31日、全国で安保法の廃止を目指した集会や街頭行動が行われました。
日本平和大会in富士山が31日、2日間の日程で御殿場市萩原の市民会館で開幕しました。参加者は午後1時半から同市中央公園からJR御殿場駅までパレードしながら平和を訴え、安全保障関連法の廃止を求めました。
全国革新懇の「地域・職場・青年革新懇全国交流会」が31日、千葉県内で開かれ、各地から1600人を超える人が参加しました。「戦争法廃止の政府」実現へ革新懇が今こそ底力を発揮しようと草の根の取り組みを交流し、決意を固めあいました。
「九条の会」事務局長の小森陽一・東京大大学院教授が31日、栃木県大田原市で講演を行い、安保法への抗議行動で「野党や各団体が政治的な立場を超えて結束し、地方では反対に立ち上がった保守系議員もいた」ことを報告し、連日、国会前へ集まった学生や、母親らが主導した反対運動の中で、「『だれの子どももころさせない』など、多数の人たちの共感を呼ぶ言葉、スピーチが多く生まれた」と評価しました。
東海地方の若者でつくる「シールズ TOKAI」が31日、三重県四日市市の近鉄四日市駅前で、安全保障関連法の廃止を訴える街頭宣伝を行いました。県内では初めてで200人が参加しました。
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安保法の廃止 平和を訴える 御殿場大会が開幕 静岡
中日新聞 2015年11月1日
「なくそう日米軍事同盟・米軍基地」をスローガンにした日本平和大会in富士山が三十一日、二日間の日程で御殿場市萩原の市民会館で開幕した。参加者は安全保障関連法の廃止を求めた。
富士山麓の陸上自衛隊東富士演習場の実態を見つめ、平和運動を発展させようと、全国労働組合総連合(全労連)などでつくる実行委員会が主催した。演習場の視察後に開会集会があり、全労連の長尾ゆり副議長が「世代や党派を超えて運動が広がった」と安保関連法の反対運動を振り返り、「世論と運動をさらに広げて廃止しよう」と呼び掛けた。
一日は分科会があり、報告者を招いて、沖縄県の米軍基地や憲法九条、暮らしと日米安保の関係といったテーマで学習する。午後一時半から同市の中央公園からJR御殿場駅までパレードしながら平和を訴える。 (山田晃史)
戦争法廃止の政府実現を 革新懇が全国交流会 千葉
しんぶん赤旗 2015年11月1日
各分野の一点共闘さらに
全国革新懇の「地域・職場・青年革新懇全国交流会」が31日、千葉県内で開かれ、各地から1600人を超える人が参加しました。会場ホールは満席で、ロビーにも傍聴席が設けられる盛況ぶり。「戦争法廃止の政府」実現へ革新懇が今こそ底力を発揮しようと草の根の取り組みを交流し、決意を固めあいました。
志位委員長が特別発言
安倍政権打倒へ「一点共闘」の各分野から5氏が連帯あいさつ。憲法学者の小林節慶応大学名誉教授は「憲法を守るため(野党が)一緒になろう」と発言。衆院沖縄4区の仲里利信議員(無所属)は「辺野古(への米軍新基地建設)を止めれば、安倍政権もとん挫する」、首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフさんは「安倍政権を倒し原発を止める」と表明。アジア太平洋資料センターの内田聖子事務局長は「TPP(環太平洋連携協定)で国を売り渡す安倍政権NOは当たり前」、学生団体SEALDs(シールズ)の諏訪原健さんは戦争法廃止へ「立憲主義、民主主義を取り戻すことは今を生きる私たちの責任」と語りました。
革新懇代表世話人の小田川義和・全労連議長が問題提起と報告を行い、「戦争法廃止には、安倍政権打倒と新しい政府の樹立、野党の選挙協力が必要だ」と述べ、政治を変える共同へ革新懇が役割を果たそうと訴えました。
革新懇代表世話人の志位和夫・日本共産党委員長が特別発言。「戦争法廃止の国民連合政府」構想の意義と内容を語り、「私にとっても人生最大のチャレンジ。どんな困難があっても必ず実らせたい。合意を実現するため、あらゆる知恵と力を尽くす」と表明。「実現のカギは世論と運動にかかっている」と強調し、「戦争法廃止のたたかい、各分野の一点共闘をそれぞれ大きく発展させ、大合流させ、安倍政権を包囲し打ち倒そう」と呼びかけました。
各界・各地の革新懇代表が発言。「各地の『ママの会』も各政党に野党共闘を働きかけている。みんな、戦争法廃止の政府を実らせたい思いでいっぱいです」(新日本婦人の会)、「民主党にも集会参加を呼びかけ続け、超党派議員の共同アピール行動が実現した」(三重)、「労組、弁護士らとつながりを広げ、戦争法廃止へ立場を超えて手をつないでいる」(京都・青年革新懇)と報告しました。
全国革新懇 正式名称は「平和・民主・革新の日本をめざす全国の会」。1981年に結成。思想・信条の違いを超えて、生活向上、民主主義、平和の三つの共同目標にもとづく政治革新と、そのための国民的多数の形成をめざしています。
那須野が原・九条の会設立10周年
安保関連法で小森教授講演 栃木
東京新聞 2015年11月1日
護憲を唱える知識人が設立した「九条の会」事務局長の小森陽一・東京大大学院教授が三十一日、大田原市の那須野が原ハーモニーホールで、「だます言葉と共感する言葉~豊かな想像力のために」と題して講演した。集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法への反対運動を注視してきた経験から、「多様な人々が自らの意志と言葉で行動した、かつてない運動になった」と意義を語った。
講演では、国会前や地方で続いてきた安保法への抗議行動を「野党や各団体が政治的な立場を超えて結束し、地方では反対に立ち上がった保守系議員もいた」と報告。連日、国会前へ集まった学生や、母親らが主導した反対運動についても、「『だれの子どももころさせない』など、戦争をさせないための豊かな想像力に裏打ちされた、人の共感を呼ぶ言葉、スピーチが多く生まれた」と評価した。
また、戦後から現在までの日米関係や歴代政権の動きを踏まえながら、「草の根の運動が世論を変え、政権に影響を与えた例は過去にもあった。この力をどれだけ強めるかが大切だ」とも主張。集まった約二百人は真剣に聴き入っていた。
講演会は「那須野が原・九条の会」が設立十周年を記念して主催。会員らによる合唱や、講演後の小森さんを囲み、憲法について語り合う「憲法カフェ」も企画された。 (大野暢子)
安保法廃止訴える シールズ東海、県内で初街宣 三重
中日新聞 2015年11月1日
東海地方の若者でつくる「SEALDs(シールズ)TOKAI」が三十一日、四日市市の近鉄四日市駅前で、安全保障関連法の廃止を訴える街頭宣伝をした。県内では初めてで、二百人(主催者発表)が「戦争反対」「野党は共闘」などと声を上げた。
街宣は午後六時からあり、登壇したメンバーの日本福祉大三年、石原史歩里さん(21)は「大勢が反対する安保法を見直さない政権は理解できない。私たちは民主主義、立憲主義を守るために声を上げ続ける」と力を込めた。
同じくマイクを握った三重大大学院一年、東海真平さん(23)は「みんなが投票に行けば、政治は変わる。選挙に行きましょう」と呼び掛けた。
野党の国会議員らも加わり、民主党の中川正春衆院議員は「戦いはこれから。選挙をもって安保法を廃止に追い込もう」と拳を突き上げた。 (曽田晋太郎)