も出せないようにするだろう。要するにイランの歴史的な対イスラエル攻撃は、イスラエルが将来どんな挑発をしても、即時かつ圧倒的な対応によりイスラエルが打ちのめされ、血まみれになり、壊れてしまうだろうということを示している。これはスコット・リッター元兵器査察官の最近の記事からの抜粋である:
   イランが攻撃を開始した目的は、イランに対するいかなる攻撃も、イラン国内であろうと他国の領土であろうと、攻撃者がイランに与えることを望む以上の損害を攻撃者に与える報復を引き起こすであろうことを、イスラエルと米国に知らしめるための抑止態勢を確立することであった。この結果を達成するためには、イランは、攻撃時にイスラエルとその周辺に配備されていたイスラエルと米国の弾道ミサイル防衛システムを克服する能力があることを証明しなければならなかった。イランは少なくとも9発のミサイルで、イスラエルと米国のミサイル防衛シールドの防護傘の下にあるイスラエルの空軍基地2カ所を攻撃し、これを達成することができたのである。

イランの抑止態勢は、イスラエルや中東の周辺をはるかに超える意味を持つ。米国とイスラエルのミサイル防衛シールドを打ち破ったことで、イランは、米国の軍事力を世界規模で展開する際に使用される米国の防衛モデルの中核となる米国のミサイル防衛の優位性の概念を暴露した。ロシア、中国、北朝鮮に対する米国の防御姿勢は、米国の弾道ミサイル防衛能力の効果に関する前提にかかっている。米国の対弾道ミサイル技術をフルに活用してイスラエル空軍基地への攻撃に成功したイランは、機動性のある弾頭、デコイ、極超音速を含む最新のミサイル技術に対する米国のミサイル防衛シールドの脆弱性を露呈した。ヨーロッパ、太平洋、中東の米軍基地は、かつては十分に守られていると考えられていたが、突然、敵対的攻撃に対して脆弱であることが明らかになったのである。海上で活動する米海軍の艦船も同様だ。{1}

イラン政府は、最も技術的に進んだ極超音速滑空機を攻撃に使用したことを公式には認めていないことに留意してほしい。リッターのような兵器の専門家の多くは、イランは保有ミサイルの劇的な改良を隠すために、より旧式の、より高度でないミサイルを使用しただけだと考えている。それでも、イランはネバティム空軍基地に5発、ネゲブ空軍基地に4発の弾道ミサイルを撃ち込むことができた。要するに、イランはイスラエルの強固なレーダーと防空システムをすり抜け、二流の弾薬と技術を使ってイスラエルの戦争マシンの心臓部に打撃を与えることができたのだ。もしイランが止めようのない極超音速ミサイルを使わざるを得ないと感じたら、どのような損害を与えるか想像してみてほしい。ネタニヤフ首相がイラン領土への直接攻撃を命じる可能性が低いのはこのためだ。イスラエルにとって破滅的な結末は避けられないだろう。以下はリッターのコメントである:

私の理解では、イランは3種類の弾道ミサイルを使用した。弾道ミサイルのひとつは、弾頭が分離し、アイアンドームミサイルを引きつけるために特別に設計されたおとりミサイルを発射する。そのためアイアンドームミサイルは25のインターセプターを発射する。一方、より小型で機動性の高い弾頭はそれらのインターセプターを突破してイスラエルの防空システムを攻撃する。そして、どうもそうなったようだ。つまり、彼らはイスラエルに『どうやってお前をやっつけるか』を伝えているのだ。次に目にするのは、ミサイルが飛来し、その弾頭がミサイル本体から分離し、その後、弾頭にブースターエンジンがあり、地面に向かって駆動され、レーダーのインターセプトが対象に命中する能力を打ち消すことである。これにより、空間がクリアされ、すべての防空がクリアされる。そして最後に、滑走路を直撃し、大きなクレーターを吹き飛ばした重いミサイルから発射される重い弾頭がある。これが3層構造の弾道ミサイル攻撃で、イランがイスラエルの防空を破壊するために特別に設計したもので、イスラエルのどこにでも大きな弾頭を撃ち込むことができることをイスラエルに知らしめるためのものだった。これが成功し、素晴らしいことにイランは最高のミサイルを使わずに、これを行った。単なる一発の攻撃だった。イランはこのプロセスを一日中繰り返すことができる。そして、私のような情報将校が今、イスラエルに「無意味なことはやめろ。この戦争には勝てない。もう終わりだ。我々には防衛手段がない。イランが攻めてくるなら、われわれは無力だ。今すぐ止めろ」{2}という記事を書いているのだ。

『兵器のプロ』であるリッターの分析と、西側メディアの戯言との違いに注目してほしい。以下は、エルサレム・ポストの記事からの短い抜粋である。攻撃後に主流メディアで発表されたほとんどの記事がこういうかんじである:
    イランが週末に行った、ドローンとミサイルによるイスラエルへの攻撃は「恥ずべき失敗」であったと米国は述べ、ベンヤミン・ネタニヤフ首相とその戦争内閣が報復行動を検討する中で、IDF⇒イスラエル国防軍の防御力を浮き彫りにしたと強調した。
    「この壮大で恥ずべき失敗は、すべて意図的なものだったとイラン側が言っている報道を見た」と、ジョン・カービー米国家安全保障通信顧問は月曜日、ワシントンで記者団に語った。
「はっきり言ってこの攻撃の規模からして、イランの意図は明らかに、大きな破壊と死傷者を出すことだった」とカービーは述べ、イスラエル、米国、ヨルダン、フランス、イギリスの5つの軍隊からなる連合軍が、ユダヤ国家を標的とした300発以上のミサイルとドローンを撃退したと語った。{3}

もしイランが「大きな破壊と死傷者」を出すことを意図していたのなら、なぜテルアビブやハイファのダウンタウンを爆撃しなかったのか?その方が理にかなっていたのではないか?そして、なぜイランは72時間前に、サウジアラビア経由で米国を含むすべての人に計画を伝えたのか?そして、もしこの攻撃が「恥ずべき失敗」だったなら、なぜイスラエルはいまだに反撃をためらっているのか?

事実、イスラエルの戦争内閣は事件後すでに4回も会合を開いているが、いまだに対応を決めていない。なぜか?
なぜならイランのアリ・バゲリ外務副大臣が、イスラエルがイランに再び攻撃を仕掛けた場合、「より厳しく、より速く、より即応性の高い攻撃を受ける」ことを予期すべきだとはっきり告げているからだ。つまり、イスラエルがこの20年間、思い立ったらいつでも隣国を爆撃し、暗殺できるという自由を享受してきたのは、もう終わったのだ。イスラエルの長年の不処罰が終わったように。テヘランは鉄槌を下し、イスラエルがレッドラインを越えれば戦争になると知らしめたのである。

実際、イランはより準備を整え、敵を圧倒し、この数十年にわたる対立を迅速かつ決定的な結末に導くために全力を尽くすだろう。最後の言葉はリッターに任せよう:

    イランのミサイル攻撃に直面し、米国とイスラエルの防衛システムが失敗したことで、米国の弾道ミサイル防衛能力が不足していることが世界に露呈した。このことは、ヨーロッパにいる米国とNATOの軍隊が、イランがイスラエルを攻撃するために使用したものと同等かそれ以上の性能をもつロシアの高度なミサイル技術からの攻撃に対して脆弱であることを意味する。また、台湾をめぐって紛争が起きれば、中国は太平洋で米海軍の艦船を攻撃し、撃沈できる可能性が高い。そして北朝鮮は日本や韓国近辺に上陸している米国の艦船や部隊に対して同じことをする可能性があるということだ……このイランの驚くべき成果の世界的な戦略的意味は、ゲームチェンジャーである……{1}。

イスラエルの指導者たちは、確実に負ける戦争に盲目的につまずく前に、リッターの言うことを熟考するのが賢明だろう。

Links:
{1}https://www.scottritterextra.com/p/checkmate?utm_source=profile&utm_medium=reader2
{2}https://www.youtube.com/watch?v=LU0vvFREehY; 6:30 minute mark
{3}https://www.jpost.com/middle-east/irans-attack-is-an-embarrassing-failure-a-success-for-israel-says-us-797324 

https://www.unz.com/mwhitney/heres-why-israel-will-lose-a-shootout-with-iran/ 

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