2024年8月11日日曜日

11- 核兵器廃絶へ草の根の力で 世界大会閉幕 ナガサキデー集会

 原水爆禁止2024年世界大会は9日、長崎市民会館体育館でナガサキデー集会」を行い、1000人以上が参加し、300人以上が視聴しました
 集会は、すべての国が核兵器廃絶に向けて行動するよう訴える決議「長崎からすべての国の政府への手紙」を採択し、「平和の波」の終結を宣言し閉幕しました

 併せて以下の記事を紹介します。
・被爆者として認めよ 長崎 被爆体験者が首相と面談
 9日の長崎平和公園での式典後、岸田首相は長崎県内の被爆者4団体と「被爆体験者3団体と初めて面談しました。7団体は国が線引きする被爆地域の設定は被爆線量の科学的根拠がないと批判し、長崎の被爆体験者被爆者と認定するよう求めましたが、首相は武見厚労相を残して30分で退席しました
長崎平和式典 米英大使欠席 イスラエルのガザ攻撃正当化は認められない
 共産党の小池書記局長は長崎市で記者会見し、長崎市主催の平和式典に米国、英国などが大使を派遣しなかったことについて、「欠席の理由として、イスラエルはロシアと違い、自衛権を行使しているからだと述べたが、明らかにダブルスタンダードだ」と批判しました。
核禁条約参加でこそ 長崎は最後の被爆堵 小池書記局長が強調
 小池氏は、岸田首相が「長崎を最後の被爆地に」と語ったことについて、「そういうのであれば核抑止論』は完全に矛盾する」、「核兵器禁止条約に参加することこそが『最後の被爆地』にする道だと強調しました。また「広島では『黒い雨』の被害者は被爆者として認定し、長崎ではそれをやらないというのは許されない」と批判し、「長崎の『被爆体験者』を被爆者として認定するよう強く求めたい」と述べました。
長崎からすべての国の政府への手紙
 全文を紹介します。格調の高い文章です。
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核兵器廃絶へ草の根の力で 世界大会閉幕 ナガサキデー集会
                       しんぶん赤旗 2024年8月10日
 長崎市は9日、米国の原爆投下から79年となる「原爆の日」を迎えました。市主催の平和式典には被爆者や遺族らが参列し、鈴木史朗市長は「長崎平和宣言」で、核保有国と「核の傘」の下にいる国に「核兵器廃絶に向け大きくかじを切るべき」だと要求。日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求めました。日本共産党の小池晃書記局長が献花し、党代表団が出席しました。同市内で岸田文雄首相は被爆者団体などと懇談し、初めて「被爆体験者」と面会。原水爆禁止2024年世界大会は同市内でナガサキデー集会を行い、閉幕しました。草の根の活動こそ日本と世界を変える力だとして、来年の被爆80年に向けて核兵器廃絶を求める行動をさらに広げようと誓い合いました。

 長崎市民会館体育館で開かれた原水爆禁止2024年世界大会のナガサキデー集会(同実行委員会主催)には1000人以上が参加し、300人以上が視聴。すべての国が核兵器廃絶に向けて行動するよう訴える決議「長崎からすべての国の政府への手紙」末尾に掲示を採択し、「平和の波」の終結を宣言しました。
 冨田宏治国際会議宣言起草委員長が主催者報告。鈴木史朗長崎市長がビデオであいさつしました。
 長崎に原爆が投下された午前11時2分に全員で黙とう。長崎で被爆した2人の被爆者が体験を語ると会場は静まり返りました。
 日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市(すえいち)事務局長(84)は「紛争を解決するのは話し合いです。武力では解決できない」と強調。長崎原爆被災者協議会の吉原春男さん(94)が、15歳で死体処理に携わった体験に言葉を詰まらせ「戦争はしてはいけない。核兵器は使ってはいけない」と訴えると、参加者は大きな拍手で応えました。

 在日キューバ大使館のダイロン・オヘダ臨時代理大使は「核兵器禁止条約を5番目の国として批准した」とのべ、条約の普遍化と制度化のための努力を倍加しようと呼びかけました。
 核兵器国と核依存国での活動を米国、フランス、韓国の代表が発言。国際平和ビューロー(IPB)のコラソン・ファブロス共同会長は「草の根の運動で、平和・核廃絶の大きなうねりをつくろう」と訴えました。
 九州・沖縄の代表が大軍拡の実態を告発し、署名や原爆展などの取り組みをリレートーク。鹿児島の代表は「日本政府を禁止条約の入り口に立たせよう」と発言しました。
 日本共産党の小池晃書記局長と衆参の国会議員らが参加し、紹介されました。


被爆者として認めよ 長崎 被爆体験者が首相と面談
                        しんぶん赤旗 2024年8月10日
長崎県内の被爆者4団体と被爆体験者3団体は9日、長崎市内で岸田首相と面談しました。国が指定する地域外で被爆したため、被爆者と認められていない被爆体験者」が相と面談するのは初めてです。
 7団体の要望書は、長崎で国が線引きする被爆地域の設定は変則的で、被爆線量の科学的根拠もないと批判。2021年の広島の「黒い雨」訴訟で原告が勝訴し、被爆手帳の交付の拡大が実現したことに言及し、長崎の被爆体験者においても被爆者としての認定を実現するよう求めました。
 第二次全国被爆体験者協議会の岩永千代子会長は、原爆後に降った灰を集めるなどの被爆体験者が描いたを見せながら、「私たちは空気中の放射性微粒子を吸い込んでいる私たちは被爆者ではないのか」と訴えました。
 岸田首相は、被爆体験者について厚労相において長崎県、長崎市を含め具体的な対応策を調整するよう指示を出したところだ」と述べました。
 わずか30分ほどで終了し首相が退席しようとした際、関係者から「広島と長崎を差別するな」と怒りの声があがりました。その後、武散三厚労相が残り引き続き懇談。被爆者・被爆体験者らから「被爆者認定にどうしてこんなに時間がかかるのか」と発言が相次きました。
 爆心地から8・5キロの被爆体験を語った被爆地域拡大協議会の山本誠一事務局長は、原爆の放射能が広範囲に拡散した「科学的データはすでに出ている。(被爆者認定を)前向きに検討してほしい」と力を込めました。


長崎平和式典 米英大使欠席 イスラエルのガザ攻撃正当化は認められない
                        しんぶん赤旗 2024年8月10日
長崎 小池書記局長が会見
 日本共産党の小池晃書記局長は9日、長崎市内で会見し、同日開かれた長崎市主催の平和式典に米国、英国などが大使を派遣しなかったことについて問われ、「英国大使は欠席の理由として、イスラエルはロシアと違い、自衛権を行使しているからだと述べたが、明らかにダブルスタンダードだ」と批判しました。

 小池氏は、「イスラエルによるガザ攻撃は、国連憲章と国際法に反し、非人道的なジェノサイドといえるものだ。米英などが、『自衛権の行使』と正当化することは断じて認められない」と強調しました。
 イスラエルを招待しなかった長崎市の判断について問われた小池氏は、長崎市長が「私自身は紛争当事国こそ呼ぶべきだと思っている」と語ったことを紹介したうえで、「(イスラエルを招待しなかったのは)円滑に式典ができるようにするため」と説明しているとして、「長崎市長が主催者として判断したもの。市長の説明は理にかなったもので、批判されるべきものではない」と述べました。


核禁条約参加でこそ 長崎は最後の被爆堵 小池書記局長が強調
                        しんぶん赤旗 2024年8月10日
 日本共産党の小池晃書記局長は9日、長崎市内で会見し、長崎市主催の平和式典に参加したことを受け、長崎市長が、核抑止から対話と外交的努力が必要と提起し、一日も早い核兵器禁止条約への署名、批准を求めたのに対し、岸田文雄首相がこれらに一切応えず、禁止条約にも触れなかったとして、「被爆国の政府の首枢として厳しく問われる」と批判しました。
 小池氏は、岸田首相が「長崎を最後の被爆地に」と語ったことについて、「そういうのであれば、『核抑止』は完全に矛盾する。核兵器禁止条約に参加することこそ『最後の被爆』にする道だ」と強調しました。
 小池氏は、長崎市長と県知事が、「黒い雨」の被害を受けた「被爆体験者」を被爆者として救済するように要請したのに対し、岸首相は、「被爆体験者としての支援という姿勢にとどまったと批判しました。長崎の被爆者「証言巣」について、厚生労働省が「客観的事実としてとらえることができない」などとしているこについても、小池氏「広島と同様に黒い雨や、放射能を含む飛敷物が広範に広がっていたという証言が多数にのぼる」と指摘広島では『黒い雨』の被者は被爆者として認定し、長崎ではそれをやらないというの許されない」と批判し、「長崎の『被爆体験者』を被爆者として認定るよう求めたい」と語りました
 そのうえで、被爆を行政区で差別ることはやめ、全ての原爆被害者を救済するべきだと述べ、「国でも、党派を超えて取りんでいきたい」と表明しました。


長崎からすべての国の政府への手紙」 (全文)
                         しんぶん赤旗 2024年8月10日
 原水爆禁止2024年世界大会ナガサキデー集会(9日、長崎市)で採択された「長崎からすべての国の政府への手紙」は次の通りです。
          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 私たちは、アメリカ軍による原爆投下から79年目をむかえた長崎から、すべての国の政府に、この手紙を送ります。

 長崎と広島に投下された原子爆弾は、一瞬にして二つの都市を焼き尽くし、その年の末までに、女性や子ども、高齢者など民間人を中心に21万人の命を奪いました。かろうじて生き延びた被爆者も、家族や愛する者を失うとともに、長年にわたって放射線による健康被害や社会的差別に苦しめられてきました。核兵器は非人道的な「悪魔の兵器」です。世界のいかなる地にも、また、いかなる理由であれ、核兵器は絶対に使用されてはなりません。

 今日、世界に存在する核兵器のごく一部が使用されただけでも、膨大な死者とともに、全世界的な飢餓をもたらすと科学者たちは警告しています。この脅威を根絶することは、人類の生存にとっての緊急課題であり、それを達成する唯一の方法は、核兵器の廃絶です。

 米ロ英仏をはじめとする核保有国の責任は重大です。ロシアのウクライナ侵略が続き、イスラエルのガザ攻撃が深刻化するもとで、核使用の現実の危険が生まれていることに、強い危機感をもっています。核兵器による威嚇や「核抑止力」の対抗は直ちにやめるべきです。「核抑止」とは、ヒロシマ・ナガサキの再現をちらつかせて、他国を脅すことにかなりません。それは、人類の生存にリスクをもたらす行為であり、人道的立場とは相いれません。危険な現状を打開するために必要なのは、軍拡競争ではなく、核軍備縮小・撤廃です。「いまこそ狂気を止めるときです。私たちには軍縮が必要です」とのアントニオ・グテレス国連事務総長の発言も想起し、すべての国が核兵器廃絶にむけ、直ちに行動することを強く訴えます。

 私たちは第12回核不拡散条約(NPT)再検討会議(2026年)が、「核軍備縮小・撤廃の有効な措置に関する交渉」を誠実に行うことを定めた第6条の義務とこれまでの合意「核軍備の完全廃絶」の誓約(2000年)、「核兵器のない世界の平和と安全の達成」のための「枠組」づくり(2010年)の実行に踏みだすことを求めます。1995年再検討会議で合意された、中東非大量破壊兵器地帯の実現、包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効も急務です。

 私たちは、核兵器禁止条約(TPNW)への支持と参加が広がっでいることに勇気づけられています。TPNWの履行と普遍化に尽力する国々に敬意と連帯を表明します。被爆者と核実験被害者の支援、汚染地域の環境修復の作業の進展を心から歓迎します。唯一の戦争被爆国の市民社会として、この活動に貢献していきたいと思います。

 私たちはTPNWに署名、批准していなすぺての国に、この条約を支持し、参加することを訴えます。
 何より私たちは、日本政府が核の傘」への依存をあらため、一刻も早くTPNWに参加するよう力を尽くしています。第3回締約国会議には、少なくともオブザーバーとして参加すべきです。

 私たち市民社会は「核兵器のない世界」という共通の目標にむけて、諸国政府、国機関との共同をさらに発展させていきます。あなた方が、被爆地・長崎からの訴えに応え、行動されることを心から希望します。

2024年8月10日土曜日

長崎 原爆投下から79年 平和祈念式典 “最後の被爆地に”

 長崎に原爆が投下されて79年となる9日、長崎市で平和祈念式典が行われ、鈴木市長は平和宣言で核保有国などに向けて「核兵器廃絶に向け大きくかじを切るべきだ」と訴えました。
 100の国と地域の代表などおよそ2300人が参列しました。


 関連する以下の3つの記事を併せて紹介します。
世界大会長崎交流フォーラム 核禁条約 国際共同行動を 核なき世界実現へ
長崎平和宣言
イスラエル招待しなかった長崎市長「苦渋の決断」…6か国大使の欠席「理解求めたが平行線だった」
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長崎 原爆投下から79年 平和祈念式典 “最後の被爆地に”
                      NHK NEWS WEB 2024年8月9日
長崎に原爆が投下されて79年となる9日、長崎市で平和祈念式典が行われ、鈴木市長は平和宣言で核保有国などに向けて「核兵器廃絶に向け大きくかじを切るべきだ」と訴えました
一方、長崎市はことしの式典でイスラエルの駐日大使を招待しておらず、各国の駐日大使らが参加を見合わせる事態となりました。
長崎市の平和公園で行われた平和祈念式典には、被爆者や遺族、岸田総理大臣のほかあわせて100の国と地域の代表などおよそ2300人が参列しました。

岸田首相 被爆者の支援に取り組む考え強調
式典では、この1年間に亡くなった被爆者などの名前が書き加えられた19万8785人の原爆死没者名簿が「奉安箱」に納められました。
そして、原爆がさく裂した時刻の午前11時2分に黙とうをささげ、犠牲者を追悼しました。
長崎市の鈴木市長は平和宣言で、核戦力の増強が加速し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や中東での武力紛争が続くことに強い危機感を示しました。
そのうえで核保有国と核の傘の下にいる国の指導者に向けて「核兵器が存在するが故に人類への脅威が一段と高まっている現実を直視し、核兵器廃絶に向け大きくかじを切るべきだ。どんなに険しくても軍拡や威嚇を選ぶのではなく、対話と外交努力により平和的な解決への道を探ることを求める」と訴えました。

このあと被爆者を代表して三瀬清一朗さん(89)が「平和への誓い」を述べ、被爆から数日後、通っていた国民学校を見に行った時のことについて「目に入ったのは男女の区別もつかないほど血だらけの人や、上半身裸で傷を負った人だった。自分の学校が死体処理場に変わった光景は今でも忘れられない」と振り返りました。
そして岸田総理大臣に対し「被爆国日本こそが核廃絶を世界中の最重要課題として、真摯に向き合うことを願ってやまない」と核兵器廃絶に向け主導的な役割を果たすよう求めました。

続いて岸田総理大臣は「長崎と広島にもたらされた惨禍を決して繰り返してはならない。この信念の下『核兵器のない世界』の実現に向け、現実的かつ実践的な取り組みを着実に進めることこそが、唯一の戦争被爆国である我が国の使命だ」と述べました。
                (中 略)

「被爆体験者」代表も岸田首相との面会に初めて出席
平和祈念式典のあと、国から「被爆者」と認定されていない「被爆体験者」の団体の代表が総理大臣と初めて面会し、被爆者と認めるよう要望しました。
「被爆体験者」は爆心地から半径12キロ以内のにいながら、国が認定する地域ではなかったことから「被爆者」と認定されていない人たちで、医療費の助成などで大きな差が出ています。
長崎原爆の日には例年、「被爆者」の団体の代表者が総理大臣に要望を伝える機会が設けられていますが、ことしは初めて「被爆体験者」の団体の代表者も参加することになり、式典後に市内のホテルで面会しました。
この中で、被爆者団体と被爆体験者の団体の代表者はともに「被爆体験者」を「被爆者」として認定することや、日本が核兵器禁止条約に署名・批准し、多くの国々に条約への参加を呼びかけることなどを求める要望書を手渡しました。
続いて被爆体験者を代表して「第二次全国被爆体験者協議会」の岩永千代子会長が、原爆投下後に灰を浴びている被爆体験者の絵を紹介しながら、「私たちは被爆者ではないのでしょうか。被爆体験者も内部被ばくによる疾患にさいなまれています。私たちを被爆者と認めないのは、法の下の平等に反します」と訴えました。

これに対し岸田総理大臣は「つらい経験を話してもらい心から感謝する。被爆から80年がたとうとしていて、被爆体験者は高齢化している」と述べました。
一方で、核兵器禁止条約への署名・批准については「日本政府としては、核兵器禁止条約に参加していない核兵器国を動かすことを重視している。核兵器国を核兵器のない世界にどれだけ近づけることができるか、それが日本の責任だと思っている」と述べるにとどまりました。
                (後 略)


世界大会長崎交流フォーラム 核禁条約 国際共同行動を 核なき世界実現へ
                         しんぶん赤旗 2024年8月9日
 核兵器使用の危機に対して、核保有国と核依存国の政府を変える市民社会の運動の役割が重要になっているなか、原水爆禁止2024年世界大会長崎の交流フォーラム「核兵器禁止条約第3回締約国会議にむけて国際共同行動を!」が8日、長崎市内で開かれ、各国の市民運動のリーダーが「核兵器のない世界」に向けた取り組みを討論しました。
 米国・平和・軍縮・共通安全保障キャンペーンのジョゼフ・ガーソンさんは、米国の「瀬戸際から引き返せ」運動で国民や米議会から支持を広げていることや、核兵器禁止条約を支持する下院議員が70人に達していることなどを紹介。「核抑止」論は核戦争への凶器のシステムであることを明らかにしていきたいと語りました。
 スペイン核軍縮同盟のマリベル・エルナンデス・サンチェスさんは、国民の89%が禁止条約に参加すべきだと考えていると報告し、草の根から核兵器をなくす運動を行う決意を述べました。
 韓国・平和と統一を拓(ひら)く人々(SPARK)のイ・ギウンさんは、第3回締約国会議を、朝鮮半島の核対決の危険性を解決するために朝鮮半島平和協定締結の必要性を知らせる機会にすると述べ、支援を呼びかけました。
 原水爆禁止日本協議会の土田弥生事務局次長は、被爆80年に向けた「非核日本キャンペーン」で、被爆の実相を通じて核兵器の非人道性を広げることが「核抑止力」の打破につながると指摘し、被爆者・日本の運動の出番だと強調しました。
 核兵器廃絶に向けた日本各地の運動が報告されました。


          長崎平和宣言(長崎市ホームページより)
原爆を作る人々よ!
しばし手を休め 眼をとじ給え
昭和二十年八月九日!
あなた方が作った 原爆で
幾万の尊い生命が奪われ
家 財産が一瞬にして無に帰し
平和な家庭が破壊しつくされたのだ
残された者は
無から起ち上がらねばならぬ
血みどろな生活への苦しい道と
明日をも知れぬ”原子病″の不安と
そして肉親を失った無限の悲しみが
いついつまでも尾をひいて行く

これは23歳で被爆し、原爆症と闘いながらも原爆の悲惨さを訴えた長崎の詩人・福田須磨子さんが綴った詩です。
家族や友人を失った深い悲しみ、体に残された傷跡、長い年月を経ても細胞を蝕み続け、様々な病気を引き起こす放射線による影響、被爆者であるが故の差別や生活苦。原爆は被爆直後だけでなく、生涯にわたり被爆者を苦しめています。
それでも被爆者は、「世界中の誰にも、二度と同じ体験をさせない」との強い決意で、苦難とともに生き抜いた自らの体験を語り続けているのです。
被爆から79年。私たち人類は、「核兵器を使ってはならない」という人道上の規範を守り抜いてきました。しかし、実際に戦場で使うことを想定した核兵器の開発や配備が進むなど、核戦力の増強は加速しています。
ロシアのウクライナ侵攻に終わりが見えず、中東での武力紛争の拡大が懸念される中、これまで守られてきた重要な規範が失われるかもしれない。私たちはそんな危機的な事態に直面しているのです。
福田さんは詩の最後で、こう呼びかけました。

原爆を作る人々よ!
今こそ ためらうことなく
手の中にある一切を放棄するのだ
そこに初めて 真の平和が生まれ
人間は人間として蘇ることが出来るの

核保有国と核の傘の下にいる国の指導者の皆さん。核兵器が存在するが故に、人類への脅威が一段と高まっている現実を直視し、核兵器廃絶に向け大きく舵を切るべきです。そのためにも被爆地を訪問し、被爆者の痛みと思いを一人の人間として、あなたの良心で受け止めてください。そしてどんなに険しくても、軍拡や威嚇を選ぶのではなく、対話と外交努力により平和的な解決への道を探ることを求めます。
唯一の戦争被爆国である日本の政府は、核兵器のない世界を真摯に追求する姿勢を示すべきです。そのためにも一日も早く、核兵器禁止条約に署名・批准することを求めます。そして、憲法の平和の理念を堅持するとともに、北東アジア非核兵器地帯構想など、緊迫度を増すこの地域の緊張緩和と軍縮に向け、リーダーシップを発揮することを求めます。
さらには、平均年齢が85歳を超えた被爆者への援護のさらなる充実と、未だ被爆者として認められていない被爆体験者の一刻も早い救済を強く要請します。
世界中の皆さん、私たちは、地球という大きな一つのまちに住む「地球市民」です。
想像してください。今、世界で起こっているような紛争が激化し、核戦争が勃発するとどうなるのでしょうか。人命はもちろんのこと、地球環境にも壊滅的な打撃を与え、人類は存亡の危機に晒されてしまいます。
だからこそ、核兵器廃絶は、国際社会が目指す持続可能な開発目標(SDGs)の前提ともいえる「人類が生き残るための絶対条件」なのです。
ここ長崎でも、核兵器のない世界に向けて、若い世代を中心とした長年の動きがさらに活発になっています。今年5月には、若者版ダボス会議と呼ばれる国際会議「ワン・ヤング・ワールド」の平和をテーマとした分科会が、初めて長崎で開催されました。
世界の若い世代が主役となって連帯し、行動する輪が各地で広がっています。それは、持続可能な平和な未来を築くための希望の光です。
平和をつくる人々よ!
一人ひとりは微力であっても、無力ではありません。
私たち地球市民が声を上げ、力を合わせれば、今の難局を乗り越えることができる。国境や宗教、人種、性別、世代などの違いを超えて知恵を出し合い、つながり合えば、私たちは思い描く未来を実現することができる。長崎は、そう強く信じています。
原子爆弾により亡くなられた方々に心から哀悼の誠を捧げます。
長崎は、平和をつくる力になろうとする地球市民との連帯のもと、他者を尊重し、信頼を育み、話し合いで解決しようとする「平和の文化」を世界中に広めます。そして、長崎を最後の被爆地にするために、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けてたゆむことなく行動し続けることをここに宣言します。
                          2024年(令和6年)8月9日
                              長崎市長  鈴木 史朗


イスラエル招待しなかった長崎市長「苦渋の決断」…6か国大使の欠席「理解求めたが平行線だった」
                             読売新聞 2024/08/08
 長崎原爆の日(9日)の平和祈念式典に、先進7か国(G7)のうち、日本を除く6か国の駐日大使が、イスラエルが招待されないために出席を見合わせることについて、長崎市の鈴木史朗市長は8日、「残念だ」とする一方、「政治的理由ではなく、式典を平穏に進めるため、苦渋の決断をした」と述べた。決定は変更しない。

 同市役所で報道陣の取材に応じた鈴木氏は「8月9日は長崎市にとって1年で一番大切な日だ。式典に支障があってはならず、影響を総合的に判断した」と強調した。
 大使らは、イスラエルが招待されない場合は「ハイレベルの参加が難しくなる」などとする書簡を同市に送付していた。市長は「書簡を受け取った後、大使や代理には私が口頭で説明して理解を求めたが、平行線だった」と明らかにし、「今回の式典に限らず、我々の真意が正しく理解してもらえるよう、粘り強く説明していく」とした。
 7月19日付の書簡は米英独仏伊とカナダの6か国と欧州連合(EU)の大使らの連名で、同市が、ロシアと同国を支援するベラルーシを招待していないことに触れ、「イスラエルを同列に置くことは誤解を招く」と懸念を表明した。一方、市は同月末、イスラエルが攻撃を続けているパレスチナ自治区ガザの状況などを踏まえ、式典で不測の事態が発生するリスクを考慮したとして、招待しないと発表していた。
 市は「式典実施への支障はない」と判断し、駐日パレスチナ常駐総代表部に招待状を送っている。1等参事官が出席する予定。
 米国大使館によると、式典を欠席するラーム・エマニュエル駐日米大使は9日、東京都内で開かれる追悼会に参列する。
               
 林官房長官は8日午前の記者会見で、「式典に誰を招待するかは、主催者の長崎市において判断されたものと考えている。各国外交団の出欠やその理由については、政府としてコメントする立場にはない」と語った。

「国民投票で自衛隊明記を」 首相、9条改憲暴走 自民改憲本部会合

 岸田首相は7日、自民党の憲法改正実現本部全体会合に出席し、「憲政史上初の国民投票にかけるとしたならば、緊急事態条項と合わせて自衛隊明記も含めて国民の判断を」と訴えたということです。改憲議論の主たる目的を「憲法9条」に狙いを定めるものであって、9月の総裁選に向けて改憲派の支持を得ようという狙いです。
 永山茂樹東海大教授は、「岸田首相は任期中の改憲が難しくなっているので、9月の総裁選を前にハードルを設定し直そうとしている」と指摘し、「改憲を自らの政権を長引かせるための『道具』にしている」と批判しています。

 まさに自らの保身・利益のためには国家がどうなろうとも構わないという姿勢で、「煮ても焼いても喰えない」首相です。8月5日公表のNHK世論調査で、「総裁選挙で最も議論を深めてほしい政治課題」として「憲法改正」を挙げた人は「3%」に過ぎないことをどう考えているのでしょうか。
 併せてまるこ姫のブログ「岸田『改憲論議加速指示へ』悪党の自民党には改憲の資格なし」を紹介します。
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「国民投票で自衛隊明記を」 首相、9条改憲暴走 自民改憲本部会合
                    しんぶん赤旗 2024年8月8日
反対運動拡大は急務
 岸田文雄首相(自民党総裁)は7日、党本部で開かれた憲法改正実現本部の全体会合に出席し、「憲政史上初の国民投票にかけるとしたならば、緊急事態条項と合わせて自衛隊明記も含めて国民の判断をいただくことが重要だ」と訴えました。憲法9条に狙いを定め、改憲議論を推し進める考えです。

 岸田首相は、自衛隊明記など改憲論議について「8月末を目指して議論を加速してほしい」と主張。今年9月の総裁選に向け、9条改憲推進をアピールすることで、改憲派の支持を得る狙いが透けて見えます
 会合では、「緊急事態」での議員任期特例の条文化と、自衛隊明記などに関する論点整理を行うため二つの作業部会を新設することを決定。改憲本部のワーキングチーム(WT)が行った議論の取りまとめを了承しました。

 小沢隆一東京慈恵会医科大学名誉教授は「岸田首相が自民党の憲法改正実現本部の会合で、緊急事態条項だけでなく自衛隊明記の改憲案の策定を急ぐよう指示したのは、改憲への焦りの表れだ」と指摘。「この『号令』で、自民党全体が改憲案作りに結束し、9月の総裁選が改憲キャンペーンの舞台とされることに警戒しなければならない。今こそ安倍政権時から取り組んできた改憲反対運動の正念場だ」と話します。

 永山茂樹東海大学教授(憲法学)は、岸田首相が会合で、緊急事態条項創設や自衛隊明記を打ち出して改憲議論の加速を強調したことについて「岸田首相は任期中の改憲などと繰り返してきたが、9月に総裁の任期が切れる。任期中の改憲が難しくなっているので、9月の総裁選を前に『8月末を目指して議論を加速してほしい』などといって、ハードルを設定し直そうとしているのではないか」と指摘。「改憲を自らの政権を長引かせるための『道具』にしているといわれてもしかたがない」と批判しています。

岸田「改憲論議加速指示へ」悪党の自民党には改憲の資格なし
                       まるこ姫の独り言 2024.8.7
国民の改憲機運が全然無いのに、なんで為政者の方から改憲を言い出すのか。

ここへきて、降ってわいたような岸田の「改憲論議加速」指示報道。
岸田が改憲論議の加速を指示したとのニュースをを見て、え?なんで?と目を疑った。

岸田首相、改憲論議加速指示へ 7日に自民本部出席
                       8/6(火) 19:04配信 時事通信
>岸田文雄首相(自民党総裁)は6日、同党の古屋圭司憲法改正実現本部長らと首相官邸で会談した。
>首相は7日に開かれる本部の会合に自ら出席し、改憲条文案の作成に向けて議論を加速するよう指示する考えだ。
>大規模災害など緊急事態時の対応を巡り、自民の衆院側は憲法の定める「参院の緊急集会」では国会機能の維持に限界があるとして、国会議員の任期延長を可能にする改憲を急ぐよう主張。

能登地震のように大規模災害が起きても、何の役にも立たない政権与党。
7カ月たっても未だに復興は遅々として進まず、避難所では死者も出ているのに、岸田政権は被災地を全く顧みない。

政権与党、自民党は自分たちはまともに仕事をしていると思っているかのように「改憲」を口にするが、はっきり言って、この政党が緊急事態条項や、改憲など口にする資格は全くないと言える。

自分たちの私腹を肥やすことは盛大かつ、遠慮会釈も無くやってきたが、国民が大災害で生きるか死ぬかの苦しみに遭っているときに「赤坂自民亭」を開いて呑気に酒盛りをしていたのが傲慢な自民党政権だ。

当時も、気象庁は緊急に記者会見を開いて「記録的な大雨になるおそれがある」と警戒を呼びかけていたのに、豪雨警戒の夜であるにも関わらず宴会を開いて盛り上がっていた自民党の幹部連中。









悪党勢ぞろい。
日本列島の西半分に甚大な被害を及ぼした西日本豪雨の中の宴会。


 

故安倍は、広島で土砂崩れの大災害が起きた時も「政府の総力を挙げて災害対策に全力で取り組むこと」を指示したと報道された後も河口湖町のゴルフ場でプレーしていた事が分かり、大ひんしゅくを浴びていた。

これも大規模災害だったが、憲法を改正してもそれを運用する側が無能だったら何の意味もないし、自民党が政権政党だったらかえって悪用される恐れがある。

無能な議員でも居座る口実にされるのではないか。

しかも政治のトップが滅茶苦茶危機感が薄く、酒を飲んだりゴルフをして遊んでいるのに「国会機能の維持に限界」はどう考えてもピントがズレている。

しかし、誰も「改憲」などと口にしていないのに、なんで自民党は先急ぐのか。
今の時期に急に「改憲論議加速」を指示したとされる岸田。
この無能な総理は、為政者の得するようなことしかしない。