2019年7月25日木曜日

25- れいわ新選組に野党がラブコール 立憲も方向転換

 参院選では、自民党の過半数を阻止し改憲勢力3分の2の獲得を阻止できたのは成果でしたが、自民党に大打撃を与えるまでには至りませんでした。野党共闘が円滑に行われなかったことがその背景にあります。
 立憲の枝野代表には自党を伸長させる意欲は感じられるものの、野党連合を発展させる意欲は見られません。この先も彼を説得しながら進まなければならないのであれば、野党共闘の進展はあまり望めません。
 
 共産党の志位委員長は22日の記者会見で、山本太郎代表率いる「れいわ新選組」とは「協力していきたい」と語りました。立憲民主の枝野代表「連携できればありがたい」と共闘を呼びかけ、国民民主の玉木代表も「率直に意見交換したい」と語っているということです。
 山本代表も「野党と手を組まなければ政権交代までいけない。力を合わせるところは合わせていく必要がある」と述べて野党結集を推し進めるつもりなので、「れいわ新選組」を軸に野党結集が一気に進む可能性があります。
 
 政治評論家の本澤二郎氏は「山本代表の特徴は、ほかの野党議員と違って、野党仲間に対する怨念がないことと、イデオロギーで政策を語るのではなく、庶民生活から政策を語っていることです。だから、アレルギーも少ないはずです」と述べています。
 一方の自民党はそうした流れに「野党の大同団結が進みかねない」と警戒しているということです。是非その方向に進んで欲しいものです。
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
 
 それとは別に、早くもネトウヨはSNSで「れいわ新選組」の当選者たちに対して、「重度障害者に国会議員が務まるのか」「介助に税金使うな」などの攻撃を始めています。議場の一部改造は国民の代表が権利を行使する上で必要なものであり最優先されるべきです。その重要さに比べれば費用は微々たるものです。
 安倍首相はこれまで海外で50兆円とも60兆円ともいわれるカネをバラまき、さらにトランプ氏に迎合するために役に立たない兵器を購入するために、取り敢えず数兆円を費やす予定にしていますが、ネトウヨたちはそれに対しては全く批判めいたことを口にしていません。
「介助に税金を使うな」というような主張は。まさにためにする批判以外のものではありません。
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れいわ躍進に野党3党ラブコール 立憲も方向転換で結集加速
日刊ゲンダイ 2019/07/24
 選挙協力が中途半端に終わったために、結局、32ある参院1人区は、野党陣営の“10勝22敗”に終わった。安倍自民党は、野党共闘が進まないように、“改憲論議”を利用して立憲民主と国民民主を“分断”するつもりだ。
 しかし、山本太郎代表が率いる「れいわ新選組」が参院選で躍進したことで、野党結集が一気に進む可能性が高まっている。自民党も「野党の大同団結が進みかねない」と警戒している。
 自民党議員を警戒させているのは、野党3党が一斉に「れいわ新選組」にラブコールを送っていることだ。立憲民主の枝野代表は「連携できればありがたい」と共闘を呼びかけ、国民民主の玉木代表も「率直に意見交換したい」と語り、共産の志位委員長も「協力していきたい」と発言している。
 
■「衆院選に100人規模の擁立目指す」
 野党3党が揃いも揃って、共闘を呼び掛けているのは、この先「れいわ新選組」が、野党再編の台風の目になると考えているからだ。たんに2議席を獲得しただけでなく、有権者を引きつける圧倒的なパワーがあると思い知らされた。実際、結党わずか3カ月で寄付金を4億円も集められる政治家は、山本太郎代表ぐらいだろう。
 山本代表本人も「野党と手を組まなければ政権交代までいけない。力を合わせるところは合わせていく必要がある」と、野党結集を推し進めるつもりだ。
「次の衆院選で100人規模の擁立を目指す」とも宣言している。
 
 野党結集が加速するとみられているのは、「れいわ新選組」が躍進したことで、これまで野党合流を拒否していた枝野立憲が、方針を百八十度変える可能性があるからだ。
これまで野党共闘が進まなかった原因は、すべて枝野立憲にあります。どんなに他の野党が合流を呼びかけても拒否してきた。理由は、枝野代表が“お山の大将”でいたいからでしょう。野党が結集すると、先輩議員や自分より能力の高い議員と一緒にやることになり、威張れなくなる。だから拒否していた、としか考えられない。国民民主党が消滅するのを待っていたのでしょう。でも、れいわ新選組が誕生したことで、このままでは立憲民主を抜きに野党再編が進みかねなくなってきた。もし、立憲民主党を仲間外れにして野党再編が進んだら、ただでさえ、れいわ新選組に人気を奪われて影が薄くなっているのに、ますます存在感が小さくなってしまう。その事態を避けるために、立憲民主が野党結集に舵を切ってもおかしくない。そうなれば、大同団結は一気に進むはずです」(野党関係者)
 
 れいわ新選組との共闘は、野党各党もハードルが低いという。
「山本太郎代表の特徴は、ほかの野党議員と違って、野党仲間に対する怨念がないことです。野党再編が進まないのは、“あいつは嫌いだ”“あいつとは一緒にやりたくない”と、議員同士がくだらない私怨にこだわっているからです。でも、山本代表にはそうした私怨がない。この参院選も、立憲の候補も、共産の候補も、国民系の候補も、分け隔てなく、選挙応援に入っている。それと、山本代表のもうひとつの特徴は、イデオロギーで政策を語るのではなく、庶民生活から政策を語っていることです。だから、アレルギーも少ないはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)
 
 野党結集を潰すために、これから安倍自民党とNHKを筆頭とする大手メディアの“山本潰し”がはじまりそうだ