「憲法ママカフェ」が相変わらす盛況です。
安全保障関連法が9月19日に成立してから2カ月あまり、同法成立前後にはこれまで憲法などにあまり関心がなかった母親たちの多くが興味を持ち始めました。
その後は関心を失いつつある部分もある一方で、一層の危機感を持って関心を高めている人たちも沢山います。
竪十萌子弁護士が昨年9月に立ち上げた埼玉県の「憲法ママカフェ」は、11月中も竪さん担当だけで7回開催し、来年2月まで予定が入っているという状況です。
毎日新聞の記事を紹介します。
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憲法ママカフェ:弁護士講師に…さいたまで盛況
毎日新聞 2015年11月27日
弁護士を講師に、母親たちが憲法について考える「憲法ママカフェ」が盛況だ。安全保障関連法が9月19日に成立してから2カ月あまり。同法について報じられる機会は減ったが、母親たちの関心は依然高い。さいたま市で20日に催されたママカフェを取材した。
「クイズです。憲法が縛っているのは、誰でしょう」「そう、国家権力です」−−。
同市見沼区のコミュニティーセンターで、講師の竪十萌子(たて・ともこ)弁護士(34)=埼玉弁護士会所属=が、約20人の母親たちに語りかけた。子どもたちの遊び声が交じる中、母親たちからも回答の声が上がる。
この日、ママカフェを主催したのは、アレルギーや障害・疾患を持つ子と家族のサークル「のいちご」(野上香織代表)。音楽やヨガなどの企画 竪弁護士は昨年9月から、母親たちに憲法を解説して共に語り合う「憲法ママカフェ」を行っている。依頼を受ければ、講師として各地に赴く。関連法成立直前の今年8月には20件近い依頼を受け、仲間の弁護士と手分けするほどだった。成立直後の10月中は3回に減ったが、11月中も竪さんだけで7回開催。既に来年2月まで予定が入っているという。
20日の会に参加した2歳の長男を持つ同区の主婦(29)は「憲法の基本を分かりやすく説明してもらえ、頭の整理ができた。子どもの将来にかかわる問題だけに、今後も勉強を続けて自分の意見をしっかり持ちたい」と話した。
同法成立前後は、全国で母親たちによるデモなども行われた。竪さんは「これまで憲法や政治にあまり関心がなかった多くの人が興味を持ち始めた」と振り返る。しかし、その後は、興味がある人が関心をさらに高める一方で、さほど関心を持たなかった人は急激に興味を失いつつあるとも感じているといい、「子どもたちの未来に直結する問題を知らずにいることはとても怖い。今後も地道にコツコツと、気軽に語り合える場を持ち続けたい」と語った。 【山寺香】
分かりやすい言葉で憲法について説明する竪弁護士(中央)=さいたま市見沼区のコミュニティーセンターで2015年11月20日、山寺香撮影