2020年11月21日土曜日

取り立て屋が税金・ガス電気料金の滞納を回収(田中龍作ジャーナル)

 かつて、取り立て屋と思われる屈強な二人連れが転居してきたばかりの男性宅に来て、大声で呼び出している場面に遭遇したことがあります。そのとき男性は居留守を使って出て来なかったため、取り立て屋は大声で散々悪態をついた後に去って行きました。男性は居たたまれずにまた直ぐにどこかに引っ越していきました。多分サラ金を借りていたのではないかと思います。2回の転居だけでも随分費用が掛かったことでしょう。

 田中龍作ジャーナルの記事を読んで忘れていた昔のことを思い出しました。転居後どうなったのかは分かりませんが、もしも持ち家だったり、経済的な事情で転居が出来なかったなら、その後もどれだけ嫌がらせを受けたことかと思うと気の毒で暗澹たる思いになります。

 税金・ガス電気料金の滞納を取り立て屋に回収させる「サービサー法改正」を自公と一部の野党が目論んでいるということです。サラ金などの取り立て屋を税金・ガス電気料金の滞納の回収にまで利用するとは、血も涙もない所業です。
 自助=自己責任論を吹聴する菅政権にとってはきっと効率的で似合いの法案なのでしょうが、そんな「非道」をよりによって「選良」たちが画策するのは絶対に許されません。
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取り立て屋が税金・ガス電気料金の滞納を回収 自公が目論む「サービサー法改正」
                    田中龍作ジャーナル 2020年11月19日
【写真説明】サラ金からの借金もないのに、ドアをノックする音に怯える日が来る。
       =写真はイメージです。=
 これまで取り立て屋が持って行くのは銀行の不良債権や個人・法人の借金のカタだった。
 ところが、今後は年金、税金、ガス電気料金など公共料金の未払い(滞納)を行政に代わって取り立てて行く・・・
 自公や一部の野党議員が議員立法で今国会での成立を目論む「債権回収業に関する特別措置法(通称:金融サービサー法)」の改正だ。
 近日中に法案提出されるとの情報がある。法案提出を阻止するため、一部の有力国会議員、法律家、被害者が、きょう19日、情報交換会を国会内で持った。
 
 国会議員の多くは、この恐ろしい法案に対する知識があまりに薄い。法案の実態を知らないのだ。そこがサービサー業界の狙い目であった。
 コロナ不況により税金や公共料金の滞納は急増している。薄いが広く取り立てることが可能だ。サービサー業界のロビーイング、金融業界の需要もあり、与党と一部の野党議員が法改正に走った
 与党が圧倒する国会は、法案を出せば通る。

   【写真説明】サービサー業界の新年賀詞交歓会。とかくの噂が絶えない先生たちが顔を
         連ねる。 =写真:「貸し手責任を問う会」提供=
 サラ金の取り立て屋が、サラ金から借金をしていないのに取り立てにやってくるのだ。
 税金、年金、健康保険料、電気、ガス・水道料金、果ては奨学金まで・・・滞納を見逃してくれない。
 田中家は税務署に踏み込まれかけたことがある。税務署員は「中に入れろ」と言って我が家の中に入ろうとしたが、女房が体を張って阻止した。
 PCや一眼レフカメラなど金目の物があり、持って行かれる恐れがあったからだ。
 公務員である税務署員だったため手荒なことはされなかったが、プロの取り立て屋だったら、見逃してはくれないだろう。
 貧乏人は逃げることもできず、骨までしゃぶられる。そんな日が間もなくやってくるのだろうか。
                  ~終わり~