2020年11月20日金曜日

20- NHKの悪意ある誤訳 いまさらながらの鳩山叩き(くろねこの短語)

NHKのニュースが17日、オバマ前米大統領が回顧録で鳩山由紀夫元首相を「迷走した日本政治の象徴」などと評したと報じたことについて、ネットなどで「誤訳だ」との指摘が上がっています。

 たとえばNHKは、鳩山元首相のことをオバマ氏が「感じは良いが厄介な同僚だった」「3年弱で4人目の首相であり、日本を苦しめてきた硬直化し、目標の定まらない政治の象徴だ」と述べたなどと翻訳していますが、前者は「不器用だが感じの良い男」とニュアンスであるし、後者の「硬直化し、目標の定まらない政治」は鳩山政治についての形容ではないという指摘です。
 何よりもNHKの「翻訳」には悪意が感じられて、鳩山元首相も自身の公式ツイッターで「『不器用だが陽気な』との表現はあるが痛烈な批判はなかった。メディアはなぜ今も私を叩くのか」と投稿したほどです。

 NHKの誤訳というと、15年4月29日未明に日米首脳会談の共同記者会見を伝えたNHKの同時中継で、沖縄を含む米軍再編成への取り組み「私たちは、沖縄に駐留する海兵隊のグアムへの移転を前進させることを再確認しました」と述べたのを、同時通訳では「沖縄の普天間基地の移転について、より柔軟に対応したいと思います」と伝えるという「放送事故?!」がありました。
 翻訳するのに何の苦労もない部分でなぜこれほどまで創作的な誤訳をしたのか理解しがたいことです。これについては同時通訳とはいえ、共同記者会見の内容は事前にNHKに伝えられていたと考えられるので、安倍政権筋からそのように「訳す」旨の圧力が加わっていた可能性があります。
      ⇒15。5。2)NHKが意図的に誤訳! オバマ大統領の発言
 
「くろねこの短語」の記事を紹介します。
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NHKの悪意ある誤訳によるいまさらながらの鳩山叩き・・・恥を知れ!!
                      くろねこの短語 2020年11月19日
 オバマが回顧録を出版して、その中で鳩山ポッポを酷評しているとNHKが報道したんだね。たとえば、こんな具合です。
「感じは良いが厄介な同僚だった」
「3年弱で4人目の首相であり、日本を苦しめてきた硬直化し、目標の定まらない政治の象徴だ」

 で、ニュースは「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で、鳩山氏が首脳会談で「トラスト・ミー(わたしを信じて)」と発言したにもかかわらず、移設先見直しの検討を決めたことなどにオバマ氏は不信感を持ったとされる」と締めくくられる。
 オバマ回顧録に乗じて、改めて鳩山ポッポ叩きをしているようなものだろう。ところがどっこい、これが悪意にまみれたとんでもない誤訳だったんじゃないかという指摘が四方八方からNHKへ寄せられて大慌て。
 たとえば、「感じは良いが厄介な同僚だった」という表現は、原文では「A pleasant if awkward fellow」となっているんだが、これは「不器用だが感じの良い男」といったニュアンスなんだとか。
 また、「3年弱で4人目の首相であり、日本を苦しめてきた硬直化し、目標の定まらない政治の象徴だ」というくだりも、原文をちゃんと訳すと「鳩山は3年足らずの間に4人目、私が就任してから2人目となる日本の首相だった。(首相が短期間で代わるのは)この10年間、日本政治が硬直化し、迷走したことの表れであり、彼も7カ月後にはいなくなっていた」となるそうで、別に鳩山ポッポが「目標の定まらない政治の象徴」とは言ってないんだね。

 ここまで誤訳(?)するってのは、その背景には明らかに鳩山ポッポを貶めてやろうという“悪意”を感じてしまうのはくろねこだけだろうか。

 思えば、民主党政権時代にはメディアを上げて鳩山・小沢叩きをしたもので、それが現在のメディア不信の原因でもあるんだね。今回の恣意的な誤訳は、その延長線上にあるのは間違いないところで、結局のところメディアの劣化ってのはさらに深まっているってことだ。そりゃあ「世界報道自由度ランキング」でどんどん順位を下げるのも当然だろう。

 民主党政権時代は、「世界報道自由度ランキング」は17位、11位とランキングを上げたていたことを忘れてはいけない。
米 オバマ氏回顧録 「硬直化し、迷走した日本政治の象徴だ」
NHK、オバマ氏回顧録を誤訳? 鳩山氏巡る部分に指摘