バイデンにもゼレンスキーにもウクライナ戦争を終わらせようという意思はないようです。それどころか西側(15カ国)は武器弾薬をいくらでも供給するから、ロシアが参るまで(数年間)続けるようにと、せいを掛けているかのように見えます。それはしかしウクライナの国民に耐えがたい苦痛と不幸を与えることなのにゼレンスキーにそうした観点が希薄なようなのは何故でしょうか。
ウクライナ戦争は代理戦争の様相を呈していて、米国だけでも既に40億ドル以上の軍事支援をしているということですが、それはNATO加盟国などから今後米国製武器の大量の買い付けが舞い込むことで、軍需産業が莫大な利益の得るためのささやかな投資のようです。
「マスコミに載らない海外記事」に、「ウクライナでの戦争を新ゴールドラッシュに変えているホワイトハウス」が載りました。
ウクライナ戦争は、まさに定期的に大戦争が起きないと(起こさないと)身が持たない需産業を擁する米国の実態を示しています。そうであればゼレンスキーには当然別の立場があって然るべきなのに、バイデンと一体になって戦争継続を声高に叫んでいるのは米国の傀儡だからなのでしょうか。
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ウクライナでの戦争を新ゴールドラッシュに変えているホワイトハウス
マスコミに載らない海外記事 2022年4月30日
ワレリー・クリコフ 2022年4月27日
New Eastern Outlook
アメリカ人には、全ての新大統領は、自身の「素晴らしい小戦争」が必要だという格言がある。その種の戦争が、新任の政治、軍事支配体制を儲けさせ、多くの社会や財政問題、特に失業を解決し、外債削減に役立つのを彼らは完全に理解している。
(その精神の鋭敏さについて、アメリカ国内でも国際的にも、多くの人々が、今ひどく懸念している)優柔不断な病んでいる第46代アメリカ大統領、ジョー・バイデンの背後で、事を進め、ウクライナの危機に、ロシアを益々深くはまり込ませる前政権の仕事を続けるのが容易だと政治支配体制は気がついている。
結果として、ワシントンは明らかに、この紛争で平和的解決を見いだすことに興味皆無で、ホワイトハウスは、徹底的な戦争へとエスカレートさせ、反ロシア連合をまとめ上げ、ウクライナ政府に益々多くの兵器を供給する強いらに状況になっている。
2022年3月2日、ウクライナのドミトロ・クレーバ外務大臣は、ウクライナが「既に少なくとも86カ国と15の国際組織が入る国際的反戦連合を結集し」「19カ国がウクライナに武器を供与している」と述べた。3月8日、ブリーフィングで、ジョン・カービー国防総省報道官が、ウクライナは、アメリカを含め15カ国から武器を受け取っていることを確認した。
アメリカ国防省公式ウェブサイトで発表された記者会見は、アメリカがバイデン政権開始から、ロシア特別作戦が始まって以来の34億ドルを含め、ウクライナへの軍事支援で、40億ドル以上貢献していると述べた!この記者会見説明によれば、アメリカは、スイッチブレード無人機 700機、Mi-17ヘリコプター 16機、肩撃ち式スティンガー対空ミサイルシステム 1,400発以上、155ミリ曲射砲大砲弾丸 183,000発と、それをけん引する戦闘用車両 72台、装甲兵員輸送車 200輌、フェニックス・ゴースト戦術無人機 121機と、小火器 7,000以上を提供している。国防総省は、ウクライナ軍に、ジャベリン対戦車ミサイル5,100基と、14,000以上の「他の対戦車システム」も提供している。
アメリカの軍と政治的支配体制が、ウクライナ紛争に経済的利害関係を持っているという主張に関しては、ジャベリンの例を見れば十分だ。多くのアメリカ専門家や業界出版物によれば、アメリカはジャベリン対戦車ミサイル在庫の約3分の1をウクライナに提供した。特に、ロイド・オースティン国防長官は、ウクライへのジャベリン供給を自ら指揮した。理由は明確だ。彼はこの製造企業に長年密接に関係しており、今やこれら武器の政府注文ができるのだ。ジャベリンの在庫が着実に減少する状態で、米軍は新たな供給を要求しており、それはロイド・オースティンが新たな注文をしていることを意味し、間もなく、これら取引から大きな利益を生みだすかもしれない。
「予期せぬ紛争」の場合、残る在庫では対応するのに不十分かもしれない危険があるので、アメリカによるジャベリン供給が自身の防衛準備態勢を損なう可能性を示唆する、明らかに国防総省が仕込んだ、アメリカ・メディアに現われた今の記事をご覧願いたい。当然、この種の記事は、ロイド・オースティン国防長官の権益を推進するのを目指した一種のプロパガンダだ。現在米軍は直接紛争に関与しておらず、そのためこれら兵器の予備品を難なく補充可能だ。しかも生産量増加により、ワシントンは利益を増し、新たな雇用を生み出すことが可能だ。
現在の紛争中、ロシア軍、ドネツク人民共和国軍、ルガンスク人民共和国軍の手に落ちたジャベリンの多くが有効期限が2022年だ。多くのメディアが、アメリカ軍事専門家が、耐用年数が切れたジャベリンを使って、ウクライナ兵士に、ジャベリン・システムの操作を教えていた。ミサイル発砲後、ミサイルは幸いに弾頭を装着していなかったが、ほぼ兵士の足下に落ちたヤヴォリフ教練場での恥ずかしい事件について報告している。
言い換えれば、ウクライナでの戦争は、彼らが古い在庫を処分し、他の国々から新規注文を引き付け、(自ら作り出した「遠隔地での紛争」にワシントンを巻き込んで、今後長期間、国防総省当局者を含め、アメリカの政治、軍事エリート・メンバーの富を増やすだろう。ワシントンの指示で、ウクライナに益々多くの自身の兵器を供給しているアメリカ傀儡のヨーロッパ諸国政府も、結局この政策は、自分たちを傷つけているのを悟り始めるだろう。軍事援助を提供しても、ロシアの軍事行動を引き伸ばし、自身の首の回りに財政の輪縄をしっかり締めるのに役立つだけだが、それもアメリカの主要目的の1つだ。彼らにキエフに「国家による軍事支援」するよう強いるワシントンからの圧力強化のため、結果的に、ヨーロッパ諸国の武器準備が減り、新たな兵器を再び仕入れるためアメリカに注文することを強いられるだろう。
従って、アメリカ政府が傍観しながら、大喜びで見守っているのは驚くべきことではない。ヨーロッパとNATOが武器弾薬補充が必要になれば、注文を受けるのはアメリカ軍産複合体なのを連中は知っている。そして彼らの喜びで兵器産業の幹部連中は飲んで憂さを晴らしている。
インディペンデントの最近の記事によれば、ウクライナでの紛争のエスカレーションで引き起こされたこの新「ゴールドラッシュ」を利用して兵器企業は大急ぎで利益をかき集めている。キエフに武器を供給することで得る利益は、ささやかかもしれないが、ヨーロッパ再武装はアメリカ武器製造業者に莫大な利益をもたらすはずだ。そして兵器産業幹部連中は、既にこのプロジェクトから得られる利益について、株主に約束し、メディアに話し始めた。第二次世界大戦の終わり以来、平和主義政策に忠実だったドイツのような国が、今や軍を改革しようとしている。既にドイツは、最新型戦闘機F-35戦闘機 35機をアメリカの製造業者ロッキード・マーティンに、チヌークCH-47F大型輸送用ヘリコプター 60機を、アメリカの航空宇宙大手ボーイングに注文した。
ポーランド国防省は、この戦車の最新版アメリカ製エイブラムスM1A2SEPv3戦車 250輌購入契約書に署名した。戦車チームの訓練を含め兵站と支援に対する契約にも署名した。これら戦車購入のため総計約60億ドルの予算を組んだ。ポーランド軍によれば、第二次世界大戦以来最大の兵器購入だ。
他の誰も、この新ゴールドラッシュから利益を得ないことを確実にすべく、アメリカはウクライナへの武器の国際供給を調整するつもりで、ドイツのニュース・テレビ局Welt報道によると、これを狙って、シュツットガルトのアメリカ欧州軍で、ウクライナについての会議を計画している。
ワレリー・クリコフは政治評論家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。