TPPが大筋で決着したと宣伝する政府は、日本の国民皆保険は守られたそしてISD条項は問題ないと述べていますが、条文をみれば従来のISD条項が制限されるなどということはなく、これまで問題視された全てが盛り込まれているということです。
これに限らず政府の説明は、ことごとく条文で裏打ちのないもので、例えば本文(英文)で56ページに渡って記述されているものが、外務省の概要版では僅か6ページの記述で済まされているという具合です。
これまで薬価基準制定の会合には外国の製薬会社は参加できませんでしたが、TPPでその制約はなくなります。外国の製薬会社は薬価基準のそれこそ10倍ほどを主張するので、それが認められないと「日本の制度によって本来の利潤が抑制されて不利益を受けた」というISD訴訟が起されます。
訴訟は3人の弁護士で裁かれます(一審制)が、世銀から1人出るので米人の弁護士は必ず2人または3人となり、アメリカが訴訟で負けることはありません(過去の全事例でそうなっています)。
そうなれば毎年起される訴訟で、その都度莫大な損害賠償(米は日本の医療市場を100兆円規模と見ています)を支払わなくてはならないので、結果的に国民皆保険制度はまず財政的に破綻してしまいます(勿論TPPからの脱退は認められません)。
「貧困大国アメリカ」の著者でTPPが日本の医療に及ぼす影響に詳しい堤未果氏の、「やはり医産複合体の独占で薬価は確実に高騰する」を紹介します。
なお、堤氏が(関西の)TVで 「TPPで日本の医療が崩壊?」を解説した動画があるので紹介します。
こちらの方が、TPPに「日本の国民皆保険制度」、「薬価基準制度」、「保険診療制度」の廃止が謳われていなくても、ISD制度を米が活用することで、いずれは全て崩壊することが良く理解できます。
動画: 「TPPで日本の医療が崩壊?」 (16:37)
TPP協定が発効すれば日本でもやがて盲腸の手術代が300万円(現行は30万円の3割-高額医療費払い戻し分)円などということになり、巨額の医療保険を掛けられる人しか手術が受けられないという、いまのアメリカのような状態になります。そのときに大儲けをするのは、製薬会社、医療企業、そして医療保険会社です。
政府がそのことを一切明らかにせずメディアにも報じさせないのは、そうなっても構わないと考えているからに他なりません。国庫による医療費の負担がなくなればそれを他に回せるからと考えているのでしょう。
そうならないためにはなんとしても国会での協定批准を阻止しなくてはなりません。
そうならないためにはなんとしても国会での協定批准を阻止しなくてはなりません。
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やはり医産複合体の独占で薬価は確実に高騰する 食の安全もネットも
堤未果 2015年11月8日
(「晴耕雨読」より転載)
NZ政府発表のTPP全容文書、これから承認採決に一票を持つ国会議員には原文を独自にしっかり精査してほしい(外務省の概要和訳ではなく全文を独自で)
知財の章を始め、この間各国から出ていた懸念が現実になってる。
昨夜関西テレビで、TPPで薬価が高騰し健康保険証が有名無実化する4つのステップを解説した直後、新幹線内でTPP全容文書でそれが現実になった事を知る。
やはり医産複合体の独占で薬価は確実に高騰する。食の安全もネットも。
国会採決までにどれだけの国民に知らせられるか時間との勝負!#TPP
>昨日拝見しました。内容ももちろん、選択肢を提示されたらそれを疑わず、その中でしか考えられなくなるのを目の当たりにして怖かったです。外務省が合意文書の抄訳を出したそうですが、とても原文を読みこなせない私達の為に、政府が隠そうとすることを暴いて下さい
外務省の概訳だけに頼るのは危険ですね。
特に国会議員には全文を独自に翻訳してもらわないと。
全付帯文書+日米協議合意内容も全部です。
NZ、カナダ、米国の友人と連絡をとった所、既に医療、食の安全、言論の自由など懸念していた市民が激怒。
日本はまだ静かですが
カナダの友人は「カナダ政府は知財はISDS条項の適用外だから心配ないと言ったのにウソだった!カナダ国民の医療と安全が守れなくなる内容だ」と激怒。
オーストラリアもNZもアメリカも、どっかで聞いたような光景だったらしい(+米韓FTA直前も)。
国境を越えて手を結ぶしかない #TPP
>第九章の「投資」は英語版で52ページあるのに、日本語の概略版だと6ページしかありません。これでは内容理解の助けになりません。官僚がサボっているのでしょうか?
重要な疑問ですね。
国会議員に同じ事を聞いたところ、国内法を採決するときも概要が多いそうです(ダメだこりゃ)。
意訳で重要な箇所が抜け落ちてる場合も多々。
さぼってるのではないでしょう。
お上に頼ってたら危ないです。
>一言で言うのなら「匙を投げた」と推理いたしましたが、どうでしょうか?
どうでしょう?内容は前から知ってたでしょうし、賛成の立場ですからね
TPPで処方薬が高騰(皆保険制度はこれで崩れてく)。
製薬企業に与えられる新たな特権で何百万人もの患者が安価なジェネリック薬へのアクセスを絶たれる。
今後労働者が最低賃金をあげようとすれば、企業はISDS条項で政府を訴えられる。
まだまだある。
各国からも「想像以上にひどい」と悲鳴が。
>5年以上前から、日本医師会などは、公的国民皆保険制度の崩壊をもたらすものとして、警告を発していたと思うのですが、何故、それが反映されないのでしょうか?やはり「企業のロビー活動に勝るものなし」なのでしょうか?
医師会と農協は「既得権益集団」としてバッシングされる位置におかれてましたから。
アメリカでもオバマケア成立前の医師のバッシングは目立ってましたよ。
国民が大手マスコミをあんまり鵜呑みにしないようになることが大事かな、と。
スカイプで激怒してたNYの友人が今送ってきた動画。
「これを日本のみんなにも見せろ」と。
リズミカルすぎでしょ(爆)。
けど国境を越えた連帯はあなどれない、ホント。
秘密交渉したのは国家でも実態は1%対99%の情報戦だから。
「TPP全容はまるでNAFTAのターボジェット版。これから先数ヶ月、全てのTPP交渉国の医療従事者、労組、市民団体、労働者、消費者団体などで連携し、全力を尽くさなければならない」
(米国市民団体グローバルジャスティス)→そして労働者、教師、母親、学生と、心あるマスコミ人も!#TPP
「(株)貧困大国アメリカ」の取材でお世話になったCenterforFoodandSafetyのシャーマン博士も全文を憂慮。
食の安全、遺伝子組みかえ作物の作付けやラベル表示問題、添加物や農薬規制、すべてUSTRの希望通り。
消費者と農家両方にとって最悪の内容だと。#TPP
何故かネットの統制に関するツイートが消えてるので再掲:
ネットプロバイダーは今後ネット内の「著作権警察役」に。
事実上のSOPA(オンライン海賊行為防止法案)。
市民団体に所属するカナダの友人「トルドー首相は米国大統領と日本の首相からの電話で相当なプレッシャーを受けてるが、TPPを承認する前にまずこの内容を国民に精査させるべき、話はそれからだ」 #TPP
ハワイ州在住の友人からメール。
「正義のミカタ」の動画をFBで観て、今まで病院で最初に保険証を見せろと言われていた意味を初めて知った。
自分の周りでも保険を持っている友人が沢山医療破産してる。
原因不明の病気でちょっと入院した友人は何万ドルも請求書が来て破産宣告を考えてると。
>「貧困大国アメリカ」を上梓された頃からずっと危惧されたことが現実に……TPPの議会承認を阻止しなければ…