2019年7月25日木曜日

1億円以上の役員報酬過去最高 276社567人

 2018度(19年3月)決算の上場企業で1億円以上の報酬を得た役員は276567人に上りました。その合計額は1177億円で社数、人数、合計額とも過去最高となりました。
 この間労働分配率(企業が生産した付加価値のうちの、どれだけが労働者に還元されているかの割合)は下がり続け、17年度は66・2%と43年ぶりの低い値となりました。労働者が生み出した利潤は優先的に株主への配当、役員報酬、内部留保に回されました。
 相対的貧困率は16%で高止まりしていてあまり変化はありませんが、非正規労働者は2,100万人(総務省2018年調べ)に達し、その平均年収は178万円 月収にすると15万円にも達しません。上記の役員たちの平均月収1730万円とはあまりにも大きな差です。
 社会のゆがみは大いに進行しています。
お知らせ
26日は都合により記事の更新は午後からになります。
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1億円以上の役員報酬過去最高 276567人合計約1177億円
しんぶん赤旗 2019年7月24日
 2019年3月期(18年度)決算の上場企業で1億円以上の報酬を得た役員は276社567人、合計額は1176億9500万円でした。社数、人数、合計額とも過去最高となりました。7月初めまでに公表された各社の有価証券報告書から本紙が集計しました。大企業は、安倍晋三政権の優遇政策のもとで利益を増やし、賃上げを渋る一方、法外な役員報酬を年々増やしています。
 
 18年3月期(17年度)より開示企業数で36社、役員数で32人、1億円以上の報酬合計額で124億8400万円ふえました。
 1億円以上の役員報酬の合計額が最も多かったのはソフトバンクグループです。7人で計93億5400万円でした。18年3月期より32億円も増やしました。役員個人別順位でもソフトバンクグループのロナルド・フィッシャー副会長の32億6600万円が最多。前期より12億5100万円増やしました。
 
 1億円以上の役員数が最も多かったのは三菱電機の21人。合計は26億8200万円でした。2位は経団連会長企業の日立製作所で、17人、27億5400万円でした。
 役員報酬の過少記載で逮捕、起訴された日産自動車のカルロス・ゴーン元会長は16億5200万円。役員個人別で5位でした。
 上場企業で1億円以上の報酬を受け取った役員の名前、金額については内閣府令によって10年3月期決算から開示が義務づけられています。
 
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