東京新聞 2015年11月3日
憲法九条を守る活動をしている市民団体「かわぐち九条の会」は八日、川口市のJR川口駅東口のキュポ・ラで、設立十周年を記念した集会を開く。節目の年に安全保障関連法が成立したのを受け、その廃止を求めてもう一度声を上げていくという。
「かわぐち九条の会」は二〇〇五年七月に発足。元日弁連副会長城口順二氏、漫画家尾瀬あきら氏らが呼び掛け人に名を連ねており、これまでも護憲運動を積極的に進めてきた。
今回は、第一回の集会で講演した新潟県加茂市長の小池清彦さんを再び招き、「憲法九条は日本を守る」と題した記念講演を行う。小池さんは元防衛庁(現防衛省)教育訓練局長ながら、自衛隊の海外派遣に反対の立場を鮮明にしており、安全保障関連法にも「やがては徴兵制になる」などとして反対してきた。
このほか、ナチス・ドイツ時代のユダヤ人収容所の問題を追っている作家の野村路子(みちこ)さんの講演、地元川口出身のフラメンコダンサー鈴木真澄さんによる舞踊なども行われる。
事務局の五十嵐宏さんは「戦争できるような法は通ってしまったが、まだあきらめてはいけない。再び戦争への道を歩むことがないよう、広く声を集めたい」と話している。
集会は八日午後一時から。参加費千円(三十歳未満無料)。問い合わせは五十嵐さん=電048(295)0111=へ。 (大村歩)